「何かするにも億劫…」ぐったりしてしまう更年期世代に伝えたい、〈更年期の疲労感〉を軽減させる工夫
更年期の方に向けたサービス「よりそる」を運営する高本玲代さんが綴るコラム連載。高本さんご自身もまさに更年期世代。わかりやすい不調だけではない更年期の影響について、体験を交えてお話しいただきます。
更年期世代の多くの女性からご相談を受ける中で、「やる気が出ない」「何かするのが億劫」といった方が多くいらっしゃいます。
その場合、もちろん体調が悪くなっている場合もあるのですが、実はちょっとした生活の工夫で疲労感を軽減させることができます。
例えば、「やらなきゃいけない」と思いながら先延ばしにしているタスク。これが意外と、疲れの元凶だったりします。ですので、こういった「先延ばしにしているタスクをどうこなしていくか」を考えることは有効です。
女性の場合、もともとマルチタスクが得意な方が多いので、色々なことをその場で頭で組み立てて対応することはとても得意です。つまり、何か異常事態が発生したときの対応はとてもうまいのです。一方、計画的に物事を進めていくのが苦手な人ほど、疲労感を感じてしまいます。なぜなら、毎日予測がつかない状況を判断していかなくてはいけないので、都度考えることが増えてしまい、脳に負荷がかかってしまうからです。
そこでおススメなのは
①毎朝(もしくは全日の夜)一日のタスクを書き上げてスケジューリングする
②中長期的に先延ばししていることは、その日程を先に決めてしまう
③自分なりのルールを決めておく
です。
①一日のタスクを書き上げてスケジューリングする
目的としては、毎日の生活を効率よく進めることです。その時の工夫は、突発対応が起こっても良い様にバッファーを残してて置く事、出来なかったタスクはいつやるかを決めること。また、期待通りのスケジュールで出来なかった時は何が原因だったのかを分析し、次回以降その分析内容を活かしていく事になります。
②中長期的に先延ばししていることは、その日程を先に決めてしまう
例えば「銀行にお金を振り込みにいく」「何か役所に手続きをする」などです。あらかじめその日の予定を決めておけば、①でその日の予定に組み込んで対応できます。
「いつかやらなきゃ」と覚えておくだけではなかなか決まらず、そのことが頭に残ってストレスになる場合がありますから、先に日程を決めてしまいましょう。この日にやると決めたから、と思うと、もうそのタスクを気にする時間を手放せます。
③自分なりのルールを決める
以前、Gacktさんが「仕事の基準は自分にとって厳しいと感じるもの、難易度が高いと感じるものを選ぶようにする」と言われていました。
これはもちろん彼だからできる基準ですが、何か自分なりの基準を作っていくと良いと思います。
例えば飲み会に誘われても翌日早朝に仕事があるのであれば断る、とか、休日でかけるのは月に〇回まで、などです。そうすることで都度都度判断することが少なくなります。
もちろんそのルールでうまくいかない場合もあるでしょう。そうしたときは自分のルールを更新すればいいのです。
大事なのは、「その瞬間色々と考えなければいけない状態をある程度軽減させていく」ということ。更年期の疲労感の軽減にもつながりますので、是非ご活用ください。
AUTHOR
高本玲代
フェムテック起業家・社会活動家。自身のウツや更年期の経験から更年期女性のケアプロ グラム「よりそる」を立ち上げる。東京都をはじめとする自治体やポーラをはじめとする 企業向けに研修を実施。NHKをはじめメディア掲載50社以上。「がんばらない更年期」 についてYoutube「更年期アカデミー よりそる」で発信中。
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