カリウム豊富な【きゅうり】ひと工夫で栄養価アップ!管理栄養士が教える、メリットしかない調理法とは
きゅうりは夏ごろから旬を迎えます。水分が多いのでみずみずしく、暑い夏にピッタリの食材といえます。栄養がないイメージをもっている方もいらっしゃると思いますが、果たして本当に栄養はないのでしょうか。今回はきゅうりの栄養や栄養アップのコツ、簡単レシピをご紹介していきます。
きゅうりの栄養
きゅうりは95%以上が水分です。そのため栄養がないように思われがちですが、実は他にも栄養素がたくさん含まれているのです。
カリウム
身体の中の余分なナトリウムを外に出すように助けます。高血圧や利尿作用があるので、むくみ予防にも期待できます。
β‐カロテン
体内でビタミンAに変換されます。目や粘膜・皮膚・髪の毛などの健康維持にはたらきます。
ビタミンC
鉄分の吸収をよくする手助けをしたり、コラーゲンの合成を助けるはたらきがあります。
ビタミンK
油に溶けやすい脂溶性ビタミンの一つです。骨格の形成にも関わりがあります。止血作用があるため、けがをして出血した時にも止血してくれます。そのため「止血ビタミン」とよばれています。
食物繊維
便のかさを増やしたり、腸を刺激して腸の動きを活発にするはたらきをします。便秘予防に期待できます。また、血糖値の急上昇を防いだり、生活習慣病の予防にも期待できます。
栄養価アップ法
ぬか漬けにする
きゅうりをぬか漬けにすることで、きゅうり丸ごとの栄養素とぬかの栄養成分がきゅうりに移行するので栄養価がアップします。ビタミンB1・B2やカリウム・ビタミンKなど大幅に栄養価アップします。ぬかに含まれる乳酸菌を一緒に摂ることができるので腸内環境にも良いです。まさに一石二鳥な調理法です。
皮ごと食べる
皮ごと食べることで栄養を逃すことなく栄養を摂ることができます。皮には多くのビタミンやミネラルが含まれています。ビタミンCは果肉よりも皮や種子の方が栄養を豊富に含んでいます。
酢と一緒に摂る
これからの季節、夏バテになり食欲がなくなってくるとビタミン・ミネラルが不足しがちです。そんな時に食欲アップのはたらきがある「酢」と一緒に食べるとナトリウムやカリウムをバランス良く補うことができます。
材料2つ!簡単きゅうりレシピ
≪材料≫2人分
・きゅうり 1本
・焼肉のたれ 大さじ1
≪作り方≫
①きゅうりを食べやすい大きさに切る
➁袋にきゅうりと焼肉のたれを入れしっかり揉みながら和える
≪ポイント≫
・きゅうりを塩抜きする場合は塩を少なめにする→ビタミンCやカリウムの損失を減らす
・よく揉み、冷蔵庫で1時間以上寝かせておくと味がよく馴染む
まとめ
夏に旬を迎えるきゅうり。暑いときにさっぱり食べることができ万能な食材です。調理の仕方によって栄養吸収率が変わってくるので、ぜひ栄養価アップの方法を試してみてください。あと一品ほしい時など、和えるだけの簡単レシピもぜひ参考にしてみてください。焼肉のたれは意外と塩分が少なく、酢が使われていることが多いのできゅうりとの相性がよく、さっぱり食べることができます。きゅうりだけではなく、旬の食材は栄養価が高いのでぜひ色んな食材を楽しんでみてくださいね。
参考文献:正しい知識で健康をつくるあたらしい栄養学 高橋書店
e‐ヘルスネット厚生労働省 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所
ライター/こばやしなつき
管理栄養士。病院での大量調理や栄養士業務を経験。高齢者福祉施設にて利用者様の健康マネジメントに携わる。妊娠を機に退職。妊娠中に食事の大切さに改めて気づき、こども・ママ・家族みんなが笑顔で過ごせるようサポートしたいと思うように。現在は妊娠中の食事やこどもの栄養について情報を発信。栄養や健康に関する記事執筆などを行っている。マタニティ雑誌「マタニティSTYLE2024」レシピ掲載
AUTHOR
NS Labo(栄養サポート研究所)
全国の栄養士、管理栄養士をサービスパートナーとして、健康やダイエット、美容関連の 商品開発や監修、講演やコラム執筆、メディア出演などウェルネス分野を中心に幅広く事 業を行っている。 また、2020年に「ウェルネスライフコーチ協会」を立ち上げコミュニティを通して健康貢 献活動を行っている。
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