【生の長芋 VS 加熱長芋】どっちが栄養価が高い?おすすめの食べ方を管理栄養士が解説
生で食べられる長芋。加熱してもホクホクしていておいしいですよね。実は、長芋に含まれる栄養素を無駄なくとるには、生食がおすすめです。今回は、長芋に多く含まれる栄養素や特徴、おすすめの食べ方について紹介します。
多く含まれる栄養素や特徴
ミネラルや食物繊維が豊富に含まれている長芋。特に特徴的なものを4つ解説します。
ビタミンB1
糖質代謝を促し、疲労回復効果もあるビタミンです。やまと芋やいちょう芋など粘りが強い方がより多く含まれています。
ガラクタン
独特のぬめり成分でもあり、水溶性食物繊維のひとつです。たんぱく質の消化吸収を助けたり、胃の粘膜を保護したりする働きがあります。
※水溶性食物繊維:水に溶け、便をやわらかくしたり、腸内の善玉菌を増やしたりする働きがある。
レジスタントスターチ
難消化性でんぷんと呼ばれるもので、炭水化物ではありますが、食物繊維と同じ働きをします。腸内環境や胃腸の調子も整える働きがあります。
ジアスターゼ
消化酵素のひとつです。ジアスターゼが含まれていることで、でんぷんの一部が分解され、生でもおいしく食べることができます。
おすすめの食べ方は?
生食が効率的!
ジアスターゼやビタミンB1は熱に弱いという特徴があり、長時間加熱すると減ってしまいます。そのため効率よく取り入れるには、加熱せず生で食べることがおすすめです。
さらにレジスタントスターチは、生ですりおろさない方が、より多く取り入れることができます。角切りや短冊切りで楽しむことがより効果的です。
皮付きがさらに効率的!
皮には食物繊維が多く含まれます。また、皮が付いたまま食べることで、長芋の風味を楽しむこともできます。
皮付きだと、ぬめりに悩まされることが少なくなるので調理もしやすくなります。皮付きで調理する場合には、よく洗い、ひげ根は炙るまたは切って取り除いて使用しましょう。皮が気になる場合は皮付きですりおろすのもいいですよ。
長芋に含まれる栄養素を効果的に取り入れましょう!
【参照】
ヤマノイモ|とれたて大百科|食や農を学ぶ|JAグループ
ビタミンB1の働きと1日の摂取量 | 健康長寿ネット
ながいもに含まれている「レジスタントスターチ」とは? | 青森のブランド長芋「やませながいも」|冷凍とろろ
便秘と食習慣 | e-ヘルスネット(厚生労働省)
ライター/おがわ ゆり
フリーランス管理栄養士。保育園栄養士、小学校栄養教諭、専門学校で栄養学の講師を経験。出産を機に退職し、家族の食事を考える中で「食を楽しむ笑顔をもっと増やしたい、そのためにも食事づくりを楽にするサポートがしたい」という思いが芽生え、フリーランスの道へ。現在は母親向けの時短簡単レシピの発信、栄養や健康に関する記事執筆や講師業、DNAダイエットプランナーとしてダイエットサポートをしている。Instagram:@yuri_eiyou_health
AUTHOR
NS Labo(栄養サポート研究所)
全国の栄養士、管理栄養士をサービスパートナーとして、健康やダイエット、美容関連の 商品開発や監修、講演やコラム執筆、メディア出演などウェルネス分野を中心に幅広く事 業を行っている。 また、2020年に「ウェルネスライフコーチ協会」を立ち上げコミュニティを通して健康貢 献活動を行っている。
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