【心と体を静めるゆったりヨガ】 目まぐるしく変化する世界に役立つ「スローフローヨガ」とは?

 【心と体を静めるゆったりヨガ】 目まぐるしく変化する世界に役立つ「スローフローヨガ」とは?
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11. プラサリタパードッターナーサナ(立って両脚を伸ばすポーズ)

戦士のポーズⅡから、両脚を伸ばして、足先をマットの横に向ける。膝を深く曲げ、両手を腰に当てて、上体を前に倒して手を床に下ろす。写真のようにブロックの上に下ろしてもよい。体重を足の指の付け根にかける。背骨を伸ばし、両脚を伸ばす。膝は曲げたままでもよい。5~10回呼吸する間ホールド。ポーズを解くには、両膝を曲げ、手のひらを太腿に当てて、ゆっくり上体を起こす。

目まぐるしく変化する世界におけるスローフローヨガの重要性
11. プラサリタパードッターナーサナ(立って両脚を伸ばすポーズ)
photo by  Renee Choi

12. ヴィーラーサナ(英雄のポーズ)

四つん這いになる。左右の足の間にひとつまたは複数のブロックを置く。体を後方に引いて、ブロックの上に腰を下ろし、頭頂部を引き上げる。5~10回呼吸する間ホールドする。

目まぐるしく変化する世界におけるスローフローヨガの重要性
12. ヴィーラーサナ(英雄のポーズ)
photo by  Renee Choi

13. サーフボード

ブランケット3枚を重ねてマットの中央に縦向きに敷き、ブランケット1枚を丸めたマットの後方に横向きに置く。中央のブランケットをまたいで四つん這いになる。頭、胴体、骨盤、太腿をブランケットの上に下ろす。足の甲を丸めたブランケットに当てる。あごを少し引いて顔を真下に向けるか、左右どちらかを向いて頬をブランケットに当てる。この姿勢で5~10分間リラックスしたら、必要に応じて反対側の頬をブランケットに当てる。

目まぐるしく変化する世界におけるスローフローヨガの重要性
13. サーフボード
photo by  Renee Choi

14. ヴィパリタカラニのバリエーション(壁に脚を上げるポーズ)

座った姿勢から、体の右側が下になるようにゆっくり横たわる。そこから仰向けになり、たたんだブランケットを置いた椅子の座面にふくらはぎをのせる。膝の裏からかかとまでが支えられていることを確認する。首と頭をピロー、ブランケットまたは丸めたタオルで支える。この姿勢で5~15分間休む。ポーズを終えるには、両膝を抱え、右側に体を転がしてしばらく休み、起き上がる。

目まぐるしく変化する世界におけるスローフローヨガの重要性
14. ヴィパリタカラニのバリエーション(壁に脚を上げるポーズ)
photo by  Renee Choi

15. スカーサナ(安楽座)

折りたたんだブランケットを3枚重ねて壁の前に置き、その上に座って脚を交差させる。膝を支えるために、左右にひとつずつブロックを置く。太腿の上にブランケットを置いて、そこに前腕をのせる。この姿勢で3~10分間呼吸に意識を向ける。この姿勢で砂時計の瞑想を行ってもよい。

目まぐるしく変化する世界におけるスローフローヨガの重要性
15. スカーサナ(安楽座)
photo by  Renee Choi

16. シャヴァーサナ(亡骸のポーズ)

マットの後方に、ブロックをいちばん低い置き方で2つ並べる。その上に丸めたブランケットをのせる。マットに座り、膝の裏をブランケットに当てる。ゆっくり仰向けになる。頭と首の下にブランケット、またはピローを入れる。手は楽な場所で休ませる。この姿勢で5~20分間ゆっくり休む。

目まぐるしく変化する世界におけるスローフローヨガの重要性
16. シャヴァーサナ(亡骸のポーズ)
photo by  Renee Choi

砂時計の瞑想

スカーサナ(安楽座)でこの瞑想を行って、心と体をさらに弛緩させよう。
自分が砂時計であると想像してみよう。砂時計を反転させると、砂は下に落ちていく。1回息を吸い、次の吐く息で体の重みが砂のように頭、首、肩から落ちていくのを感じてみよう。
もう1回息を吸う。次の吐く息で体の重みが肩から骨盤へと流れ落ちていくのを感じてみよう。
もう1回息を吸うと、全身が広がっていく。次に息を吐くと、重みがすべて脚に落ちていく。
ここで息を吸うと、体が完全に地面とつながり、胴体が軽くなっていく。体に入っては出ていく呼吸の流れを感じながら、体を安定させて数分間座る。

腰筋とストレス

腰筋は体幹部にある長い筋肉で、脚と背骨をつないでいる。神経系と腰筋は絶えず情報を伝達しあっている。不安を感じると、腰筋は収縮する。実際、戦ったり、逃げたり、動きを止めたりする必要があるときに、真っ先に活性化するのがこの筋肉だといわれている。
道を歩いているときに、急に背後で車のクラクションが聞こえたとする。私たちの体はこのようなハッとしたときに、不安を感じる中枢が即座に腰筋を活性化させて、安全を確保するべく動き出せるようにできている。
腰筋は脅威を感じたときだけでなく、毎日の活動によっても収縮する。たとえば、ハイヒールを履いたり、きついパンツをはいたり、コンクリートの上を歩いたり、長時間座ったりするときなどに収縮が見られる。
腰筋が収縮すると、地にしっかり足がついていると感じにくくなる。反対に、腰筋がしなやかなで柔軟性があれば、体はしっかり支えられて、地球の一部であるような感じがする。
腰筋は不安の回路とストレス反応によって活性化されるため、(運動や使いすぎによって筋肉が収縮するときのように)単純に硬くなるわけではなく、(心理的感情的反応によって収縮して)多大な緊張を抱え込むことになる。緊張状態にあるものは伸ばすことができない。伸ばすには、時間をかけて丁寧に、安全な方法で緊張をほぐす必要がある。今回のシークエンスのようなスローフローのシークエンスがそれに役立つはずだ。

指導&モデル●ジリアン・プランスキー

ジリアン・プランスキー
photo by  Renee Choi

ヨガ講師で正式な資格を有するヨガセラピスト。『Deep Listening:A Healing Practice to Calm Your Body, Clear Your Mind, and Open Your Heart(心と体の声を聞こう。体を静めて、雑念を払い、心を開くヒーリングヨガ)』(未邦訳)の著者でもある。この記事の一部は同書からの抜粋。リトリート、指導者養成講座、ワークショップで対面およびオンラインの指導を行っている。jillianpransky.com

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by Jillian Pransky
photos by Renee Choi
hair&make-up by Karla Hirkaler
translation by Setsuko Mori
yoga Journal日本版Vol.76掲載

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