西洋占星術の基本知識「10個の惑星」の読み方を学ぼう【ジョニー楓の星読みガイド♯12】
雑誌やwebで12星座の占いは欠かさずチェックする! という占い好きな方、自分で占星術が読めるようになったら、面白いと思いませんか? 占いというとスピリチュアルなイメージがありますが、実は毎日を心地よく自分らしく過ごすためのヒントがいっぱいなんです。日常に役立つ西洋占星術の知識を、雑誌やコスメキッチン代官山での定期鑑定などで大人気のジョニー楓さんにインタビュー形式で教えていただきます。
―――このコーナーでは、雑誌やwebで大人気の占星術師ジョニー楓さんに、日常に役立つ西洋占星術の知識を教えていただきます。これまでの回で、ジョニーさんが
「12星座占いは、10惑星のうち太陽だけをピックアップした、もしくは太陽に全部を背負わせてしまったような占いと言えますね。周期もサイクルもバラバラな10個の惑星達が、様々な角度から自分たちの心理や環境に影響を及ぼしてくる訳だから、そりゃあ同じ乙女座同士でも違いはでてきますよね。乱暴な言い方ですが、10個の惑星全てに可能性があるにもかかわらず、太陽だけ、つまり10分の1の可能性にのみフォーカスを当てた占いといことになります(引用)」
と教えてくださり、普段私たちがよく目にしている「12星座占い」は、太陽だけにフォーカスをあてたもので、本来、西洋占星術とは、私たちが生まれた時の10個の惑星の位置(ホロスコープ)を見て、個人の個性や個人同士の相性を見ていくもの、ということを学びました。今回は、この「10個の惑星」について、講義形式でジョニーさんに解説していただきたいと思います。
「10個の惑星」を人間の発達状態(年齢域)に結び付けて覚えよう
ジョニー楓:これから、惑星の説明に入りたいと思いますが、今から説明するそれぞれの惑星の持つ役割にプラスして、どんな個性の方へ発展したがるか、もしくはどんな受け止め方をするのかを、昔に教わった12星座に当てはめて自分なりに推理し、想像していただければと思います。
例えば、金星=(好みや愛着)なら、自分の金星はなに座なのかをまずは確かめ、その星座の個性と金星の役割をブレンドして読めるような練習をしていただければと思います。占星術の答えはその読み手によってそれぞれの解釈や表現があると言えます。つまり正解は一つでは無いわけです。それでは、まず「月」の説明から始めます。一番地球に近く一番公転周期の早い天体の月から説明します。自分が惑星を説明するときに良く使う方法なんですが、まず人間の発達状態(年齢域)に結びつけて説明します。
後々この年齢域で見る惑星の読み方をしっかりと身につければ、小さい頃はこんな感じで、大人になったらこんな感じで、あるいは晩年はこんな感じで? みたいな占いがこの先できるようになると思いますから。
「月」=0歳から7歳までの発達した性格
ジョニー楓:0歳から7歳までの間に発達していった性格がその人の月の部分になります。小さい頃に形成されたということは物心つく前に出来上がってしまった感情ということになります。なので歳を取っても、ずっと月はその人の下地になります。人間を植物と考えた場合根っこに相当するのがこの月というわけです。
月は自ら光を発することなく全てを受信してしまう天体です。ですから、お父さんやお母さん兄弟、あるいは近所からの影響や印象を吸い込んで出来上がっていくということになります。それは大人になっても自動的に繰り返される生活パターンのようなものになりますので、本人は至って無意識です。もしそこで吸収したものが特殊な癖ならば、その後の社会生活に大きく影響してくる場合もあるかもしれません。
自分と他の人の違いは、実際に他者あるいは社会と関わらない限り分かりません。わかって初めて自分の癖を自覚したり、その上でそれがズレているものなら隠したり、修正したり、順応できるように中には変えたりすることもあるかもしれません。ただ、その月の時代についた習性が人間の基礎や基盤として生き続けることは確かです。後天的に変わっていくとしたら、その上に金星や太陽など後に培われた違うものを少しずつ重ねていくみたいな感じになるのかもしれません。
社会生活から解かれ、素に戻る時間が月の領域です。例えば昼は活発だけれど、夜は家に帰って地味に過ごす。みたいなことがあれば、太陽と月を無意識に使い分けて生活しているということになります。なのでホロスコープを読む時に、その人の月がどの場所にあるかで、どこで落ち着き、どこでリセットされるかを読み取れるということになります。また、習慣的にアレをやらないと気が済まないようなところがあるとすれば、それは間違いなく月の時代に形成されたものでしょう。
0歳から7歳までの間、豊かな環境で育ったとしたら、その人の素はいつまでも穏やかなものになりますし、厳しい環境で育てば華やかな時代でも堅実に過ごすようになるかもしれません。あるいは幼い頃に受けた父と母の夫婦生活の印象が素敵なものなら、迷うことなくそれを模範していくと思います。逆に複雑なものなら、結婚にいつまでたっても前向きになれないみたいこともあるかもしれません。
例えば、月が天秤座なら0歳から7歳までの環境の中で自然と客観的に人の顔色を読むの能力が備わった。
例えば、月が山羊座なら0歳から7歳までしつけの厳しい所で育ち、我慢強さを身につけた。
と読み解くことができます。
「月」のルーラー(強い影響を与える星)は?
