ヨガでケガしやすい4つの典型的な姿勢パターンとリスクを減らす方法

 ヨガでケガしやすい4つの典型的な姿勢パターンとリスクを減らす方法
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ケガをしやすい姿勢パターン④「テックネック」と首のケガ

私たちの生活の中で、スマートフォンやデバイスは重要なアイテムとなっていますが、スクリーンに費やす時間によって副作用がもたらされる可能性があります。「テキストネック」または「テックネック」と呼ばれる前方に頭が移動してしまう状態は最近では一般的になり、毎日何時間もスマートフォンやデバイスを見下ろす習慣に起因すると考えられています。

解剖学からの見解

テックネックは私たちの頭の重さを考えれば、自然と前傾姿勢となってしまうために一般的に起こりえることだと言えるでしょう。

今回説明したすべての姿勢の習慣と同様、テックネックは頚椎の生体力学的なパターンを変化させる可能性があります。そして頸椎にある椎間板にもさらに負荷がかかります。この状態は、どのヨガポーズにおいても問題になる可能性がありますが、ヘッドスタンド(シールシャーサナ)や肩立ちのポーズ(サーランバ サルヴァンガサナ)など特定の反転ポーズは劇的に体重の負荷がかかります。

ニュートラルな背中のラインを作るためにヘッドスタンドをするのはかなり挑戦的です。ましてや背中に歪みがある場合にはさらに負担が大きくなります。ヘッドスタンドする際に頭を前傾させてしまうと、全体重を頭に(さらに脆い椎間板にも)かけてしまうことになりかねません。無論、本来この重さに耐えられるはずはありません。

肩立ちのポーズもまた物議をかもすポーズです。テックネックの前傾の頭と全体重がかかってきます。つまり、ヨガの生徒たちの中にもテックネックの人がかなり多いとはいえ、このポーズによる恩恵はそのリスクに見合う価値がないかもしれません。

首のケガを減らす方法

骨盤の後屈と同様に、首のケガをしないように再確認しましょう。無意識の習慣で行うのではなく、いつ、どのようにして首を動かすのかを意識し、ニュートラルな頭と首の位置を見て確認し、感じてみましょう。

様々な重力の向きを試し、ニュートラルな頭と首の位置を探す練習をしてみましょう。例えば、背中を床につけて感覚を確認したり、壁にまっすぐ立って頭をつけてみたり、それから何もサポートのない姿勢、例えばターダーサナ、三角のポーズ(トリコナーサナ)、下向きの犬のポーズやドルフィン・ポーズ(アルダ・ピンチャ・マユラーサナ)などを行ってみてください。

もしヘッドスタンドをプラクティスしたい場合、じっくり時間をかけて努力し、肩に安定した筋肉をつけましょう(ニュートラルな頭と首のポジションはもちろん重要です)。頭ではなく、腕を使って負荷に耐えられるようになりましょう。

もし肩立ちのポーズをしたいのであれば、体が直線になるように肩の下にブランケットを重ねていれるなどして、首の屈曲を軽くするか、膝を曲げてより体重を支えられるようにします。腕と手を使って体重を支え、頭と首への負担を軽減しましょう。

首のケガを減らす方法
支えのある肩立ちのポーズ

どんな身体活動にもリスクがあり、ヨガも例外ではありません。しかし、最近報告されているヨガによるケガの増加は、プラクティスが理由というよりも、毎日の生活習慣に関連している可能性があります。ヨガのプラクティスの大きな利点の1つは自分自身を見つめ直すことができることです。起こり得るリスクの可能性を考えてヨガのプラクティスをあきらめるよりもむしろ、毎日の姿勢を意識し、よりマインドフルになって自分の日々の姿勢が強い影響力を持つことを認識しましょう。

教えてくれたのは…レイチェル・ランドさん
レイチェル・ランドさんは、ニュージーランドのクイーンズタウン在住。グループ&個人セッションを提供するだけでなく、ヨガ・メディスン ティーチャーのトレーナーとして世界を旅しています。解剖学やアラインメント(骨・関節の配列)など実生活で役立つ学術研究に熱心で、ヨガを通じて生徒たちが心の強さ、安定、透明性を手に入れられるよう手助けしています。レイチェルは今年5月、スペインにてヨガ・メディスン ヨガティーチャー200時間トレーニングを主導します。

ヨガジャーナルアメリカ版/「4 Common Postural Patterns That Cause Yoga Injuries

※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。

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by RACHEL LAND
Translated by Hanae Yamaguchi



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