更年期世代のための【来年の目標の立て方】心身の不調によって自尊心を傷つけられがちなあなたへ
更年期と聞いてイメージするのは何でしょうか?イライラしている、のぼせて汗をかいている…そんなイメージを持つ人が多いと思いますが、実は肩こりや頭痛、疲れやすさも更年期症状なのです。そんな"知られざる更年期"について、更年期の方に向けたサービス「よりそる」を運営する高本玲代さんが綴るコラム連載です。高本さんご自身もまさに更年期世代。わかりやすい不調だけではない更年期の影響について、体験を交えてお話しいただきます。
この1年は「長く感じたのか」それとも「あっという間だったのか」
みなさん、2021年ももう終わりですね。今年一年を振り返っていかがでしたでしょうか?更年期世代で心身のゆらぎを感じる方にとっては厳しい一年だったという方もおられるかもしれません。
さて、この一年がどうだったか、ということを振り返るときに総括の目安として「時間の感覚」というのがあります。
もしこの一年が割と長く感じたという方は、これまでにない事がおこり、そこに対して自分なりに対応したり、自主的に新たなチャレンジをしていたということになるでしょう。仕事が変わった、部署が変わった、自分の体調が変わった、など外部の変化により否応なしに対応せざる得なかった方もおられたかもしれません。
更年期で変化する体調に自分なりに日々向き合って試行錯誤をした、という方であれば、時間の感覚は長めに感じられた方も多いのではないかと思います。それはある意味「チャレンジをしていた」と捉えられて良いのではないでしょうか?
自分が望まない外部の変化であっても自主的に取り組めたということは大きな成果になります。
では「あっという間だった」という方はどうなのでしょう。あっという間だったのであれば、来年のチャレンジを考えましょう。子供の時に時間の流れがゆっくりだったのは、これまでにない経験をしてきたからです。しかし、大人になるにつれて時間が短く感じるのは新しい経験やチャレンジが少なくなっているからだと言えます。
しかし「一年の目標」を考えた時に昨年の目標を思い出してみてください。
あなたはこの一年目標を達成できたでしょうか?もうすでにその目標もなかったことになっている方も多いかもしれませんね。
しかし、それはあなたの問題と言うよりは目標の立て方に問題があった可能性が大きいかもしれません。
例えば1年間でダイエットして10キロやせる!家族に絶対にイライラ当たらない!みたいなことをすると、かなり難しいです。
人は目標の達成を「意志の力」と勘違いしがちです。でも、人の意志力はそんなに個人差がないのです。では違いは何かというと、「意志力が強い」と思われる人は、達成できるような目標の設計や仕組みを取り入れているのです。
コロンビア大学の「成功の科学」にはこう書かれています。
【成功とは「正しい選択」「正しい戦略」「正しい行動」によってつかむものです。決して生まれつきのDNAで決まるものではありません】
目標をどう立てる?
では、実際の目標の立て方についてお話します。
まず、1月に80%くらいの確率で達成できそうなシンプルなことをやってみましょう。更年期で体調が悪い方には
①寝る前のスマホをやめる⇒寝る前は目覚ましをセットしてスマホは別の場所で充電して寝る
②寝る前に瞑想を10分する
③移動時はエレベーターやエスカレーターを使わず階段を使う
などがおすすめです。どれも目標はとてもシンプルです。そして注目していただきたいのは、「具体的な行動を目標にして達成度を見る」ということです。
ダイエットで〇キロやせる!と大きな目標にフォーカスすると大抵失敗します。そして「あぁ、自分は意志力がないダメな人間だ」と負のループに陥ります。ですから自分が決めた行動をできたかどうかに着目してみるのです。
もちろんこちらに上げた以外のことでも構いません。目標は今の自分でも80%くらいの確率で実行できそうなことをとりあえず1か月やってみるのです。
実際に達成出来たらそれは大きな自信になります。そうすれば、それ以降同じように目標を立てたり、これまでの目標をコツコツと継続しても良いでしょう。1月のスタートに達成感を感じられたら、その後は比較的にスムーズに進めていけるでしょう。
目標を設定するときは「頑張って難しいことを達成するためのもの」という意識よりは「達成感が得られて自信をつけられるもの」にすると、皆さんのメンタルにも良い影響を及ぼします。実際毎日達成出来たらカレンダーに〇をつけていくと、〇がたまったときにテンションも上がりますよ!
是非成功や達成とは日々の小さな積み重ねによって実現するものだということを知っておいてください。
今年一年の自分のことを振り返ると、国連広報機関の支援ベンチャー企業として採択されるなど大きな収穫がありました。でも、それも日々の小さな積み重ねによるものです。
自分でできる小さなことをコツコツと積み上げていくと、一年後にはあなたが見える景色は変わってきますよ。今は心身に不調を感じていても、一年後は「あの時コツコツやってきて良かった」と思えるはずです。
さて、私の来年1月の目標は…インスタグラムを2日に1回UPして更年期の女性のための情報を発信することです。宣言したので頑張ります(笑)
AUTHOR
高本玲代
フェムテック起業家・社会活動家。自身のウツや更年期の経験から更年期女性のケアプロ グラム「よりそる」を立ち上げる。東京都をはじめとする自治体やポーラをはじめとする 企業向けに研修を実施。NHKをはじめメディア掲載50社以上。「がんばらない更年期」 についてYoutube「更年期アカデミー よりそる」で発信中。
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