【旬の柿】食べ過ぎると「柿胃石」ができるって本当?適切な量を管理栄養士が解説

 【旬の柿】食べ過ぎると「柿胃石」ができるって本当?適切な量を管理栄養士が解説
photo by 写真AC

寒くなってくる頃に旬を迎える柿。甘くて美味しいですよね。柿は栄養も豊富で医者いらずといわれているほどです。しかし、柿を食べすぎてしまうと健康に悪影響を及ぼす可能性があるといわれています。今が旬の柿を安全に楽しむために解説していきます。

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柿の栄養

β‐カロテン

体内でビタミンAに変わる栄養素です。皮膚・粘膜などの健康を維持し健康に保てるようにはたらきます。抗酸化作用もあり、老化防止にも期待ができます。

ビタミンC

コラーゲンの生成に必要な栄養素です。不足してしまうと、コラーゲンが作り出されず皮膚・骨・歯に不調が出たり、血管がもろくなったりします。ビタミンCにも抗酸化作用があり、免疫力を高めたり老化防止にも期待ができます。

カリウム

体内の塩分を外に排出するはたらきがあります。余分な塩分を外に出すことで血圧を下げたり、筋肉のはたらきを調節したりします。

食物繊維

柿に多く含まれているのは不溶性食物繊維です。不溶性食物繊維とは、水に溶けにくく水分を吸収し便のかさを増やします。腸内環境を整える役割があるので積極的に摂りたい栄養素です。

食べすぎると危険って本当?

結論は「本当」です。柿を食べすぎてしまうと不調をきたすことがあります。

身体が冷える

熱っぽい時に適量を食べるのであれば火照りを緩和してくれることもあると思いますが、体調が悪い時などに食べると身体が冷えてしまい余計に体調を崩してしまう可能性があります。冷えも気になるけど食べたいという場合は干し柿などがオススメです。

柿胃石ができる

胃石は食べたものが胃の中で吸収されずに固まったものです。柿の食べすぎによって起こった胃石のことを「柿胃石」といいます。もし進行してしまうと、腸閉塞を引き起こす可能性もあります。これは柿の渋みのシブオールが胃で酸と合わさってできる病気です。

下痢や便秘の原因に

柿には食物繊維が含まれていますが、適量であれば腸内環境に良いはたらきをしてくれますが、摂りすぎてしまうと下痢や便秘を引き起こしてしまいます。

適量ってどのくらい?

胃石を予防するためには、1日1個までが適量です。ただ、連続して柿を食べることも控えた方がいいとされています。毎日2個以上食べる方が柿胃石になりやすいようです。

まとめ

柿には栄養が豊富で、適量を守れば身体に良い果物です。食べすぎてしまうと健康に悪影響を及ぼす可能性がありますが、食べすぎないように適量を守り旬の柿を楽しみましょう。

参考文献:正しい知識で健康をつくるあたらしい栄養学 高橋書店

e‐ヘルスネット厚生労働省

ライター/こばやしなつき

管理栄養士。病院での大量調理や栄養士業務を経験。高齢者福祉施設にて利用者様の健康マネジメントに携わる。妊娠を機に退職。妊娠中に食事の大切さに改めて気づき、こども・ママ・家族みんなが笑顔で過ごせるようサポートしたいと思うように。現在は妊娠中の食事やこどもの栄養について情報を発信。栄養や健康に関する記事執筆などを行っている。マタニティ雑誌「マタニティSTYLE2024」レシピ掲載

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NS Labo(栄養サポート研究所)

NS Labo(栄養サポート研究所)

全国の栄養士、管理栄養士をサービスパートナーとして、健康やダイエット、美容関連の 商品開発や監修、講演やコラム執筆、メディア出演などウェルネス分野を中心に幅広く事 業を行っている。 また、2020年に「ウェルネスライフコーチ協会」を立ち上げコミュニティを通して健康貢 献活動を行っている。



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