更年期症状が辛い時に「絶対やってはいけないこと」とは
更年期と聞いてイメージするのは何でしょうか？イライラしている、のぼせて汗をかいている…そんなイメージを持つ人が多いと思いますが、実は肩こりや頭痛、疲れやすさも更年期症状なのです。そんな"知られざる更年期"について、更年期の方に向けたサービス「よりそる」を運営する高本玲代さんが綴るコラム連載です。高本さんご自身もまさに更年期世代。わかりやすい不調だけではない更年期の影響について、体験を交えてお話しいただきます。
更年期の症状やその深刻さは本当に人それぞれであり、だからこそ症状が重い人や長引く人は孤独感にさいなまれることが多くあります。
更年期障害がきっかけでメンタルがやられる人も多く、カウンセリングの多くはそういった方です。
そういった方がいわゆる「沼」にはまっていく時があります。そういったことから「これはやらないで」と口をすっぱくして発信していることがあります。
それは「更年期症状が辛い時に人生における大きな決断をしない」ということです。
離婚、退職…辛い時に下したその決断が、よりあなたを苦しめるかもしれない
人生における大きな決断、というのは例えば正社員で働いている人の退職や、更年期で関係がぎくしゃくした夫との離婚になります。
40代、50代の再就職は難しいですし、正社員であれば休職ができます。また更年期で心身共に不調が場合は今ある現状が冷静に見れていないことが多いからです。
また、この時期からの離婚も大変です。ご相談者の中でも少し落ち着いたら「なんで夫に対してあんなに嫌悪感が出ていたのかわからない」、という人もいるからです。運よく思いとどまった方もおられますし、離婚してしまった後に後悔される方もおられます。
更年期は「不調になる時期」です。どうせなら体調が良い時に大きな決断をしませんか？もし心身の不調が回復して、「それでもやっぱり」と思うなら、その時判断しても間違いないのです。
しかし、状況が悪い人に限って回答を急ぎ、そのあと大変な思いをしている人を知っています。イギリスのことわざで「馬を水辺に連れて行けても 水を飲ますことはできない」という有名な言葉があります。
相談されたら「今、決断しない方がいいですよ」と伝えますが、最終的に何を選択するかはご本人の意思です。
ですから今辛い時こそ、冷静な判断ができる人に相談したり、大きな決断を先送りしていただければと思います。体調がよくなってくれば見える景色は変わってきますよ。
AUTHOR
高本玲代
フェムテック起業家・社会活動家。自身のウツや更年期の経験から更年期女性のケアプロ グラム「よりそる」を立ち上げる。東京都をはじめとする自治体やポーラをはじめとする 企業向けに研修を実施。NHKをはじめメディア掲載50社以上。「がんばらない更年期」 についてYoutube「更年期アカデミー よりそる」で発信中。
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