夏の暑い日。お3時にスナックピーマンはいかが?|せきねめぐみの、肩の力を抜くごはん
SNSで見かける、彩り豊かな食事の写真。見るからに栄養がありそうで、こんな食生活を送ってみたいと思う人は多いでしょう。でも「そんなに頑張れない…」という人も少なくないはずです。時間もない、料理が得意じゃない、不器用なあなたに伝えたい「頑張らないごはん」。意識すべきポイントは、とってもシンプルです。今日からできる「簡単な食養生」、教えてくれるのはマクロビオティックマイスターの関根愛さんです。
みなさん、こんにちは。長かった雨がようやく止み、穏やかな朝の晴れ間が戻ってきました。太陽の光を全身で浴びられること。やっぱりこの上なく嬉しいですね。
今回ご紹介するのは、ぱぱっと仕上がる副菜としてももちろんOK、さらには小腹が空いたときにちょうどいい夏のヘルシーなスナック。その名もスナックピーマンです。私が勝手にそう呼んでいるだけなのですが、今日はスナックピーマンの素晴らしさをお伝えします。
暑くてどうしようもない日は「陰性野菜」を食べよう
夏の家庭菜園でもっとも育てやすい野菜のひとつとして人気のあるピーマン。ここ最近ベランダ菜園にトライしている人も多いと思いますが、一度は育ててみたことのある方もいるのではないでしょうか。そんな身近なピーマンは、夏の熱取り野菜。陰性のエネルギーを持つピーマンは、火照った体をクールダウンしてくれる作用があります。暑くてどうしようもないときに食事でできる一番な簡単なことが、この「陰性野菜」を食べること。ピーマンの他に夏野菜の代表格トマトやきゅうり、ナスなどでもいいですね。
苦味が好きな私は生のままのピーマンが好き。ひとくちかじってみると体のなかに清涼感が駆け巡る感じがします。本当ですよ。トマトやきゅうりも同じです。反対に冬に生のままで食べては体が冷えてしまいますが、夏はフレッシュな生の野菜を存分に味わえる一番良いときだということ。
つい先日までの長雨のように、夏でも雨が降り続いて思わず長袖を引っ張り出してくるような肌寒さのとき、ありますよね。そんな時は面白いことに、生の夏野菜はあまり美味しく感じられません。加熱して食べるのであればまだ良いですが、生で食べるとヒンヤリ。食材には「食べどき」というものがしっかりあるのですね。そうそう意外なことかもしれませんが、ピーマンは同じ重さの柑橘類と比べると多くのビタミンCを含んでいるそう。お日様をたっぷり浴びた日に食べるのも良さそうです。
スナックピーマンの作り方
さて、私がスナックピーマンと呼んでいるとても簡単なメニューはこんなふうに作ります。まずピーマンをタネごと横にざく切りに。こう言うとびっくりする方も多いのですが、ちょっと良く考えてみて。タネは、命の種。タネには植物の命を作る栄養がぎゅっと凝縮してつまっているということなんです。そんな貴重な部分を捨ててしまうのは、とってももったいない!取り除かずにそのままざく、と切っちゃってください。
冷蔵庫にあればしらすやちりめんをふたつかみほど、味付けはお塩パッパッ、醤油ひとまわし、白すりごまを気持ちぱらぱら。もうひとくせ加えたい方は海苔を和えてみたり、キヌアやヘンプ、チアなどのシード類をふりかけても食感が楽しくなるはず。軽めにざっくり混ぜて、出来あがり。
いかがですか?ほろ苦さが特徴のピーマンですが、薬を使わずに自然な形で育てられたピーマン、実はとても甘いんです。味付けで少し塩気を足してあげることでスナックとしての満足感もたっぷり。罪悪感なく食べられて、体も心も喜びます。熱取り野菜のピーマンの恵みをを丸ごと全部いただいて、ぜひヘルシーな夏の「お3時」にしてくださいね!
AUTHOR
関根愛
俳優を始めた十数年前よりアトピーなどさまざまな心身の不調を感じてきたことで、薬に頼るのをやめて自分の体の声を聴きながら養生していくために自然食を始める。「じぶんらしく生きるための食養生」をテーマにInstagramやnote、Youtubeで日々発信をつづける。マクロビオティックマイスター。映画制作者、ライター、翻訳者としても活動。座右の銘は「山動く」。
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