モノを上手に手放すために罪悪感を向き合いたどり着いた考えとは?#わたしのサステナブルウィッシュ
引っ越しに伴い4月からコツコツとモノの整理を始め、たくさんのモノを手放しました。モノを手放す時に、多くの人が抱く感情が”罪悪感”かもしれません。何を隠そう私もその一人。「まだ着る機会があるかもしれない」「新しい家に住めばこのインテリアは使えるかも」「長年使ったから愛着があって…」これらの気持ちも一種の罪悪感ではないでしょうか。今回の「#わたしのサステナブルウィッシュ2022」のチャレンジは、モノを上手に手放すための罪悪感との向き合い方についてお話したいと思います。
モノを手放そうとする時にモヤモヤしていませんか?
モヤモヤの正体
2年前に引っ越しをした時、かなりの量のものを手放しました。前回の家は7年近く住んでいたことと娘が4年間過ごした家だったということもありますが、不必要に大きなシェルター(物置)があったこともたくさんのモノを溜め込んでいた原因でした。引っ越しが決まって、いざ「片付けよう」と倉庫の中を見たらびっくり。「何でこんなものを持っているの?」というものまで本当にたくさんのモノがありました。
今回の引っ越しは2年間しか住んでいなかったことや、そもそも物置きがないこともあり「不要なモノはないのでは?」と思ったくらい。けれど、いざはじめてみると、すぐに不要なモノで袋はパンパンになったのです。
そして、袋に荷物を入れ始めた途端、罪悪感に襲われました。
罪悪感の原因は?
5年ほど前からサステナビリティーについて学ぶようになり、中でもゴミの削減については一般人であるわたしたちでも少し意識を変えるだけで取り組むことができるアクションの一つです。
「わたしでもできることを!」と、それまではゴミ箱に当たり前のように放り投げていたモノも、再利用したり、アップサイクルやリサイクル方法を調べたりするようになりました。特にこの2年間は、自然とより近い環境にいたことから、その傾向が強くなったように思えます。
お菓子のプラスチック袋なども、娘が「工作に使いたい」と言うので、キレイに洗って乾かして保管…。そして、作られたアート作品が増大するというサイクルに。また、シミや穴が開いてしまった洋服やヨガウェアをパジャマにしたり…
そんなこんなで、小さなモノが多くはありますが、リサイクルやアップサイクルしたモノは特に人に譲ることや更にリサイクルに回すことも難しく「ゴミになってしまうのか…」という罪悪感をたくさん感じました。
けれど、この考え方は自分自身にとっても、精神衛生上も、そして家にとっても、もはや持続可能ではないことに気づいたのは、今回の引っ越しのために荷造りをしているときです。
わたしたちは、「リデュース・リユース・リサイクル」という環境への取り組みはよく耳にします。けれど、私が聞きたかったのは「リフレーム、リデュース、リニューアル」という言葉だったのかもしれません。なぜなら、飢餓や廃棄物、あるいは気候変動など、世界の緊急課題はシステム的なものだから。
モノを手放すことに生まれる罪悪感を向き合った結果、わたしは改めて自分に何ができるかを理解し、それを再定義する必要があるという考えに至りました。
AUTHOR
桑子麻衣子
1986年横浜生まれの物書き。2013年よりシンガポール在住。日本、シンガポールで教育業界営業職、人材紹介コンサルタント、ヨガインストラクター、アーユルヴェーダアドバイザーをする傍、自主運営でwebマガジンを立ち上げたのち物書きとして独立。趣味は、森林浴。
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