【アボカド】「もうイヤ…固すぎる、中が真っ黒」失敗しない!食べごろのアボカドを選ぶコツと保存法


アボカドは独特のねっとりとした食感と濃厚なのにみずみずしい風味が特徴的な栄養価の高い食材です。森のバターと称されるほど栄養価の高いアボカドですが、食べごろの見分け方が難しく、選ぶのに失敗してしまった、という声もよく聞かれます。どんなアボカドがおすすめなのか、また、食べごろに合わせた保存方法などについて解説します。

アボカドは野菜?それとも果物?
アボカドは、5000年以上も前から栽培されている熱帯アメリカの原産で、日本へは100年ほど前に伝わりました。アボカドは、味や食べ方などから野菜に近いと思われがちですが、実は果物として分類されることが多くなっています。農林水産省の定義では、畑で育つものが野菜、木で育つものは果物とされており、木の実であるアボカドは果物ということになります。また、文部科学省の「日本史食品標準成分表」では果実類に分類されています。そのため、果実的野菜と呼ばれることもあります。
アボカドの魅力は?
アボカドのもつ魅力はなんといってもその栄養価の高さにあります。全体の2割近くが脂肪で占められていますが、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸といった不飽和脂肪酸の比率が大半です。さらに、ビタミンB1,B2、E、カリウムなどのミネラルや食物繊維も豊富。また、果物にしてはたんぱく質も含まれている点も特徴的です。

食べごろのアボカドは?
アボカドは未熟の実を収穫し、追熟させてから出荷されますが、売場では食べごろのものと未熟のものが混在していることも多くあります。果皮が緑色のものは未熟な状態で、果肉が硬くて青臭い味をしています。熟度が進むにつれて皮がどんどん黒みを帯びていきますが、熟しすぎると果肉まで黒ずみ、筋っぽくなったり、崩れやすくなったりして食べごろを逃してしまいます。食べごろのアボカドは、全体的に青みがなくなって黒っぽい色をしています。また、熟度が進むほど果肉の水分が抜けてくるため、ヘタと実の間に隙間ができてへこんでいます。

アボカドの保存方法は?
すぐに使いたいときには食べごろのアボカドを選ぶとよいのですが、すぐに使う予定がない場合などは、保存を前提として、未熟のものや熟成途中のものを選ぶようにするのもおすすめです。
未熟のものは1週間ほど、青みがかっているものは3~4日ほど、温度20度前後の場所で追熟させます。バナナやりんごなどエチレンガスを多く発生させる果物と一緒にポリ袋に入れておくと追熟が進みやすくなります。手に持ってみてやや弾力を感じるくらいが食べごろです。熟したアボカドはそれ以上熟さないように丸ごとポリ袋に入れて冷蔵庫で保存し、傷む前に1~2日で食べきるようにしましょう。
参照:
・「からだにおいしい 野菜の便利帳(高橋書店)」
・「食材事典 (学研)」・「食材大全(NHK出版)」
・「色の野菜の栄養事典(X-Knowledge)」
・「食品の保存テク便利帳」(学研)」
ライター/大槻万須美
管理栄養士・フードスタイリスト・腸内ケアフードアドバイザー。楽しく食べて健康に。食の大切さを伝えるため、離乳食講座などの料理教室、バレエダンサーやアスリートのパーソナル栄養サポート、レシピ・コラムの提供など幅広く活動。子どもの頃の毎年の米作り経験から、身近な食体験の重要性についても実感し、おとなと子どもの食育サポートにも力を注いでいる。
Instagram:@tsukiko_shoku_mind
blog:管理栄養士 大槻万須美♪楽しく食べて健康に♪
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