確かな効果で世界を魅了するリュクスなナチュラルコスメ、NUXE(ニュクス)
美しくなることは、地球に優しいこと——これからの時代に必要なのはそんなポリシーだ。日々目まぐるしく変化する環境や世界情勢の中で、ビューティーに対するこれまでの価値観が大きく揺さぶられている現在。独自の美を創造することにいち早く乗り出した先駆者たちに聞く、ビューティービジネスと環境への取り組みとは。
Nature(自然)、Performance(効果)、Sensuality(肌への喜び)というブランドフィロソフィーのもと、1989年の創業以来“パリジェンヌ御用達ブランド”として世界を魅了するニュクス。その名を英語の“Nature”の”N”とフランス語で贅沢を意味する”Luxe”の組み合わせに由来するニュクスの歴史は、一人の女性・アリザ・ジャベスがLaboratorie NUXE(研究所)のオーナーとして、自分が求める理想の化粧品を追求したことに始まる。代名詞の「プロディジュー オイル」を始め、スタイリッシュでラグジュアリー、そして確かな効果と使い心地の良さ等、女性が化粧品に求める全ての要素を兼ね備えたニュクスは、デビューと同時にビューティシーンにこれまでにないジャンルを開拓。現在では、世界中のセレブの御用達ブランドとして、母国フランスと日本をはじめ、世界74の国と地域で愛されている。そこで今回は、現在のクリーンビューティムーブメントが始まるずっと前から、効果・香り・テクスチャーの全てにこだわり抜いた製品づくりを続けるニュクスの哲学と取り組みについて伺った。
自然由来で超感覚的な化粧品を作るために、一切の妥協も許さない
——昨今、地球にも肌にも安全で優しいことを謳った化粧品ブランドが続々と台頭する中で、以前より肌への安全性に着目していたニュクスですが、改めてブランド設立の経緯と哲学について教えてください。
ニュクスの歴史は、創業者であるアリザ・ジャベスの歴史と密接に関係しています。パリ政治学院を卒業し、マーケティングとファイナンスのMBA を取得したアリザは、優秀で行動的なビジネスウーマンでした。そのため、常に自分自身の力で何か実績を積みたいと考えていました。また、幼い頃から美容に関心があった彼女は、薬学の研究者であった父親の影響で植物の持つ特性に特に興味を抱いていました。
1990年代初頭に第1子を妊娠し、仕事と家庭の両立で時間に追われていたアリザは、顔や体、髪をワンステップでケアできるマルチユースなスキンケア製品を探していました。しかし、当時の市場には、彼女が思い描くナチュラルで使い心地のよい製品を見つけることができませんでした。そのため、自身の手で作り出すことを決意したのです。
アリザが最初に考案したのは、植物オイルを独自にブレンドし、塗った後すぐに服を着られるようなドライなテクスチャーのオイルでした。パリの小さな製剤研究所を購入し、開発したのが現在ブランドのアイコンでもある「プロディジュー オイル」です。この製品が発売されると、瞬く間にフランス、そしてヨーロッパの女性たちの間で大きな話題となり、彼女たちのビューティルーティンになくてはならない存在となったのです。
今日の女性たちは、より自然で、より透明性の高い製品を求めており、それはニュクスの信念と完全に共鳴しています。さらに、ニュクスの活動が環境に与える影響を軽減することは、私たちの主要な開発・革新分野の一つでもあります。ニュクスは、自然由来で超感覚的な化粧品を作るためなら一切の妥協も許しません。この価値観に忠実であり続け、女性の毎日に喜びを与え続けることを目標に活動を続けています。
——化粧品を開発する上で、もしくはコンセプトを立ち上げる時点で何か困難なことはありましたか?
薬剤師の娘であるアリザにとって、薬局は信頼と安全の代名詞とも言える場所です。そのため、「プロディジュー オイル」の販売を薬局からスタートしました。当時、薬局には皮膚科向けの実用的スキンケア製品しかなかったため、美容に重きをおいた「プロディジュー オイル」は少し異質な製品に映りました。しかしながら、その既成概念にとらわれないマルチタスクなアイテムは、ナチュラルでありながら確かな効果を感じるケア製品を求める女性たちの間で評判となり、薬局から薬局へ、女性から女性へ、母から娘へと広がり、世界中で展開されるアイコンとなりました。
——化粧品と環境、という視点からブランド独自でどのような取り組みをしていますか?また、成分的に環境に配慮している点は何でしょうか?
創業者のアリザは、薬学の研究者であった父親の影響で、幼いころから植物が持つパワーに高い関心をよせており、以下のようにコメントをしています。
“Where others see nature as a resource, we view it as the ultimate luxury.”
