意外!納豆に"含まれていない"栄養素とは?栄養を補填するために何を食べるべき?管理栄養士が解説

 意外!納豆に"含まれていない"栄養素とは?栄養を補填するために何を食べるべき?管理栄養士が解説
Adobe Stock
管理栄養士、公認スポーツ栄養士
猿田綸咲
2024-08-17

いつでも家庭の味方食品。価格も安定していて、各家庭の冷蔵庫に常備されていることが多い納豆。栄養満点で、「納豆ご飯を食べていれば健康的」と思いがちですが、意外にも、納豆に含まれていない栄養素があります。 本日は、納豆に含まれていない栄養素についてお伝えできたらと思います。

広告

納豆の栄養成分

 おおよそスーパーで販売されている納豆1パック(50g)のエネルギー量(三大栄養素)は、下記となります。

・エネルギー:95kcal

・たんぱく質:7.3g

・脂質   :4.9g

・炭水化物 :3.9g

たんぱく質、脂質、炭水化物もバランスよく含まれている食品です。

エネルギーを産生しないミネラル・ビタミン類で、納豆に多く含まれている栄養素は、下記となります。

・ミネラル類:カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄

・ビタミン類:ビタミンE・K・B2・B6、パントテン酸、ビオチン

数多くの種類の栄養素が含まれているため、栄養満点の食品だと言われる要因の一つです。

納豆はビタミンKが特に豊富な食品で、1日あたり、成人男女の摂取目安量の2倍もの量が、納豆1パックに含まれています。ただ、ここで注意が必要なのが、ワルファリンの薬を服用している人に対してです。ビタミンKを多く含む食品を摂取すると、ワルファリン薬の効果が弱まるので、納豆を召し上がることは控える必要があります。

納豆に含まれていない栄養素は…?

食品成分表をみてみますと、納豆にほとんど含まれていない栄養素は、主に5種類です。

・ミネラル類:ヨウ素

・ビタミン類:ビタミンA・D・B12・C

ビタミンA・Dは脂溶性ビタミンで、Aは視覚や皮膚・粘膜の健康に、Dは骨の健康に重要な働きをする栄養素です。ビタミンB12・Cは水溶性ビタミンで、身体に溜めることができないので、毎日摂取する必要があります。特にビタミンCは、疲労回復効果も期待されるので、疲れやすい方や、夏の疲労が溜まりやすい時期には、積極的に摂取したい栄養素です。

納豆に含まれていない栄養素を補填するためには?

納豆に含まれていないけど、納豆にプラスすると不足する栄養素も摂取することのできるお勧め食品をいくつかご紹介します。

・卵

・海苔

・チーズ

・野菜類(色の濃いお野菜)

これらは納豆に含まれていない栄養素を含んでいますので、一緒に召し上がることで、納豆の栄養価がUPします。

納豆単体でも、もちろん数多くの栄養素の摂取ができるので、健康的な食品だと言うことができます。しかし、納豆にも、あるいは他の食品にも含まれていない重要な栄養素はありますので、単品食品で済まさずに、いくつかの食品を組み合わせた料理を召し上がることが、日々の健康維持につながります。

参考:

文部科学省:食品成分データベース

広告

AUTHOR

管理栄養士、公認スポーツ栄養士

猿田綸咲

管理栄養士、公認スポーツ栄養士。 大学教員、一般企業会社員を経てフリーランスの管理栄養士・公認スポーツ栄養士として活動。 東京医療保健大学女子バスケットボール部のスタッフ(栄養専門)として、日本一を複数回経験。 ジュニア選手から日本トップ選手、実業団選手まで幅広く栄養サポートを行う。サポート競技もバスケットのみならず、サッカー・野球・陸上競技と多岐にわたる。 『食事が楽しい時間』になるように、関わる全ての人の食生活が豊かになるような栄養サポートを心がけている。



RELATED関連記事