夏を快適に!タイヴェディックに学ぶ、夏の心身トラブルの傾向とセルフケア

 夏を快適に!タイヴェディックに学ぶ、夏の心身トラブルの傾向とセルフケア
Shoko Matsuhashi

世界最古の伝承医学アーユルヴェーダとタイヨガセラピーを融合させた「タイヴェディック」を7回にわたって特集。第2弾では、創立者の1人であるセバスチャン・ブルーノ師に、人気ヨガティーチャー鈴木伸枝先生がインタビュー!夏の心身トラブル傾向とセルフケアの方法について教えてもらいました。

広告

伸枝さん(以下、伸枝):何かと不調を感じやすい夏ですが、どんなことに気を付けて過ごしたらよいでしょうか? 夏に起きやすい不調などについて教えていただきたいです。

セバスチャン・ブルーノ師(以下、セバスチャン):まず日本の夏にはどんな特徴がありますか? 実は私、日本で夏を過ごしたことがないのです(笑)

タイヴェディック アーユルヴェーダ
Photo by Shoko Matsuhashi

伸枝:暑くてムシムシする。あと、台風がきますね。

セバスチャン:アーユルヴェーダドーシャ(性質)で考えると、暑いはピッタ(火)、ムシムシはカファ(水)、台風はヴァータ(風)ですね。

伸枝:あ、全部ですね…(笑)

セバスチャン:一般的に世界中のほとんどの国が、夏というのは一年の中で一番暑い季節になります。暑いというのはピッタの不調を招きやすいですね。例えば、皮膚の湿疹、あと夏の満員電車の匂は気になりませんか?体臭のトラブルはピッタの乱れからくるものになります。他に日本の夏の代表的な不調ってありますか?

伸枝:食欲不振とか?

セバスチャン:食事の量が減るというのは、実は自然のリズムに従って起こっているものになります。夏というのは太陽から沢山のエネルギーをもらえますからね。

夏の心身のトラブル傾向と改善するための調整法について
Photo by Shoko Matsuhashi

伸枝:太陽からもらえるから、食事からエネルギーを取り入れる必要がなくなるってことですか?

セバスチャン:そうですね。冬ほど食事の量は必要なくなります。

伸枝:面白ーい!でも食が細くなるというよりは、全く食べれなくなり痩せていってしまう方とかがいるのですが、その場合はピッタの乱れから起こっているということですか?

セバスチャン:昔の人の食生活を考えてみると、冬には味の濃いもの、発酵したもの、こってりしたものを食べ、夏にはあっさりしたもの、時には木になっている果物で済ませてしまう、なんてこともあったと思います。そして、冬には冬にとれる食材、夏には夏にとれる食材を食べていたと思います。しかし今の日本を見てみると、いつどんな時も同じような食材がスーパーに並んでいますよね。ですから自然のサイクルで生きることが難しくなってきているのです。それがドーシャのバランスが崩れる要因の1つになっていると思います。その季節に取れる野菜や果物をとることは、その季節に乱れやすいドーシャのバランスを整えるために大切なことです。

伸枝:自然のサイクルに従って生きるというのが大切なのですね。先ほど出た匂いのトラブルに関しては、ライフスタイルで気を付ける点についてはどんなことがありますか?

セバスチャン:まず、食事ではピッタを悪化させる食材を避けること。アルコール、発酵食品やスパイスや辛い食べ物など熱を作り出すもの、消化しづらいものを摂取すると、匂いはさらに強くなります。しっかりと休息をとること、ホリデーを満喫するというのも大事です。目的意識を持って成果を上げるために頑張り過ぎる生活は、ピッタを上げる要因になりますので。またその匂いや汗を止めるために制汗スプレーを使うのもあまりお勧めしません。

伸枝:そうなんですね!?

