ヨガ的メンタルヘルスガイド【コロナ禍で「健やかな心」を保つためのヒント】

 ヨガ的メンタルヘルスガイド【コロナ禍で「健やかな心」を保つためのヒント】
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呼吸で穏やかさを取り込み、恐れを吐き出す

マインドフルネスや呼吸法は、心を静めてエネルギーを目覚めさせ、ストレスの多い状況を乗り越えるための強力なプラクティスとなる。ローマのサピエンツァ大学の研究者たちが、パンデミックの最中に医療従事者たちにこれらの練習を4週間行わせたところ、その効果が実証された。参加者たちがボディスキャン瞑想、マインドフルネスな呼吸法、歩く瞑想を実践した後、不安や緊張、心配事が20%減少したと報告されている。

気持ちがくじけたり、緊張したり、恐れを感じたときは、マインドフルな呼吸と瞑想を試してほしい。ミラクルブレスと呼ばれる次の呼吸法は、意識を深め、感情のバランスを整えてくれるだろう。

●スカーサナ(安楽座)の姿勢で座り、両手を膝の上において、手のひらを上に向ける。

●目を閉じて、眉間にある第三の目を見るようにし、そこに意識を集める。

●唇を少し開いたまま、すぼめる。

●ストローで空気を吸うような柔らかい音を出しながら、4カウントで口から息を吸い、舌の先端を上口蓋に押し付ける。4秒間ホールドしたら、鼻から息を完全に吐き出す。

●1~3分間、呼吸を続ける。
 —カイル・ハウスワース

ヨガへの献身

2013年のある嵐の冬の夜、突然私はゆり起こされた。水道管が破裂して、家が水浸しになっていた。当時の私は、脳卒中の父の介護や腎臓移植が必要な夫の心配に追われながら、3人の子どもを育てていた。それに加えて学校図書館での仕事や、家の用事もすべて行っていた。
私は廊下で階段の下に立ち、茫然としていた。女性、特に有色人種の女性は、気を強く持って必死に頑張るようにと教えられる。でももう限界だった。助けが必要だった。私は涙ながらに夫にたずねた。「私たちがほかのみんなの面倒を見ている間、誰が私たちの面倒を見てくれるの?」
そんな時、オプラとディーパック・チョプラが主宰する21日間の瞑想プログラムに出会い、ヨガに興味を持った。初めてのヴィンヤサ・クラスで私の魂は揺さぶられた。翌年には10日間のサイレント・メディテーションリトリートに参加し、2017年には200時間ヨガティーチャートレーニングを初めて受けた。
その1年後、私はトラウマに配慮したヨガトレーニングに申し込み、腎臓提供登録をしている女性とそのパートナーに出会った。ふたりは夫の腎臓ドナー探しを手伝ってくれて、私たちは家族のようになった。昨年パンデミックの最中に夫が移植を受けた時も、彼らは私を気遣ってくれた。
ヨガと瞑想は、私に平和と喜びを与えてくれる。静けさのなかで助けを求めたら、驚くような方法で助けがもたらされた。ヨガに献身するほど、ヨガとは統合であり、私たちはひとつのコミュニティだと深く感じるようになった。
 —タマラ・クレス (聞き手:ケイトリン・カールソン)

ヨガ的メンタルヘルスガイド
ヨガへの献身
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photos by WACOMKA/SHUTTERSTOCK, SUPAKRITPUMPY/ISTOCK, VECTORV/ SHUTTERSTOCK,
illustration by SIMON2579/ISTOCK
food styling by Nancy Zamparelli
translation by Sachiko Matsunami
yoga Journal日本版Vol.76掲載

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