「自分でつくり出している敵」とは?漫画で読むヨガ哲学
今回の学び
『ヨーガ・スートラ』第二章35節に「アヒンサー(非暴力)に徹したものの側では全ての敵対が止む」とあります。ひとくちに「暴力はいけない」といっても、暴力には殴るけるなどの「肉体的な暴力」の他に、罵詈雑言を使う「言葉の暴力」、相手に対して敵対心を抱く「心の暴力」があります。また、心に生じる暴力的な思いを慎むこともアヒンサーの実践の一つです。心の中に暴力的な思いが渦巻いているとそれが相手にも伝播し、敵対関係が生まれます。つまり、周囲との敵対関係は無意識のうちにふるっている「心の暴力」が原因です。他人の心を傷つけないことはもちろんですが、はたして私たちは自分の中の暴力的な思いにどのくらい気をつけているでしょうか。
まわりの人の態度は、自分が発している波動のバロメーター
ストレスで電車に乗るだけでもイライラしたり、まわりが敵ばかりに見える時は、自分から発している敵対心や恐れが相手に影響しているサインかも。一呼吸して身近な人がどんな態度で自分に接しているかを見てみると自分が今どんな波動を発しているかのバロメーターになります。もし心の暴力を抑制するのが難しいと感じたら、全ての人たちは私たちが成長するためのメッセンジャーなのだと考えてみましょう。一見すると嫌味や悪口に聞こえるような言葉にも、自分自身の否定的な態度やモノの見方を変え、より大きな器を持った自分へと成長していくヒントが隠されているはず。心の暴力に気づけるようになると周囲の波動と調和し、自然と敵対関係が消え、今まで感じていた敵や嫌いな人物は自分自身で創り出していた幻だったのだと気がつくでしょう。アヒンサーの考えをヒントに、人生という冒険物語を楽しみましょう!
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