悟りを実践する瞑想の効果とやり方を解説
PRACTICE ENLIGHTENMENT MEDITATION

PRACTICE ENLIGHTENMENT MEDITATION

ポーズのやり方

1

静かに座り、自分が気づいていることに意識を向けてみよう。自分の中の何かは、自分が生きている、呼吸している、思考していることを知っている。とらえにくくて隠れているが、自分の中のその観察者は、あらゆる経験の基盤となる。

2

次に大切な人のことを考えてみよう。親しい人のことを思い浮かべながら、このように考えてみる「性格や過去が全く違っても、私たちは同じ意識をもっている。最も根本的な意識のレベルで、私たちは一つである」。もし抽象的すぎるなら、「私と同じく、この人も幸せを求めている。この人も痛みを感じている」と考えてもいい。自分自身の気づきを観察し、他人の気づきにも意識を向けると、さらに深い絆を感じるようになる。

3

次に、知人を思い浮かべる。好きでも嫌いでもない人を思い浮かべながら、同じように、「二人は同じ意識をもっている」と確認する。

4

今度は、敵のことを考える。嫌いな人や敵だと思う人、もしくは良く思っていない著名人を思い浮かべながら、「違いはあっても、その人と自分は同じ意識をもっている。意識のレベルでは、私たちは一つだ」と、自分に再認識させる。

5

エネルギーを感じよう。同じ考え方を自然界にもあてはめ、一つのエネルギーが宇宙のすべてを支えているという事実に思いをめぐらそう。目には見えないレベルだが、自分が目にし、感じるもののすべては、この巨大なエネルギーのスープの一部なのだ。それを心にとめながら、周りを見渡して、こう言ってみよう。「私が見るもの、ふれるもの、想像するもの、それらすべては、たった一つの意識のエネルギーでできている」

6

このように考えると、いろいろな疑問がわいてくるだろう。それは十分に考える価値がある。しかし、「すべてが一つの意識である」 という考えをマントラとして心に刻み、世界をそのように見ようとするだけでも大きな力がはたらく。「一つである(ワンネス)」という考えによって、自分の批判的な心の境界線が薄れるのを感じよう。不満や不安、恐怖という感情が和らぐかどうかを観察しよう。そして平穏の感情がわいてくることに気づこう。

7

この瞑想を数回行ったら、自分の世界に適用してみよう。隣の車線で怒っているドライバーや、バスの中の悲しそうな女性を見たら、「彼らと私は同じ意識をもっている」と考える。あるいは、テレビで、政治的に相反する人を見たら、「あの人と私は同じ意識をもっている」と考える。

8

この練習を生活の一部にしながら、意識の絆を確認するさまざまな方法を模索してみよう。動物の目の輝きや、木の新鮮な樹液に気づくのもいい。練習を続ける中で、自分に起こる影響を観察しつづけよう。よりつながりが感じられ、より開かれていると思えたら、その感情を尊ぼう。それは悟りの境地に近いものを体験していることになる。

同じ姿勢でできるポーズ