「自然を資源ととらえ 究極のラグジュアリーとして捉えています。」
アリザのこの言葉に基づき、ニュクスでは以下のコミットメントを掲げた活動を行っており、具体的には以下の通りです:
品質へのこだわり
・MADE IN FRANCE:処方から生産まで、仏ブルターニュの一貫生産工場で実施。
・INNOVATION:フランス国内で45件の特許、2007年にINPIイノベーションアワードを2回受賞。
・PROVEN EFFECTIVENESS AND SAFETY:皮膚科医監修のもとで行われた製品づくりを実行。
エコデザインへの取り組み
・NATURAL FORMULATION:全製品の平均88%が天然由来成分の原料を配合した処方開発
・VEGAN*: 動物実験を行わないヴィーガン処方 *一部製品を除く
・RESPONSIBLE SOURCING:持続可能な原料調達に取り組み、環境に配慮した成分を使用することで、トレーサビリティを実現。
・BIODEGRADABILITY: 厳格な基準を設け、水で洗い流すことを考えた生分解可能な処方を採用。
・INNOVATIVE PACKAGING:リサイクル可能で、軽量化されたパッケージの採用
環境への責任
・GOODPLANET FOUNDATION:ヤン・アルテュス=ベルトラン氏が設立したグッドプラネット基金が手掛ける、環境・コミュニティプロジェクトを支援しています。特に「女性と持続可能な農業」プログラムにおいては、エコロジーへの移行において女性が果たす重要な役割に鑑み、ニュクスとグッドプラネット財団で、フランスの女性農家を支援し、農業界で女性の声を反映させるための支援を行っています。
・OCEAN PROTECTION: 環境に配慮したNGO 法人OCEANNOPLASTIC に賛同し、海をプラスチック公害から守る運動に参加しています。フランスでは、年間少なくとも 6,000 トンのプラスチックが海に流れ込み、海岸線 1 キロメートルあたり 1 トンのプラスチックが流れ込んでいると言われています。ニュクスは、環境汚染の根本的な解決に取り組み、現実的な解決策を見出すことに重点を置いているこの環境NGOの活動を支援しています。
・PROTECTION OF BEES: ミツバチの保護活動を行っています。具体的には、「Un Toit pour les Abeilles(ハチたちの家)」が管理する巣箱に出資しています。ミツバチは、その受粉作業により、生物多様性の維持に欠かせない存在です。ニュクスはこの慈善団体と協力し、フランスのヴォージュ地方にある巣箱を後援して新しいコロニーを作り、ミツバチ保護活動に取り組んでいます。
地域社会への責任
・1001 FONTAINES:途上国に給水設備を提供している団体「1001 Fontaines」と共同で、カンボジアとマダガスカルに飲用噴水(水飲み場)を設置しました。ニュクスのスキンケア製品の主成分である水は、世界中のすべての人々が等しく利用できるわけではない重要な資源です。そこでニュクスは、NGO団体「1001fontaines」を支援し、カンボジアの農村に2基、マダガスカルの農村に1基の飲料水製造ステーションを設置するための資金を提供しました。
・CEW: 2001 年より、美容業界のエグゼクティブが運営する団体「CEW(Cosmetic Executive Women)」とパートナーシップを結んで、難病患者に化粧品を提供しています。
・AGENCE DU DON EN NATURE:貧困状態にある人々に生活必需品を提供しているチャリティー団体「Agence du Don en Nature」にニュクスの製品を寄付しています。
ヨガをするオールジェンダーにオススメ
「30年以上もパリジェンヌに愛され続けるブランドを代表する「プロディジュー オイル」は、7種*の植物オイルを、独自の黄金比率で組み合わせた絶妙なブレンディングが魅力。これ1本で髪・体・顔に使えて、性別や年齢を問わず保湿からエイジングケア*までを幅広くこなし、スポーツやヨガの後のボディケア、ヘアケア、スキンケア、リラックスタイム等マルチに活躍します」。フレッシュで輝くような香りが広がる「プロディジュー フローラル オイル」、オーガニック成分と100%自然由来のアロマの芳香が五感を癒す「プロディジュー ネロリ オイル」と、3種類揃えて気分に合わせて使い分けて。
*7種:ツバキ種子油、アルガニアスピノサ核油、ユチャ種子油、ルリジサ種子油(以上エモリエント成分)、アーモンド油、ヘーゼルナッツ種子油、マカデミア種子油(以上整肌成分)*エイジングケア:年齢に応じたお手入れ
「“美容オイル”のニュクスが30年以上のこだわり続けているのが「自然由来成分×先進のテクノロジー」。そのハイブリッドが、この「オイル×エイジングケア*美容液」スーパー セラムです」。ピュアなボタニカルオイルを天然由来のマイクロカプセルに閉じ込め、「ボタニカルゴールデンパール」として配合することに成功。クリーンな処方で、どこまでもナチュラルで、どこまでも濃密な、いつまでも健やかで美しくありたいと願うスポーツラバーをうならせるマストハブアイテムだ。
AUTHOR
横山正美
ビューティエディター/ライター/翻訳。「流行通信」の美容編集を経てフリーに。外資系化粧品会社の翻訳を手がける傍ら、「VOGUE JAPAN」等でビューティー記事や海外セレブリティの社会問題への取り組みに関するインタビュー記事等を執筆中。
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