セバスチャン:多くの制汗スプレーは、体に良くない化学物質を使用していますよね? その成分の中には発がん性をもつものも含まれています。脇は手のひらよりも敏感な場所で、吸収率も高いところ。そこに科学物質を使用することは、体にとって好ましいことではないでしょう。また発汗作用を止めますよね?それは自然のサイクルから離れていくことに繋がります。体というのは非常に知性をもったシステムです。汗をかくということは、自分の毒素を外に出すということです。化学物質を使ってその発汗作用を止めるというのは、毒性のあるものを体の中に入れるだけでなく、私たちの体の中にある毒素を外に出す働きを止めてしまうことになるのです。それはあまり賢い方法ではないですよね。他に代用できるものも色々ありますよ。まずは食生活を見直すこと。デオドラントの変わりにエッセンシャルオイルを希釈して使用するのも良いでしょう。ローズはとてもオススメです。また、クリスタルを使ったデオドラントというのも良いでしょう。

伸枝:クリスタルを使ったデオドラント!そんなものがあるのですね?調べてみます! ちょっと気になったのは、夏ってみんなアクティブになってワイワイしやすいというか、お祭りとかフェスとかも増えるのですが、ピッタが上がる夏というのは、本来ゆっくり過ごしたほうが良いのでしょうか?

夏の心身のトラブル傾向と改善するための調整法について
Photo by Shoko Matsuhashi

セバスチャン:そんなことないですよ(笑)。夏の時期を自然界ではどんな感じかを見てみると、日照時間が長くなり気温も上がり、木々は緑が濃くなりより活動的になりますよね。夏に活動的になるのは自然な事だと思います。でも活動的と言っても狂気じみた感じだと意味が違ってきますよね。どんなことにも因果関係、原因があって結果があります。陰陽の話をすると、夏というのは陽の季節です。外側に向かっていくエネルギーが強い季節。夏祭りがあったりするのとても自然なことでうなずけます。でもそれはありとあらゆる夏祭りに行くってことでは無いですよね?(笑)。どんな季節でも、どんなふうにして、一番適正なところを築いていけるか、ということが大切なことなのです。

伸枝:ありがとうございました! 夏をより楽しく快適に過ごせるように、いただいたアドバイスを取り入れてみようと思います。

★自分のドーシャ(体質)を知りたい人は「アーユルヴェーダ体質診断 あなたはどのタイプ?」でチェック!

「日本人の特徴と心身のトラブル傾向と調整法について」
Photo by Shoko Matsuhashi

(右)Sebastian Bruno(セバスチャン・ブルーノ)氏 
ホリスティックヘルス専門家のKimmana Nichols 師と共にThaiVedic(※)システムの共同制作。世界各地でワークショップ、トレーニングコースを指導する中、旅を通してヒーリングのイマジネーションを広げ深め続けている。タイ政府教育省公認タイマッサージ、タイリフレクソロジー国際トレーナー/ヨガ・アーユルヴェーダ・タイボディワーク指導資格者/チネイザン指導資格者/ヨガマッサージ指導資格者/ 
等数々のボディワークの指導資格を有する。
※ThaiVedic Bodyworkの特徴とは…世界最古の伝承医学であるアーユルヴェーダの原理と、仏教に基づいたThaiYogaTherapyを融合させたボディワークです。5000年以上もの間、予防医学として人々を癒しの道へと導いてきたアーユルヴェーダに学び、一人一人のドーシャ(体質)を見極め、五大元素(地・水・火・風・空)を通じて心身のバランスへの気付きを高めます。

(左)鈴木伸枝さん
セバスチャン・ブルーノを師にBodywork学び、現在ThaiVedic マッサージセラピストとして活動している。ヨガ指導者としても活動しており、全国のイベント出演や、雑誌監修など、活動は多岐にわたる。鈴木伸枝パーソナルヨガスタジオ-Releace Space-主宰。【8/8開催】タイヴェディックに学ぶヨガとアジャストメントテクニック (横浜)by 鈴木伸枝 申込受付中

※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。

広告

photos by Shoko Matsuhashi
text by Nobue Suzuki



RELATED関連記事

Galleryこの記事の画像/動画一覧

タイヴェディック アーユルヴェーダ
夏の心身のトラブル傾向と改善するための調整法について
夏の心身のトラブル傾向と改善するための調整法について
「日本人の特徴と心身のトラブル傾向と調整法について」