米国心理学者に聞く「喜びを迎え入れるための瞑想法」とは

 米国心理学者に聞く「喜びを迎え入れるための瞑想法」とは
AC まぽ
広告

喜びの反対の感情を喜んで受け入れる

あらゆる感覚、感情、認識は、肯定的なものと否定的なものが表裏一体になっている。喜びも例外ではない。積極的に喜びを迎え入れようとすると、その反対のものが否定的な感情の形で現れてくる。たとえば、病気や事故、誰かとの別れに直面しているときに喜びを感じようとすると、最終的には悲しみ、嘆き、残念な気持ちなど、解消されていない感情に取り憑かれてしまうことがある。

ここで希望を失わずに、喜びの反対の感情を受け入れる練習をしよう。すると、治療や問題解決に役立つ伝達役としてこれらの感情を取り込むことができるようになる。否定的な感覚、感情、考え、出来事を経験したときにこの練習をしてみよう。この単純な練習によって、人生が変わるくらいの変化がもたらされるはずだ。

目は開いていても閉じていてもよい。肌に触れる空気、体に触れている物の表面の感覚、呼吸をしている体、全身の感覚など、自分を取り囲む環境と音を受け入れよう。次に、体の中で喜びの感覚がある場所を探そう。つながっている感覚、幸福感、安堵感など、うれしく感じられる感覚ならなんでもよい。喜びを感じさせる人や動物、場所、物にまつわる記憶を思い起こしてもかまわない。

体のどの部分でその喜びを感じているか観察してみよう。たぶん心が温かくなったり、お腹がぽかぽかしてくることだろう。ここで、喜びの感情と、その反対の神経が擦り減るような感覚、感情、認識とを組み合わせてみよう。または人生で特にストレスを感じた出来事と組み合わせてもよい。この神経が擦り減るような考えや感情や状況が心身にどんな影響を及ぼすか感じてみよう。

次に、喜びとストレスの原因となるものを交互に感じてみよう。まず体に喜びを感じて、次にストレスの原因となるものを感じてみよう。次にその逆をしよう。その後、このふたつを同時に感じて、ストレスの原因を感じながら喜びを全身に広げていこう。今なら大丈夫と思えるときに、ストレスの原因を手放して、全身に喜びだけが広がっているのを感じよう。気持ち良く感じていられるだけこの状態を保つ。

用意ができたら、目を数回開け閉めしながら、この喜びの感情に働きかけて、喜びが日常生活の中でも自分と共にあることを願おう。

※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。

広告

by Richard Miller,PhD
translation by Setsuko Mori
yoga Journal日本版Vol.67掲載



RELATED関連記事