米・ヨガ界に衝撃走る、ヨギのセクハラ#MeTooストーリー

 米・ヨガ界に衝撃走る、ヨギのセクハラ#MeTooストーリー
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先日、レイチェル・ブラゼン(別名@Yoga_Girl)はヨギたちが安全を確保されたスペース内で、#MeTooとタグ付けされた300以上の経験を集めてヨガ界に衝撃を与えた。

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昨年末、ヨガティーチャーであり、企業家のレイチェル・ブラゼン(別名@Yoga_Girl)が#MeTooとタグ付けされた300以上のストーリーを集めてヨガ界に衝撃を与えた。ヨギたちが安全を確保されたヨガスペース内で、性的虐待、セクシャルハラスメント、性的暴行の経験を告白したのだ。「この問題に光を当てることで、変化が起きるのを期待しています」と彼女は論争を巻き起こしたブログ記事に記した。「この投稿は私自身の#MeTooストーリーではなく、多くの女性(と数人の男性)が勇気を出して話してくれたものです」

ヨガジャーナルとのインタビューでブラゼンは、こうしたストーリーの暴露は長い時間を経てようやく実現したと付け加えた。「女性たちはこうしたことを話さないことに慣れてしまい、ハラスメントや虐待を受けるのがごく普通で、ありふれたことだと考えてきました。でも何十年もの間、ヨガのコミュニティ内での虐待については皆知っていました。だから今、この運動で女性たちを力づけて、ストーリーを出し続けるよう働きかけているのです」

#MeToo ヨガストーリー への呼びかけ

ブラゼンはヨギたちにインスタグラムを通して、彼女たちの#MeTooストーリーをシェアしてくれるように求め、300以上の投稿を受けたが、その多くで同じヨガティーチャーの名前が繰り返し挙げられていた。法的に自分を守るために、ブラゼンは性犯罪の容疑者発見につながる詳細と共に、告発人たちの名前と投稿された告発を精査した。また一方で、複数の女性が同じ男性について発言している場合には、彼女たちを結び付けて(精査してから)、グループとしてそのティーチャーの名前の公表や法的措置を取ることを求めるかを確かめた。

「少なくとも、虐待を行ったティーチャーが信用を失う仕組みが必要です」とブラゼンは言った。「ティーチャートレーニングやクラスの中で生徒の虐待や権力の乱用をしたら、指導を継続できるべきではありません」

ブラゼンが集めた告白は、クラスでの不適切なアジャストメントやセックスに誘われたというものから、乱暴に暴行されたものまで様々なものがあったが、大抵一つの共通点があった。被害者は自分の聖域や安全な場所で、尊敬するヨガコミュニティのメンバーから暴行されたことでショックを受けているということだ。

ヨガにおける淫行の歴史

1971年からヨガを教えているジュディス・ハンソン・ラサター博士は、ブラゼンのブログ記事を自身のFacebookでシェアし、「とても長い間、コミュニティ内のこうした問題に気付いていた」とコメントした。実際、ビクラム・チョードリーに対するような、ヨガ界での性的に不適切な行為、セクシャルハラスメントや性的虐待の申し立ては比較的最近のものだが、その他は数十年も前から起きていた。

またラサターは12歳の時に起きた彼女自身の#MeTooストーリーがあると語った。それは数十年前に有名なヨギに性的に不適切な方法で触られたというものだ。ブラゼンにストーリーをメールした多くの被害者と同様の感情を示しながら、「ヨガクラスの中でこんなことが起きるなんて、と口がきけない程にショックを受けて、全く身動きが取れませんでした。私はヨガクラスを教会のような神聖な場所だと考えていたので、自分の身に起こったことは想像すらしたことがありませんでした」とラサターはヨガジャーナルに語った。

ラサターはブラゼンに連絡して、加害者に『法律ではできない処罰』を受けさせるための支援を申し出た。「ヨガを教えることは名誉であり、権利ではありません。それには責任が伴います。そうした責任がありながら行ったことには誠実に対処させなくてはなりません。彼らの行動は慕っていた人々や生徒たちを傷つけただけでなく、ヨガコミュニティも広く傷つけたことになります。つまり世界中のヨガの評判を傷つけたのです。彼らは害のある行動を自ら行いました。こうした男性たちのような振る舞いをしたら、クラス内がそうした雰囲気で満たされてしまいます。実際に虐待を受けた女性たちだけでなく、横のマットでそれを目にした女性にも影響が及ぶのです」

ヨガコミュニティの反応と被害者への支援

全米ヨガアライアンスの新しい社長兼CEOのデヴィッド・リプシウスがヨガジャーナルに語ったところによると、この大きな影響力を持つヨガの非営利団体の新運営陣は ヨガコミュニティ内のセクシャルハラスメントや性的虐待の衝撃的な問題に責任を持つと固く決心している。「ヨガにおける#MeTooストーリーに心を痛めています。全米ヨガアライアンスの新運営陣は真正面からこの問題に対処するために、無条件に全力で取り組む意向です」と声明で伝えた。「当協会の倫理委員会は1月にこの重要な動きのために結集し、作業を始めています。私個人としてもヨガコミュニティでの虐待による深刻な影響を目の当たりにしていますし、虐待の容疑者が排除された後も何十年にも渡って、その後遺症はなかなか消えないかもしれないと理解しています。当たり前のこととして、罪を犯した者は責任を問われるべきだということです。ヨガスタジオ、アシュラムリトリートセンター、カンファレンス、フェスティバルやその他のいかなる場所でも、性的違法行為や職権乱用に言い訳はできません」
リプシウスは第一段階として、すべての被害者がRape, Abuse & Incest National Network (RAINN)のような支援組織やそこで開設しているNational Sexual Assault Hotlineに連絡し、場合によっては警察や弁護士に連絡することを検討するよう求めた。「ケアが始まったら、ヨガアライアンスがさらにサポートを提供できるかもしれません」と付け加えた。「当協会は警察や司法機関ではありませんが、苦情処理の指針があり、事件を審査して措置を講じることができます。当協会はすべての申し立てを重く受け止め、現在は強制力を持つ担当部門を設けています」

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(photo by PIXTA)

リプシウスはまだ対策を取っていないスタジオ、団体、センター、フェスティバルなど、すべてのヨガ・インスティテューションが性的虐待とセクシャルハラスメントに対する健全な報告と安全性への措置を取ることも奨励した。
「すべての被害者の方々にお伝えしたいのですが、私は皆さんを信じています。そして体制を変えるために健全な方法を探すよう努めています。そうすれば悪質な個人やグループによる被害に誰もあわなくなり、ヨガを害のない安全なものに戻すことができます」

ブラゼンは希望を持っていると加えた。「そうした一線を越えたりしない素晴らしい男性のティーチャーたちはたくさんいます。『男性のいるクラスは二度と参加できない』というような恐怖心を持たないで欲しいのです。悪い人たちを排除し、そうした行為は許されないと示さなくてはいけません。何かが起きたら措置が講じられるのだと。このコミュニティ内に犯罪者の居場所はないのです」

 

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Text by YJ EDITOR
Translated by Hiroe Humphreys



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