キャリアコンサルタントが提案|過剰な"Do"思考に毒されるのを防ぐ4つの方法
③期待しすぎない
人間関係に不満がある場合、その根底には相手への過度な期待がある場合があります。「上司なんだから現場の仕事を把握すべき」「夫としてもっと家事に協力的であるべき」など、「~するべき」「~であるべき」という気持ちが強ければ要注意です。「上司」「夫」などとラベリングしてしまい、相手の本当の姿が見えていないということはありませんか?本当は良い部分もあるのにそういったところは見ず、感謝できていないかもしれません。
相手との心理的な距離が近すぎると、相手の悪い部分ばかりが見えてそれに圧倒されることがあります。そういう場合は一旦相手のことから離れ、自分の感覚や気持ちにフォーカスしてみましょう。自分に対して優しい気持ちを向けることができると、次第に相手に対しても理解できる部分が出てくるかもしれません。そこに共感した上で「~してほしい」と素直に自分のニーズや意見を話したほうが、相手もこちらの言い分を聞きやすくなり協力を得られる可能性が高まります。また逆に、「相手の状況や環境がずっと変わらないとしたらどうするか?」と考えておき、「ここまでやってみてダメだったら諦める」という姿勢を持つことも自分を楽にします。
他の人への不満やイライラで身動きが取れなくなっている時には、自分自身の問題から逃げている可能性もあります。目標を見失っている、プライベートが充実していないなど、他の問題に気づけるチャンスです。本当にあなたが求めていることは、誰かに対してイライラをぶつけることではなく、初心を思い出す、前にやっていた趣味を復活させる、何かに挑戦するなど、自分自身に対する行動かもしれません。
④我慢しすぎない
以前、「仕事から帰って子供にすぐにご飯を作らないとと思うとバタバタしてトイレにも行けない」という話をしてくれた方がいました。お腹を空かせたお子さんに一秒でも早くご飯を作ってあげたいというのは親心だと思いますが、自分を犠牲にしすぎていると、いつの間にか「こんなにやってあげているのに」「どうして私ばっかり」という気持ちが芽生えてきて、イライラや怒りとなって他の人にも影響し、伝染していきます。この場合、気持ち良く料理が始められるようにまずトイレに行ってもいいわけですし、きっと料理を出す時間は数分しか変わりません。<何をするか>だけでなく、<どんな気持ちでそれをするか>にも意識を向けてみましょう。
いかがでしたでしょうか? 有能と言われる人ほど、過剰な"Do"思考に毒されてしまう傾向があります。無意識に自分自身に圧力をかけてしまいがちという人は、今回ご紹介した4つの方法をぜひ参考にしてみてください。
ライター/佐藤彩有里
国家資格キャリアコンサルタント。バルーン・コンサルティング代表。高輪こころのクリニックカウンセラー。企業での社内・社外相談や個人向けキャリアコンサルティングで多くの方の悩みに寄り添っている。MBTI®認定ユーザー/POMS(TM)認定ユーザー/龍村ヨガホリスティックヘルスコンサルタント/A/CRA/FT ASIA事務局
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