意見を無理に出さなくてもいい。人気配信ユニット「ハダカベヤ」が考える、本音とディスカッション

 意見を無理に出さなくてもいい。人気配信ユニット「ハダカベヤ」が考える、本音とディスカッション
photo by Fumiaki Omori(f-me)

タレントのIMALUさん率いる「ハダカベヤ」は、メグさん(起業家・ プロデューサー)、なつこさん(マーケティングプロデューサー)といった同世代の3人からなるポッドキャスト配信ユニット。番組では、ジェンダー、恋愛、結婚、セックス、女性活躍、人種問題などの社会課題にあえて触れ、オープンにディスカッションを繰り広げている3人。今回は、そんな3人に「自分の意見の伝え方」「コミュニケーション」をテーマにインタビューしました。

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無理に自分の意見を表に出す必要はない

――Vol.1では、ハダカベヤがあったからこそ本音を言い合えるようになったというお話もありましたが、ディスカッションが苦手な人や、自分の意見を伝えるにはどうしたらいいのか、悩んでいる人にアドバイスをするなら、どんなことを伝えますか。

メグさん:ちょっと質問度外視になっちゃうかもしれないんですけど、私たちは世の中の人みんなに「自分の意見をもっと表に出した方がいいよ」とは思っていないんです。やっぱり出したくない人もいるわけじゃないですか。そういう人は、そのままでいいよ、と思うんですね。

でも、出したいのに出せない、という人がいるのであれば、その出せない理由が何なのかを自分で見つけられているといいなと。例えば、人に嫌われたくないとか。自分以外に理由があるなら、それを忘れた方がうまく意見を伝えられると思います。基本的に、他人はそこまで気にしてなかったりするので。

なぜ自分がうまく意見を言えないのか。言う気になれないのか。その理由を見つけて、咀嚼して原因が他人ではなく自分の中にあるなら、「ディスカッション自体があなたにフィットしていないのでは?」と思うので、無理に意見を主張しなくていいのかなと感じます。

IMALUさん:私の性格もあるかもしれないんですけど、私は心の中で思っていることって、それを声に出したり、誰かに伝えたりすることで、またちょっと変わるという感覚があるんですね。いろいろ整理がついて「私が思っていることって、こうだった」と気付く。だから、意見というよりも「これ、どうですかね?」みたいな軽い感じで意見をまずは聞いてみるとか。カジュアルな感じで言いだしてみるといいのかなと思います。

メグさん:今聞いてて気づいたんですけど、きちんと意見を言わなくちゃいけないと思うと急にハードルが高くなるじゃない? でも、自分が日々メモしているノートを見せるだけ、みたいな軽い感覚でいいってことなのかもしれないね。

なつこさん:私はそれこそ最初に話したように、自分の意見をいうのが苦手だったタイプなので、余計に思うんですけど、言えないことをマイナスなことだととらえてほしくないなと。「私はダメな人だ」とマイナスな考えになってしまいがちだけど、誰もが全部言いたいことを言いまくっていたら世の中成り立たないので、言えない人がいても正しいと思います。だけど、言わなきゃいけない場面も出てくるわけなので、そこが難しいところですよね。

なつこ

――今後、ハダカベヤでどんな活動をしていきたいですか。

なつこさん:夢物語な話でいいなら、東京ドームでイベントができるくらいになりたいですね。それくらいリスナーの皆さんが増えて、言いたいことを発信できる世の中になってほしい、と思っています。

IMALUさん:今はまだ手作り感満載な番組なので、将来的にはハダカベヤ専用の収録ルームを作りたいですね。動画も録りたい。

メグさん:私も、それこそ夢物語なんですけどハダカベヤ事典みたいなものを作りたいですね。ハダカベヤのエピソードをどんどん増やしていって、カテゴリやテーマ別に事典を引いたら、該当するエピソードが読めるみたいな。私たちが本音でディスカッションしていることが誰かの人生の役に立つことが一番嬉しいので。ハダカベヤ事典を引いて、「こんなことを考えてた人もいるのか」くらいのニュアンスで微力でも、参考にしてもらえるものとしてが書籍になったらいいなと思いますね。

なつこさん:たしかに悩みの大小って話さないと分からないし、自分だけじゃなかったんだ、というのが目に見えると安心するよね。

IMALUさん:あとは、去年「エピソード0」と題したオフ会を開催したので、今年はちゃんと「エピソード1」を開催したいですね。リスナーさんたちのことをマッパさんと呼んでいるんですけど、マッパさんの意見で番組が出来ているところもあるので、マッパさんたちの意見も発信できる場としてハダカベヤを育てていきたいなと思います。

プロフィール

ハダカベヤ
左から:なつこさん、IMALUさん、メグさん

なつこ

マーケティングプロデューサー
アパレル・芸能事務所・webデザインの会社などに勤め、現在、国内でも有数のマーケティング関連企業にて勤務。直近まで国内大手の総合広告代理店に勤務しており、様々な角度からのコミュニケーションやマーケティング領域に精通している。

IMALU

タレント
語学を学ぶためカナダの高校へ留学。帰国後、ファッション誌でモデルデビューした後、現在はタレントとしてTVやラジオで活躍しながら、東京と奄美大島の2拠点生活をしている。映画・音楽好きでも知られており、イベントや配信ライブなどのMCやゲストとしても活躍している。

メグ

起業家・ブランドクリエイター
「株式会社XY」創業者兼COO。“下着で性教育”を標語に「Albâge Lingerie」設立。渋谷パルコにて同ブランドの直営店出店('21〜'23)。フェムテックのアクセシビリティ格差是正のため吸水ショーツを児童養護施設に寄贈するプロジェクト「Lingerie For Education」主宰。個人ではウェルビーイング視点でのブランディング支援やセクシャルウェルネス&ライツの発信を行う。

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