ピーナッツバター×バナナで代謝が上がる？トップアスリート専属管理栄養士が教えるダイエット朝ごはん
コロナ禍にオススメしたい「頑張らない朝食」は、朝食で定番のTKG 、おにぎり 、オートミール、パンの簡単アレンジで、おいしくてカラダにいい朝食を目指します。今週はパンです。グルテンフリーで調子がいいと気づいた人はパンを食べない選択をすればいいですが、米粉パンを選ぶ人や、気にせずなんでも食べる人がいてもいいと思っています。パンを推奨するわけではなく、おいしいと健康の自分らしいバランスで「続けられる食事法」を探すきっかけにしていただければ嬉しく思います。
そんなに食べてないのに太る人は、省エネ体質になってるかも？
エネルギー制限ダイエットを頑張っているのに体重が落ちない。それどころかちょっと食べただけでリバウンドしたという経験はありませんか？
摂取エネルギーを落とすことだけにとらわれていると「省エネ体質」になってしまいます。
これは、摂取エネルギーが減ったことで危機感を感じたカラダが、エネルギーを節約して使い始めるという「人間の正常な防衛機能」です。結果として体温や基礎代謝が下がります。さらには体力がなくなると活動量も減ります。つまり、ダイエットを頑張っているのにもかかわらず、どんどん太りやすい体質になっていくというわけです。
「高エネルギー」は必ずしも悪じゃない！
本来、エネルギーはいいものです。私たちにもっとエネルギーが満ち溢れていれば、もっとアクティブな日常を送ることができ、もっと免疫力が高まり、もっと肌がキレイになり、もっと内臓が元気になれるはずなのです。
問題は「摂取エネルギー」が「体内で使えるエネルギー」になっていないことです。
「摂取エネルギー」って何？
摂取エネルギーを見える化しているのが栄養成分表示です。エネルギーの数値は食品中のタンパク質、脂質、炭水化物それぞれのエネルギー量を合計したものです。具体的にはタンパク質と糖質がそれぞれ1g当たり4kcal、脂質は9kcalを乗じて算出します。
例えば、100kcal分の焼鮭とケーキがあった場合、どちらを食べても同じエネルギー発揮ができるかというと、そんなに都合のいい話はありませんよね？ 焼鮭にはエネルギーだけでなくタンパク質、DHAやEPAなどの良質な脂質、燃焼系ビタミン等も多く、体内でのエネルギー産生を促進します。ところがケーキは高エネルギーなだけで燃焼系の栄養素は欠如しているため、体内で上手にエネルギー化できません。
食べていないのに太る方は「摂取エネルギー」にとらわれすぎるよりも「体内で使えるエネルギー」を増やしていくことに注目してみましょう。
ピーナッツバターとバナナの代謝UPトースト
オススメ朝食が「ピーナッツバターとバナナの代謝UPトースト」です。これは、無糖のピーナッツバターを塗った食パンにバナナをのせてトースターで焼いたものです。
ピーナッツバターは高エネルギーですが、それだけでなくタンパク質やマグネシウム、カルシウム、鉄、亜鉛、ビタミンEのような代謝を高めてくれる栄養素が豊富に含まれています。また、焼いたバナナが甘くて柔らかなジャムのようになりますので、ピーナッツバターは無糖でも美味しく食べられます。
一方のバナナは便秘解消に働く食物繊維やオリゴ糖、むくみを軽減してくれるカリウムが豊富に含まれています。このようなバナナのデトックス効果によっても代謝アップが期待できます。
今回のまとめです。
そんなに食べていないのに太るという方は、エネルギー制限の前に代謝UPを意識してみましょう。きっと、今日の朝食が明日のキレイを作ってくれます。
AUTHOR
石松佑梨
サッカー日本代表選手をはじめ、世界で活躍するトップアスリートたちの専属管理栄養士として従事。のべ2万人以上に提供してきた「頑張らない食トレ」を武器に、近年は企業の健康経営や地域創生も展開する。幼い頃から「おいしい」への執着心が人一倍強く、おいしく健康に食べるための「ずるい栄養学」で、誰もがおいしく食べて健康になれる社会を目指している。著書に『過去最高のコンディションが続く 最強のパーソナルカレー』（かんき出版）がある。
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