眠りの悪化があなたを「孤独老人」にする!?人間関係にまで影響する睡眠不調とは
健康寿命にこだわらなければ、随分と長生きすることが可能になった現代。ですが、心と身体の健康あっての人生と感じている40代後半〜50代の読者も多いはず。今回は上級睡眠健康指導士、角谷リョウさんの著書『働く50代の快眠法則』(フォレスト出版)より、睡眠不調が引き起こしてしまう「孤独」と、睡眠改善することで得られる良効果についてお伝えします。
睡眠不調を自覚したら、すぐに対処を
歳を重ねるごとに睡眠不調を感じる人が一定数出てくるのは、普通に生きている人間なら致し方のないこと。しかし、精神的ストレスを感じてしまったり生活に支障が出たりするような睡眠不調を放っておくと、いずれ自分だけでなく周りの人にも迷惑をかけてしまう可能性があるのです。まずは、以下に当てはまる項目がないかチェックしてみましょう。
・夜のトイレで目が覚めるようになった
・朝起きたときにあまり疲れが取れていない
・朝かなり早い時間に目が覚めてしまう
・夕方や食後に眠くなってしまう
・どれだけ寝ても寝た気がしない
特にこれまでと生活が変わっていないのに、上記のようなことを感じていれば、あなたの睡眠はかなり悪化している可能性があります。
会社や家族とのトラブル、原因は睡眠の質かも
睡眠不調になると「周りの人が自分に敵意を抱いている」と感じるようになってきます。このような心境の変化は本人の意思とは関係のない無意識下で起こるため、自分では全く気づかないことがほとんど。人間は、本能的に睡眠不足の人に関わると「危ない」「ややこしい」と感じ取り、あまり有益な会話はできそうにないと思ってしまうそうです。
その結果、次第に「周りの人を避けるようになる」あるいは反対に「周りの人に避けられるようになる」という状況に陥り、家族、部下や上司との関係も悪くなっていきます。そうなると、もう「孤独老人」まっしぐらです。
睡眠良好な「スーパーエイジャー」になるためには?
では、孤独老人にならないためにはどう対処すればいいのでしょうか。みなさんは、スーパーエイジャーという言葉を聞いたことがありますか?まだマイナーな言葉なので、初めて耳にするという人も多いかと思います。スーパーエイジャーというのは、実年齢より20歳〜30歳若い脳機能を持つ高齢者のこと。自分に関わりのある人の中に、実年齢よりかなり若く見え、仕事をバリバリとこなしプライベートも充実させている年配の方がいたら、その人はスーパーエイジャーかもしれません。
【スーパーエイジャーの特徴】
・少しきつめの運動をしている
・楽器を弾いている
・2ヶ国語以上を日常で使っている
・瞑想している
・歳を取ることをポジティブに捉えている
・積極的に人と関わっている
・深い睡眠が取れている
最近ではスーパーエイジャーが激増し、先進国を中心に「どうやったらなれるのか?」という研究が進んでいます。上記の特徴の中でも、深い睡眠は認知症の主原因であるアミロイドβタンパクの除去に最も有効なことが分かっています。「でも、歳だから」と諦める必要はありません。睡眠は少しだけ工夫すれば改善が見込めます。睡眠が改善されれば、人間関係も円滑になり、孤独老人になるのを回避できます。
まずは、「いま自分の睡眠がどんな状態か?」ぜひ振り返ってみてください。
●著者……角谷リョウ(すみや・りょう)
上級睡眠健康指導士。日本睡眠学会会員。これまで計120社、累計6万5000人の睡眠改善をサポートしてきた実績をもつ。パーソナルトレーナーとして企業向けに、運動・食事・睡眠の改善サポートを行うなかで「睡眠の改善」がメンタルやコンディションの回復につながることに気づき、睡眠改善に特化する活動にシフト。認知行動療法や心理学をベースにした独自の睡眠改善メソッドによるサポートを行っている。 「人は、強制されても生活や行動は変わらない」をモットーに、楽しく自ら自分を変えたくなるようなサポートを追求している。
AUTHOR
ヨガジャーナルオンライン編集部
ストレスフルな現代人に「ヨガ的な解決」を提案するライフスタイル&ニュースメディア。"心地よい"自己や他者、社会とつながることをヨガの本質と捉え、自分らしさを見つけるための心身メンテナンスなどウェルビーイングを実現するための情報を発信。
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