キャベツの虫食い部分、食べても大丈夫?洗ったり取り除けば問題ない?管理栄養士が回答
スーパーで買ってきたキャベツやいただきもののキャベツに、虫食いの跡を見つけて不安になった経験はありませんか?洗ったり取り除いたりすれば問題ないとは思いつつも「虫がついていたと思うと気持ち悪い」「本当に食べても大丈夫なの?」と心配になる方もいるでしょう。この記事では、キャベツの虫食い部分が食べられるのかどうかを中心に解説していきます。
虫食い部分は食べても安全?
結論からいうと、キャベツの虫食い部分はしっかりと洗えば食べても問題ありません。
ただし、生食する場合は虫食いの部分は取り除いたほうが安心です。不安がある場合は加熱して食べるとよいでしょう。
キャベツは虫がつきやすい野菜
キャベツをはじめ、小松菜や白菜などアブラナ科の野菜は虫がつきやすい傾向にあります。よく見られるのはモンシロチョウの幼虫(アオムシ)やコナガなど「蛾」の幼虫(ヨトウムシなど)、アブラムシ、ナメクジなどです。
極端な話、アオムシやアブラムシを万が一食べてしまったとしても健康に害を及ぼすことはありません。しかしナメクジは要注意です。
ナメクジを食べてしまった場合、寄生虫による住血線虫症を引き起こす恐れがあります。幼虫を摂取することで感染するケースが多いため、ナメクジがたくさんついていたキャベツは念入りに洗い、加熱して食べることが推奨されます。
キャベツの正しい洗い方
まずキャベツの外側を洗い、気になる虫食い跡があった場合は取り除きます。そのあとは、可能なら1枚1枚外して洗うと安心ですが、外しにくい場合は1/4程度にカットしたうえで中を確認しながら洗うとよいでしょう。
キャベツは葉がある程度生長したところで葉を巻き込みながら丸くなっていきます。その過程で汚れや虫が中に入り込んでしまうこともあるため、なるべく葉と葉の間も意識して洗うようにしましょう。
おいしいキャベツの見分け方
虫食いの跡があるキャベツは味が落ちるというわけではありませんが、なるべくなら虫食いのないきれいでおいしいキャベツを選びたいものです。
鮮度のよいおいしいキャベツの特徴は以下の通りです。
●外葉が濃い緑色のもの
●芯の切り口が新しいもの
●巻きが強く、重みのあるもの
カット済みのキャベツは、切り口が変色しておらず芯の高さが2/3以下のものを選びましょう。
まとめ
キャベツの虫食い部分が気になる場合でも、よく洗ったり部分的に取り除いたりして食べれば問題ありません。流水でしっかりと洗えば、虫そのものがついていたとしても汚れとともに洗い落とせるでしょう。それでも気になる場合は、加熱して食べることをおすすめします。
身近でいつでも手に入れられるうえ、栄養価の高さで人気のキャベツ。新鮮なものを選び、かつ正しい洗い方を実践すれば、より安心して食べられるでしょう。
【参考文献】
厚生労働省検疫所 FORTH|住血線虫症(Angiostrongyliasis)
農経新聞社|改訂10版 野菜と果物の品目ガイド|キャベツ
AUTHOR
鈴木亜子
管理栄養士/ライター。大学卒業後、主に医療機関に勤務。チーム医療の一端を担い、生活習慣病などさまざまな疾患の栄養管理に取り組む。得意分野は糖尿病で、療養指導や透析予防、重症化予防などを担当した経験も。現在は豊富な栄養相談経験を活かし、ウェルネス関連の記事執筆および監修に携わる。
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