揺らぎの春…心の疲労を整える「サウチャ(清浄)」のススメ

 揺らぎの春…心の疲労を整える「サウチャ(清浄)」のススメ
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伊藤香奈
伊藤香奈
2019-03-18

転職や部署移動、引越しの季節ですね。自分には何の変化がなくとも、周りが変化すると心がざわつくものです。心を落ち着かせるためにも、新たな気持ちで気持ちよく春を迎えるためにも、今この季節にあらためて身の回りを整えてみませんか?

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サウチャのススメ

ヨガの哲学には、サウチャという学びがあります。サウチャは『清浄』呼ばれ、心の浄化、体の浄化、また身の回りを整えることの教えです。サウチャはよく年末の大掃除の時期に言われますが、実は3月に行うこともとっても大切です。この3月に行いたい身の回りを整えるサウチャを知って、新たな気持ちで春を迎える準備をしましょう。

身の回りを整える理由

使ったものは元の場所に戻す、使わないものは捨てる。常に身の回りを整える必要だということはわかっているけど、忙しいし面倒だしなかなか進まないですよね。なぜ片付けを積極的に取り組めないかというと、片付けをすることで得られるメリットを知らないからではないでしょうか。実は片付けというサウチャを実践することで、人生が変わる可能性すらあるのです。

サウチャで変わる人生とは

まず、身の回りが片付くことで、「物を探す」という時間が減ります。1日5分、何かしらを探していたとして、365日で30時間もの無駄な時間を減らすことができます。そんなに探してないという方、もう一度考えてみてください。

過去に受け取ったメールを探す時間や、頑張って作った資料の保管フォルダを忘れてしまうなど、ちょっとした探し物はパソコン、携帯の中でも起こっています。また、ご自身の探し物だけでなく、「あの資料どこだっけ?」なんて同僚の探し物に使う時間もあなどれません。サウチャを行うことで、あなたの人生の時間の使い方が変わるのです。

マインドフルネスにもつながるサウチャ

現代の働く人たちは、情報過多で脳が疲れている!マインドフルネスを実践しよう!と言われていますが、情報過多なのは携帯やテレビからの情報だけとは限りません。例えば散らかった部屋の中を歩く時、脳は常に「足の踏み場」を探したり「これは多少踏んでも壊れないか?」を判断しています。さらに、毎回片付いていないもの見るたびに「片付けなきゃ!」という焦り、「なかなか片付けられていない」という罪悪感、「これも仕事が忙しいからだ!」という怒り、「やらなきゃいけないことがたくさんだ…」という倦怠感、さまざまな感情を生み出し、それを消化不良にしてためこんでいます。サウチャで身の回りを整えることで、感情も整い、無駄に脳を働かせることもなくなる。まさにマインドフルネスの実践にもつながるのです。

新たな気持ちで春を迎えるために

サウチャの教えを実践することは、人生の時間の使い方やマインドが変わり、あなたにとって大きなメリットがあるとおわかりいただけたでしょうか。新たな気持ちで清々しく春を迎えるためにも、3月にサウチャの意識を生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。

文/伊藤香奈

ヨガインストラクター、ヨガワークライフコンサルタント、ヨガインストラクター向けキャリアアドバイスセミナー講師。2012年、全米ヨガアライアンス200時間を取得。新規ヨガイベントの立ち上げや新人講師発掘オーディションのプロデュース責任者等を歴任。800人以上のインストラクターと出会い、現在ヨガ雑誌やイベントの第一線で活躍するインストラクターを数多く育成、輩出する。2017年に独立。

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