【背骨ケア】肩こり&腰痛にもおすすめ|背骨をひとつずつ意識して動かすセルフケアのやり方
パソコン作業に集中しているとついつい画面に顔が近くなり、背中が丸まってきます。こういった姿勢は背骨周辺への負担が大きく腰痛や首・肩こり、背中のハリを引き起こします。骨盤が後傾しやすくなるため骨盤底筋群の働きが悪くなる原因にもなります。また、くびれがなくなったり、血流の悪さから肌の艶が失われるなど美容面でもマイナス面がたくさん。今日は背骨にひとつずつ触れてやさしく動かしていくセルフケアを紹介してきます。
背骨は椎骨という骨の他にそれを支える筋肉や靭帯、そして脊髄や神経の束等も通っています。悪い姿勢が続けば神経系にも影響がでてきますし、寝具の硬さがあっていなかったりあまり寝返りを打てない状況での寝姿勢での睡眠でも起きたときに左右差やこわばる箇所が出てきます。
背骨を支える筋肉のうち内側の筋肉がきちんと働くことで、背骨のやさしいS字カーブが整い、呼吸するための筋肉が正しく働けるので呼吸もしやすくなります。呼吸が整うことで自律神経の働きをよくする効果も期待できます。
デスクワークなどで座り仕事が続くときは、なるべく良い姿勢が保ちやすい位置にパソコン画面がくるように高さを設定したり、一度立ち上がって背伸びをするなどこまめに身体をほぐすようにしましょう。今日は丁寧に背骨にふれて動かし、背骨周辺のこわばりをほどいていくおうちでできるセルフケアをお伝えしていきます。
※やさしい動きではありますが、背骨の変形などで医師から運動の制限をされている方や現在動きが制限されるほどの身体の痛みがある方等は主治医に相談の上行いましょう。
背骨を棘をさわって動いてみよう。背骨に触れるセルフケア
背骨(椎骨)には横や後ろ側に棘があります。後ろ側の棘にひとつずつ触れながら動いてみましょう。
触れることでその箇所を意識しやすくなり、自分の背骨に対する臨場感が高くなり、ボディイメージをつかみやすくなります。
はじめは背骨にひとつずつ触れることを少し難しく感じる方もいると思いますが、最初から完璧にやろうとせず力を抜いてひとつずつ感じ取ることを丁寧にやってみましょう。繰り返しやっていくうちに背骨周辺もほぐれてきて棘突起にもふれやすくなります。
背骨は頸椎(首の背骨)が7個、胸椎が12個、腰椎が5個、その下に仙骨、尾骨で構成されています。
背中をまるめると頸椎、胸椎、腰椎にボコボコと棘のような骨の先端に触る事ができます。これを棘突起(きょくとっき)といいます。この棘は背骨本体ではなく本体はその数センチお腹側にあります。
まずは腰椎5番を探します。腰痛5番は仙骨のすぐ上にありますが見つけにくい場合は腸骨の一番高いところ(ウエストに手をあてて、下に手を滑らせていくと腸骨の上部分にぶつかります)を触ります。
その高さがだいたい腰椎5番と腰椎4番の間あたりに来ますのでそこからすぐ下にある背骨の棘をさわります。みつけにくい場合は少し腰をまるめると棘が触りやすくなります。これが椎骨のうち、一番下にある腰椎5番です。仙骨のすぐ上にあります。
背骨のセルフケア1 前後にゆらす
1.案楽座で座り、腰椎5番を触ってその場所を中心にする意識で優しく体幹部を前後に動かしてみましょう。
※もちろん他の背骨も一緒に動きます。触っている箇所を中心にするイメージでやさしく動かしてみましょう。骨盤にかかっている腰椎の下の方や、肋骨が前側までつながっている胸椎の1~10番あたりは動かしにくく感じると思います。無理に大きく動こうとすると意識しづらくなるのでやさしく動いてみましょう。
2.同じように腰椎4番、3番とあがっていき、頸椎1番まで動かしていきます。頭がい骨のすぐ下の頸椎1番は棘突起がない形をしているので盆の窪という頭と首の境目のくぼみに触れてその奥を意識します。
背骨のセルフケア2 やさしく横に動かす
1.腰椎5番に戻り、右手で棘突起に触れます。左手は天井に向かってまっすぐ上げます。左手を天井にむかって伸ばし、左側の体側を伸ばします。
2.同じように腰椎4番、3番とあがっていき、頸椎1番まで意識する箇所を変えながら動かしていきます。
3.反対側も手を変えて同様に行います。左右で動かしにくさはありましたか?あれば動かしにくい方を少し長めに行うのも〇
背骨のセルフケア3 やさしくねじる
1.腰椎5番に戻り、左手で棘突起に触れ意識を向けます。右手を膝の横に置き、右ひざに向かって身体をやさしく回旋します。
2.同じように腰椎4番、3番とあがっていき、頸椎1番まで意識する箇所を変えながら動かしていきます。
3.左右で動かしにくさがあれば動かしにくい方を少し長めに行ってもよいでしょう。
〇背骨の周辺が固まっている場所は棘突起が触りにくい箇所がある方もいらっしゃると思います。また背中の上部は手が届かない方は触れる箇所だけでも触ってみましょう。
〇下から数えてきて届かない箇所があり、わからなくなってしまったら上から数えてもOKです。上から数える場合は盆の窪(頭と首の境目当たりの窪み)の奥が頸椎1番です。ひとつずつ下にさがっていきましょう。
〇やさしく動かすだけでも背骨周辺にはたくさんの筋肉がついているので身体が内側からじんわりあたたまります。
背骨周辺には肩こりや腰痛だけでなく内臓の働きをよくするツボもたくさんあるので内臓の疲れを感じるときなどにもやってみてくださいね。
AUTHOR
仁平美香
WAY-TOKYOヨガ&ボディケアサロン主宰 パーソナルヨガおよびグループレッスンの他、オイルマッサージ、指圧整体等を様々な年代のクライアントに提供。ヨガ講師(WomensAwarenessYoga、月経血コントロールヨガ、産後、マタニティヨガ等、講師養成スクールにて講師育成を行うほか、イベントやレギュラークラスで指導中)、栄養士。女性のためのヨガ協会代表。「カラダをゆるめてこころを整えるはじめての月経血コントロールヨガ」「医師もすすめる血管美人ヨガ」等8冊の著書がある。雑誌・WEB等コラム連載&監修多数。
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