食事で効率的に筋力アップ【食べる筋トレ】アスリート専属管理栄養士が教える頑張らない食事|スープ編

 食事で効率的に筋力アップ【食べる筋トレ】アスリート専属管理栄養士が教える頑張らない食事|スープ編
GLOCAL EATs|トトノイメシ
石松佑梨
石松佑梨
2022-11-01

40代以降のダイエットでは、摂取カロリーを減らすよりも代謝を上げることを心がけましょう。食べる量が少なくなると身体は危険を察知して省エネ体質になるため、基礎代謝が下がってしまいます。さらに、省エネ状態で体力が落ちると、日々の活動そのものも少なくなり、どんどん太りやすい体質になってしまいます。

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3つの代謝アップ食トレ

代謝を上げる食トレ

  1. 筋肉量を増やす
  2. 腸内環境を整える
  3. 血行を良くする

このうち、今月は【①筋力アップ】食トレに挑戦してみましょう。

【たんぱく質+α】パーソナルスープ

たんぱく質が不足すると筋肉量は低下します。たんぱく質の必要量は個人差があるものの、一食あたり20g程度を目安とします。20gのタンパク質を摂るために、鶏もも肉なら80g、鮭なら90g、卵ならLサイズを3個、納豆なら3パック程度を食べる必要があり、想像以上に多いことがわかります。

ここでは、たんぱく質にビタミンB6、ビタミンD、亜鉛を組み合わせることで、効率的な筋力アップを目指します。簡単な"スープアレンジ"ですので、ぜひ明日の朝からでもお試しください。

+ビタミンB6:さつまいものポタージュスープ

さつまいものポタージュ
さつまいものポタージュ

+αの1つ目は"ビタミンB6"です。おすすめはさつまいものポタージュスープです。

ビタミンB6はたんぱく質の代謝をサポートしています。そのため、たんぱく質の摂取量が多い人ほど、ビタミンB6の必要量も多くなります。たんぱく質は筋力アップのみならず、肌や毛髪、ヘモグロビン、神経伝達物質、ホルモンなどの材料でもあり、代謝アップには欠かせません。さつまいもの他、パプリカや豆類、ニンニクを使ったスープでもビタミンB6をチャージできます。

+ビタミンD:きくらげのかきたまスープ

きくらげのかきたまスープ
きくらげのかきたまスープ

+αの2つ目は"ビタミンD"です。おすすめはきくらげのかきたまスープです。

ビタミンDの働きとして、カルシウムの吸収を助けることで強い骨の維持に関わっていることはよく知られています。近年は、さらに筋肉の合成を促進することもわかっています。私たちは、日光に当たると体内でビタミンDを合成できますが、これから日照時間が短くなる季節は不足しやすいため、食事からも意識的に摂るように心がけたい栄養素です。

ビタミンDの多い食品には、卵、干し椎茸、きくらげ、いわしつみれなどがあります。

+亜鉛:豆腐とわかめの味噌汁

豆腐の味噌汁
Adobe Stock

+αの3つ目は"亜鉛"です。おすすめは豆腐とわかめの味噌汁です。

筋力維持に関わる性ホルモンの合成にも亜鉛が深くが関わっています。亜鉛は日本人が不足しやすい栄養素の1つです。亜鉛不足は筋力低下のみならず、新陳代謝を遅らせて傷の治りを悪くしたり、味覚異常を起こしたりします。

亜鉛の多い食品には、大豆製品、わかめ、牡蠣、卵などがあります。

 

いかがでしたか?
40代以降のダイエットでは、摂取カロリーを減らすよりも代謝を上げることを心がけましょう。食べる量が少なくなると身体は危険を察知して省エネ体質になるため、基礎代謝が下がってしまいます。さらに、省エネ状態で体力が落ちると、日々の活動そのものも少なくなり、どんどん太りやすい体質になってしまいます。

ずるい食トレで筋力を維持し、代謝の低下を防いでいきましょう。

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AUTHOR

石松佑梨

石松佑梨

サッカー日本代表選手をはじめ、世界で活躍するトップアスリートたちの専属管理栄養士として従事。のべ2万人以上に提供してきた「頑張らない食トレ」を武器に、近年は企業の健康経営や地域創生も展開する。幼い頃から「おいしい」への執着心が人一倍強く、おいしく健康に食べるための「ずるい栄養学」で、誰もがおいしく食べて健康になれる社会を目指している。著書に『過去最高のコンディションが続く 最強のパーソナルカレー』(かんき出版)がある。



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