ヨガでケガしやすい4つの典型的な姿勢パターンとリスクを減らす方法

 ヨガでケガしやすい4つの典型的な姿勢パターンとリスクを減らす方法
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ケガをしやすい姿勢パターン③後部骨盤の傾きと 腰椎椎間板の損傷

腰椎椎間板の決裂や突出を経験したり、成人の8割の人が経験する背下部に何らかの痛みを感じたりしたことがあるとしたら、その背中の痛みの原因となった動きや姿勢、だいたいどれくらいの頻度で痛みが起きるかはっきりと記憶することでしょう。

解剖学からの見解

脊柱は、背骨の後ろで2つの椎間関節によって連結されており、背骨の前で椎間板に挟まれています。背骨を傾けたり、背骨を伸ばしたりすると(後屈)、椎間関節に負荷がかかります。つまり、脊椎を前に傾けたり、曲げたりすると(前方へのカール)、椎間板に負荷がかかります。もっと深く前屈すると、腕も伸びて体重がかかり、脊椎を曲げることにより滑るように力が働き、座り姿勢によって骨盤の位置が移動し、椎間板への負担が増えます。

皆が「下位交差症候群」を経験するわけではありません。ある人は前屈みな姿勢によって骨盤が後屈になります。骨盤の位置が変化すると他の体の部位にも影響をもたらします。その1つとして、腰椎のニュートラルな曲線が平らになり、屈曲がわずかになります。このことからわかる通り、(ヨガで)前屈姿勢をしたり、体重の負荷をかけたり、骨盤の位置を変えたりする以前にすでに私たちは日常生活の姿勢でも、椎間板に大きな負担をかけているのです。

健康な椎間板であれば、負荷をかけることが必ずしも悪いことではありませんが、椎間板が損傷していたり変性していたりする場合、ヨガのプラクティスで余計な力がかかると椎間板損傷につながる可能性があります。例えば椎間板の中にあるプロテインのようなゼリー状の組織が漏れ出したり、近くにある別の神経を刺激して脊椎機能を低下させてしまったりすることもあります。

脊椎椎間板に負荷をかけるポーズや動きには特に注意を払う必要があります。パシモタナーサナや膝に頭をつけるポーズ(ジャーヌシールシャーサナ)、座位のツイスト(アルダマッツェーンドラーサナ)、それから山のポーズ(ターダーサナ)や立位前屈(ウッタナーサナ)やローランジ、三日月のポーズの中の太陽礼拝のような立位ポーズから、またそのポーズへの移行の際も注意しましょう。

脊椎椎間板に負荷をかけるポーズや動きには特に注意を払う必要があります
パシモタナーサナ プレパレーション

椎間板のケガのリスクを減らす方法

ケガのリスクを減らすための全体的なテーマは、ヨガのプラクティスを通じ、より意識的に姿勢を整えることです。本来のニュートラルな腰椎と骨盤の姿勢や位置を知れば、椎間板に負担をかけないよう慎重な決断を下せるはずです。むしろ自然に負担のない姿勢を体自体が選択するでしょう。

鏡、写真、友人からのヘルプ、または床や壁もしくは背中にポールを置くなどの触覚的なフィードバックを利用し、重力に対してさまざまな向きでニュートラルな腰椎と骨盤のラインを作れるようプラクティスをしましょう。(シャヴァーサナのように)仰向けでスタートし、直立状態(ターダーサナ)に移行し、次に体の脇を伸ばすポーズ(ウッティタ・パールシュヴァコナーサナ)または戦士のポーズIII(ヴィーラバドラーサナ III)のようなその他の立位ポーズを試しましょう。

椎間板のケガのリスクを減らす方法
戦士のポーズIII

特に座る際にはニュートラルな腰椎と骨盤のラインを意識しましょう。ブランケットの端を坐骨の下に敷くなどして床に直接座るのを避け、骨盤を後屈した状態からニュートラルな位置へと導くのも良いでしょう。

ニュートラルな腰椎のラインをキープする方法を学び、椎間板に負担をかける動きについても知りましょう。立位から前屈へ移行する場合、またその逆の場合も腰椎に負荷がかかるため、コアマッスル(体幹の筋肉)と足をうまく使って力を分散すれば、椎間板をしっかりサポートできます。これはヨガのレッスン以外でも役立つ習慣となります。

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by RACHEL LAND
Translated by Hanae Yamaguchi



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