ジョニー楓:月は蟹座のルーラーです。蟹座は受動的なサインですから自分から何かを発信したり、生み出したりする星座ではありませんよね? つまり、ルーラーである月も同様で自ら想像的に何かを考えて形成されていくわけではなく、0歳から7歳までに感じた印象や出来事を吸い込み、それが人格や性格の一部となって形成されていくということになります。まだ意識や思考が育つ前に吸収してしまうわけですから、本人も無自覚ということになります。もしかしたら、「言われてみれば!」くらいのことかもしれません。それが仮に他人から見たらかなり異質なものでも、本人は至って自然な訳です。
自分は幼い頃どのような影響を受け、その印象が後々どのような出方をしているか? みたいな癖が少し見当たりましたか? きっとそれは変えようの無い性のようなものなので受け止めてください。
「水星」の性格=8歳から15歳までの発達
ジョニー楓:月の次に地球に近い水星行ってみましょうか。水星はだいたい8歳から15歳までの発達段階を表します。つまり学校にいき始めたあたりの期間の出来事がその人の性格に大ききく関わり影響しているというわけです。月は自分の実感とか感情とか馴染んだところでいればよかったのですが、水星は直接実感が無いようなこともやっていかなければいけないということになります。
つまり、いろいろなことを勉強していく段階ですから得意なものも不得意なことも必然的に理解せざるを得ないということになります。その状況の中で、知性の発達、会話や工夫、さらには言葉の力や情報処理能力と、後々のコミュニケーションに欠かせないものをここで必死に身につけ形成していくわけです。
他人と比べて、自分の優れているところはどこか?あるいは劣っているところはどこか? また、それを補い挽回するにはどうしたら良いか?この年齢域の間に培っていくわけです。つまり、困ったときにどう対処するか、社会生活の中で生き残っていくためには何が必要か、8歳から15歳の間に培った方法で後々も対応していくということになります。
例えば、問題を自分の力で解決することをこの年齢域で覚えられれば、後々もそうやって解決できる人ということになります。解決することを諦め、そこに収まる、あるいは甘んじてしまえば、後々までそのような対処の仕方しかできなくなるかもしれません。※自分は、習字教室の先生に、「お前は上達が人よりも遅い」言われたことが今でも印象的で、もし、今現在も努力を怠れない所がるとしたら、紛れもなく水星時代のトラウマが影響していると言えます。
「水星」のルーラー(強い影響を与える星)は?
ジョニー楓:水星は双子座、乙女座とふたつの星座のルーラーになります。双子座は柔軟宮で風のサインですから興味が不確定に広がることを表します。なので予想していなかったようなことがたくさん出てきます。従って乙女座の(防衛力)つまりそれに対する処理能力も同時に磨かれていくというわけです。
双子座に関する、実際に役に立たなかったとしても好奇心を刺激するもの、それを調べたり探したりする能力が水星の時代に形成されると言えます。また、乙女座に関する、実用的な、仕事に役立つような技能、あるいは資格とか、社会の中で有能であるためには何をしたら良いかも同時に水星の時代に考えの中で形成されるとも言えます。
なので、ホロスコープを読む時に水星がどの場所にあるかで、この人の興味はどこにいくか、またはその対処方は? あるいは8歳から15歳までの間に何を身につけ、何を培ってきたか、が読み取れるということになります。
例えば、水星が獅子座なら、8歳から15歳までの間に自分の考えを堂々と主張することを覚えた。
例えば、水星が乙女座なら、8歳から15歳までの間に先のことを考え計画性、あるいは守備的な能力が備わった。
と読み解くことができます。
月も水星も模倣力よって形成されると言われています。もし、そうだとしたら月が無意識に模倣していくのに対して、水星は自ら習得しようとする。ということになります。例えば、わからないことがあればネットで調べるみたいなものです。すぐ忘れてしまいますが笑
感受性や美意識などは次の金星が担います。なので、水星はもっぱら好奇心とか処理能力が重だと言えます。楽器の演奏なんどに例えると情感表現は金星、単純に指が動くかどうか水星なります。次の回では、別の惑星についても解説していきますね(ジョニー楓)。
教えてくれたのは…ジョニー楓さん
西洋占星術師。雑誌やwebで連載を持ちながら、コスメキッチンの店頭やファッションイベントなどで個人鑑定も行うなど幅広く活躍中する、ファッション大好き占い師。ホロスコープだけでなく、タロットカードやダイスなど使い分けながら複合的に占いを行う。実はリフレクソロジーが得意。
ジョニー楓の公式アカウント@johnny__kaede
※FacebookのMessengerでリクエスト頂いた方にオンラインで鑑定受付中→詳しくはFacebook:johnny kaedeで検索。仕事の依頼はjohnny.kaede@gmail.comまで。
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