繊細さん【HSP】は、なぜめんどくさいと思われる…?精神科医が理由と対処法をアドバイス
精神科で外来を行い、6万人以上インスタやvoicyのフォロワーに対してHSP気質に関する発信、書籍刊行など幅広い分野で活動する精神科医しょうさんが、HSPやメンタルヘルスに関する身近なギモンを解説。生きづらいをラクにするためのヒントを連載形式で紹介します。
こんにちは!精神科医しょうです。HSPの概念や言葉が少しずつ広まって行くにつれて、「HSPの人がめんどくさい…」といったようなネガティブな意見も上がってくるようになりました。どうして、このような状況になっているのでしょうか?今回はHSPさんがめんどくさいと思われる理由やその対処法についてお話したいと思います。
1 HSPがめんどくさいと思われる理由とは?
さっそく結論からお伝えすると、HSPがめんどくさいと思われる理由はこのようなモノがあげられます。
①HSPアピールをしすぎる
②自分の価値観を周りに押し付けすぎる
1ずつ深堀していきましょう。
①HSPアピールをしすぎる
「自分はHSPだから〜こんな作業はできないんです…!」
「私はHSPだからみんなと同じ環境では仕事できない!」
このような過度なHSPアピールは周囲の人にとって、「めんどくさい…」と思われる原因の1つでしょう。もちろん苦手意識があったり、どうしても同じ環境でも負担の感じ方が違うのは分かります。ですが、それを一方的に主張して周りに理解させようとすると、反発やネガティブな印象を持たれてしまうのは仕方ない事だと言えるでしょう。
②自分の価値観を周りに押し付ける
「私はHSPだから人の心が分かって、あなたはHSPじゃないからわからない」
「その考え方は私にはまったく理解できないし間違っている!」
こういった自分の価値観が正しいと、周りに押し付けるのもめんどくさいと思われる原因になってしまいます。特にHSPは5人に1人と少数派だと言われています。そのため、価値観の違いを感じる事も当然あります。しかし、そんな時に自分と感覚や考え方が違うからと言ってまず否定から入ってしまっては良い印象を持たれるのは難しいですよね。
では具体的にどうすれば、こういったネガティブな状況を回避できるのでしょうか?
2 めんどくさいHSPと思われないように注意したい2つの事
① HSP気質は理解されて当然という気持ちを持たない
「どうして理解してくれないの?」「理解するのが当たり前!」自分が我慢を続けていたり負担を感じていると、ついこのような気持ちになってしまうのも分かります。しかし、やはりこのような理解されて当然という思いは、相手にわがままや甘えといった印象を持たれてしまいがちです。そのため、HSP側も理解してもらえるように伝えてみるなど、理解への努力をする必要があります。少し残酷な言い方になってしまうかもしれませんが、HSP気質は理解されて当然という気持ちは持たないようにしましょう。
②HSPをカミングアウトするタイミングや相手を考える
「出会った瞬間自分はHSPなんです!とカミングアウトする」
「全員にカミングアウトをしていく」
もちろん相手が優しい方で受け入れてくれたり、相手もHSPさんで理解してくれるといった事もあります。しかしこのようなカミングアウトは、「だから何なの…?」「そんな事いきなり言われても…」といったように逆効果になってしまう場合も多いです。そのため、
「しっかりと関係性を作った上で伝える」
「この人は信頼できると感じた人にだけ話す」
といったようにカミングアウトするタイミングや相手を考えるのも大切です。そうすることでHSPの過度なアピールを防ぎつつ、理解をしてくれる人を探す事もできますよ。
まとめ
今日はHSPさんがめんどくさいと思われる理由や、その対処法についてお話でした。HSPさんも非HSPさんも、お互いを尊重できるような関係を築いていけるよう願っております。
AUTHOR
精神科医しょう
普段は精神科医として働きながら、InstagramやvoicyにてHSP気質に関する発信も行なってます。総フォロワー7万人以上の方々に対し、「他人軸ではなく自分軸で気楽に生きられる」をテーマに発信中。 自分軸になりたい方は是非、私の発信をのぞいてみてください♪ 書籍(https://www.amazon.co.jp/dp/4046060034)
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