甘いもの中毒の方必見!だし汁の驚くべきダイエット効果とは?だしのとり方を管理栄養士が解説
体の栄養だけでなく、心にも栄養を。心で味わいほっと自分に還ってこられるようなスープのレシピを、管理栄養士の高波紗希さんに連載形式で教わります。
日照時間が短くなり自律神経の乱れから疲れやすく落ち込みやすくなったり、夏には求めなかったはずの濃厚なチョコレートや脂肪分の多い食べ物を食べすぎるなど悩みも増える12月。今回はそんな今の時期に欠かせない、心にもダイエットにも効果的なだし汁のひき方と、だし汁の魅力についてお伝えさせていただきます。
だし汁と心の関係
だし汁の香りで”なんだかホッとする”なんて経験をされた方も多いのではないでしょうか?
実はかつお節の香り成分には、心拍数を下げて副交感神経を高めることで心身をリラックスさせてくれる効果があります。
副交感神経が優位になると腸内環境も整いやすく、幸せホルモンとも呼ばれる脳内伝達物質のセロトニンの分泌も促してくれますよ。
だし汁の驚くべきダイエット効果とは
低カロリーでヘルシーなだし汁。
しかし、だし汁のダイエット効果はカロリー以上に旨味成分にあります!
昆布の旨味成分「グルタミン酸」には、満腹感を持続させることで食べすぎを抑制してくれる効果があり、
かつお節の旨味成分である「イノシン酸」や「ヒスチジン」には、中性脂肪を燃焼をしてくれたり血流を促進することで代謝を上げて太りにくい体質へと導いてくれる嬉しい効果が期待できます。
更に、これらの旨味成分には甘い食べ物への依存を和らげてくれる効果もあるのです。
実際に私自身もこの時期になるとチョコレートが止まらなくなるといった甘いもの依存に長年悩まされていたのですが、毎日だし汁を摂取するようになったことで、自然と落ち着くようになりました。
その理由は、甘いものを食べると脳内の「脳内麻薬様物質」とも呼ばれているβエンドルフィンが刺激されセロトニンやドーパミンといったホルモンが過剰分泌されることで依存しやすくなるのですが、こういった病みつきになりやすい味には“甘味”“油”“旨味”の3種類があり、この中の旨味に味覚を依存させることで、甘味への依存を緩和させたり、味覚をリセットさせる効果も期待できるからです。
ただし、旨味成分といっても「昆布エキス」や「かつおエキス」と書かれているものは香りが高い分本来の旨味成分は低いため、食材そのものの旨味がおすすめです。
そんな心にも身体にも優しい、だし汁のとり方を基本のひき方と共に手軽に摂取できる方法もご紹介いたします。
材料
・水...1リットル
・昆布...10g
※利尻昆布または羅臼昆布がおすすめ
・かつお節...15~20g
作り方
①鍋に1リットルの水と昆布を入れて常温で30分水に浸ける。もしくは一晩冷蔵庫に浸しておく。
②昆布を入れた鍋を30分ほど弱火にかけて沸騰する手前で昆布を取り出し、一度沸騰させてかるきを抜いたら火を止める。
かつお節を鍋全体を覆うように優しく入れる。かつお節が沈んだら、目の細かいザルで濾して完成。
◎日待ち:冷蔵庫で3~4日、冷凍庫で4週間
手軽に摂取したい時は粉末を!
かつお節と昆布の旨味成分は、単体よりも掛け合わせることで相乗効果により旨味が7~8倍になります!
時間がなく手軽にとりたい時は、粉末状になっている昆布の粉とかつお節の粉をお味噌汁一杯分あたり、小さじ1/3ずつ入れるのもおすすめです!
AUTHOR
高波紗希
管理栄養士。11年間に渡る摂食障害を「食とこころ」と向き合い、整えることでありのままの自分を認め克服した経験から【 自分を大切にする、食とこころの栄養学 】をテーマにSNSで発信をしている。食べることに対する罪悪感や、生きづらさを感じている方に向けて、素材を大切にしたグルテンフリーの料理教室やレシピ提供、講座、相談室など多方面で活動している。
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