「苦手だけど、付き合わなければいけない」人への対処法とは|臨床心理士が解説
自分にとって苦手、好ましくない人間関係の中に置かれた時、私たちの心の中に起きていることは?そしてその対処法とは?臨床心理士が解説します。
迷い、悩む時の心理状態とは?
「今日のランチは、和食にするかそれとも洋食にするか」「仕事もプライベートも充実させたい」など、日常生活の中で複数の欲求を抱える場面ってありますよね。しかし、それらの欲求が必ずしも通るかというとそうではない時もあります。「〇〇したいのに□□できない」といった矛盾や競合が生まれる状況を心理学では【コンフリクト(葛藤)】と呼びます。心理学者のクルト・レヴィンは、葛藤には接近欲求(近づきたい)と回避欲求(離れたい)の2つの種類があるとし、さらに葛藤パターンを3つに分けています。この3つの葛藤を人間関係だとどうなるか考えてみましょう。
(1) 接近-接近型
どちらも自分にとってプラスで、どちらもやりたいけど一つしか選べないもの。
例)Aさんにも会いたいけど、Bさんにも会いたい
(2)回避-回避型
どちらも嫌だけど、どちらかを選ばなければいけないもの。
例)上司に会いたくない。でも会わないと怒られてしまう、それも嫌だ。
(3)接近-回避型
欲求の対象がプラスとマイナスで、やりたいけれど問題が起こってしまうもの。
例)・上司に報告しに行くのが嫌。でもこれが終わらないと友達とのご飯に行けない
・恋人と別れたい。でも別れを伝えると気まずくなってしまう。
葛藤にも様々ありますが、特に大変なのが『接近-回避型』の葛藤かもしれません。「〇〇したいなら△△しなればいけない」という状況は、人間関係の中でも実はたくさんありますよね。そういった葛藤を乗り切る術を持っていれば問題ないのですが、うまく乗り切ることができないとフラストレーション(欲求不満)が溜まり、心身に影響を及ぼすこともあるので注意が必要です。
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