「自分はいいところがひとつもない…」誰かと自分を比較して落ち込むあなたがすべき4つのこと

 「自分はいいところがひとつもない…」誰かと自分を比較して落ち込むあなたがすべき4つのこと
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石上友梨
石上友梨
2021-07-04

あなたは他人と自分を比べてしまいませんか?他人より自分は、綺麗でもない、器用でもない、仕事ができるわけでも、性格が良いわけでもない…何もいいところがないと感じていませんか?ついつい他人と自分を比べて、自分の至らない点ばかりが目について落ち込んでしまう。今回は、そんな比べてしまうあなたに読んで欲しいと思って書きました。

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私たちは良くないと分かりつつも、ついつい他人と自分を比較してしまいます。同様に他人もあなたと別の人を比較してくることが多かったかもしれません。例えば、学校の先生が生徒同士を比較することや、両親が兄弟を比較すること、そんなふうに他人から比べられることも多かったのではないでしょうか。比較されて良い気分になることは少ないものです。例えば、両親から比較され批判されることは、言われなくても分かっていることばかりで、とても傷ついていたのではないでしょうか。一方で、比較して褒められた時はどうでしょうか。もしかしたら素直に喜べなかったかもしれません。例えば、「頭の良さ」を比較され褒められた場合は、頭が良い自分でないと褒められないという、勉強に対するプレッシャーになったかもしれません。もちろん、存在そのもの肯定された上で、勉強を褒められていたのなら違うと思いますが、勉強だけを褒められていたのなら、勉強ができることだけが自分の存在価値になってしまうのです。

このように他人から比較されたり、他人と自分を比較ばかりしていると、なかなか自分に自信を持てません。自信が持てたとしても、自分の存在そのものよりも、限られた一部になってしまうでしょう。そうすると、自分の判断に自信が持てないため他人を参照するようになり、自主性が育ちにくくなります。自分の軸がしっかり育たず、より一層他人と比較するようになったり、他人から認められることで承認欲求を満たそうとするかもしれません。自分の軸が育たないことは、自分の興味や関心にも気づきにくく、ポジティブな感情も感じにくくなるかもしれません。

これまでの様々な環境の中で作り上げられた比べてしまう癖ですが、今の生活においても必要でしょうか。自他を比べることで、あなたにどのようなメリットがあるのでしょうか。比べることで目標を掲げて頑張れるのなら良いのかもしれません。しかし、それに苦しさや辛さが伴うのだとしたら、本当にそのやり方があなたのためになっているのでしょうか。もし比較癖によって生きづらさを感じているのなら、比べることを手放していきましょう。

昔の自分を思い出す

比較癖がつく前のことを覚えていますか?その頃は、自分に自信があった。自分のことが好きだった。自分にも良いところがあった。そんな純粋な気持ちがあったなら思い出してみても良いでしょう。比較されて傷ついた自分や比較癖で疲れてしまった自分に、「もう比べなくて大丈夫だよ」と声をかけてみても良いでしょう。

なりたい自分を思い描く

まずは、なりたい自分について考えてみましょう。あなたは、生きていく上でどのようなことを大切にしたいでしょうか。どのようなことに価値を置いて生きていきたいですか?どんな自分として在りたいのか、どのような人生を歩んだら、「良い人生だったな」と思えるのでしょうか。自分にとって「本当に大切なこと」を確認してみましょう。

自分の軸を育てる

他人と比較をせずに、ありのままの自分で存在し、ありのままで向き合いたいですよね。しかし、比較癖がついていると、自分軸ではなく、他人の軸や社会的な望ましさを基準にして判断してしまいやすくなります。自分の軸を育てるために、まずは自分の好きなもの、興味があるものを探してみましょう。自分の心が動くのはどのようなことでしょうか。自分の軸で感じ、自分の気持ちや想いを中心に、自分のための選択をします。あなたが少しでも楽しいと感じること、嬉しいと感じることを見つけていきましょう。例えば、健康に良いお菓子ではなく、他人から勧められたものではなく、自分が食べたいお菓子を食べても良いでしょう。週1回でも良いので、自分を軸として自分のために何か行動を起こしましょう。

他人との共通点を探す

他人と比べてしまう時に、違いに注目するのではなく、共通点を探してみても良いでしょう。違いばかりに目が向くと苦しくなってしまうので、共通点を意識することで、孤独感が和らぐでしょう。もしどうしても比べてしまう場合は、自分自身と比べても良いでしょう。過去の自分よりも成長したことに注目し、変化するために頑張った自分を労いましょう。
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石上友梨

石上友梨

大学・大学院と心理学を学び、心理職公務員として経験を積む中で、身体にもアプローチする方法を取り入れたいと思い、ヨガや瞑想を学ぶため留学。帰国後は、医療機関、教育機関等で発達障害や愛着障害の方を中心に認知行動療法やスキーマ療法等のカウンセリングを行いながら、マインドフルネスやヨガクラスの主催、ライターとして活動している。著書に『仕事・人間関係がラクになる「生きづらさの根っこ」の癒し方: セルフ・コンパッション42のワーク』(大和出版)がある。



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