ウォーキングで遅刻グセが治る?1万人の脳画像を診た脳内科医が教える「時間管理能力」の高め方

 ウォーキングで遅刻グセが治る?1万人の脳画像を診た脳内科医が教える「時間管理能力」の高め方
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どんなに早起きしても、いくら前日に準備をしても遅刻が治らない、「遅刻グセ」がある人はいませんか? 「大人になっても治らないので諦めた」という人もいるかもしれませんが、もしかしたら、今からウォーキングを習慣にするだけで、足裏から脳に刺激がいき、時間管理ができるようになるかもしれません。そこで、脳内科医の加藤俊徳先生の著書『最強のウォーキング脳』(時事通信社)より、そのメカニズムをご紹介します。

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ウォーキングで時間管理力を高めることができる

いつも遅刻をしてしまう、周りの人から「時間にルーズ」と言われてしまう人は、何時に起きて家を出ればいいのか、約束までにどう時間を管理したらいいのかという時間の逆算が苦手です。時間管理をできない人はどうしたらいいのでしょうか?

「運動脳が刺激されず、思考系脳番地など他の脳番地も働かないと、時間管理ができなくなります。そこで、ウォーキングをすることで運動脳を刺激しましょう。歩くためには足に力を入れます。動くための指令を出している思考系脳番地はどこに行くか?どう動くか?をプランニングします。歩いている場所を認知するには視覚系脳番地が、さらには理解系脳番地や感情系脳番地も働きます。このようにウォーキングをするだけで、あらゆる脳番地が連動して働きます」(加藤先生)

加藤先生のウォーキング管理法は?

ウォーキングをするだけであらゆる脳番地が連動し、刺激されることがわかりました。では加藤先生自身は、具体的にどのような計画を立てて毎日ウォーキングをおこなっているのでしょうか。

「私の場合、10時からクリニックの診察がはじまるので、朝7時半か8時にウォーキングをはじめます。何分でどの地点に着くのか、どのくらいのタイミングで折り返せば時間に間に合うかを考えながら歩きます。診察の開始時間が違う日や、休診の日はその都度、計画を立て直します。こうすることで思考系脳番地を刺激することができます」(加藤先生)

時間のスピード調整は練習できる

「大人になっても遅刻をするのが当たり前になっている人たちの行動を見てみると、目的地の近くに来ても慌てるそぶりがなく、のんびり歩いていることがあります。これは、『走ったって間に合わないだろう……』と諦めているわけではなく、スピード調整ができていないからです」(加藤先生)

たしかに、時間の管理ができないというよりも、スピード調整の感覚がない人も少なくありません。しかし、先生曰く何度も歩くことによって時間をうまく使うことができるようになるそう。

時間にルーズな人は、相手がいる場合は迷惑をかけてしまいます。遅刻によって信頼を失うことはとても残念なことです。毎日のウォーキングで脳を刺激し、時間管理もできるようになりましょう。

プロフィール:加藤俊徳先生

脳内科医、医学博士。加藤プラチナクリニック院長。株式会社「脳の学校」代表。昭和大学客員教授。MRI脳画像診断、発達障害・ADHDの診断・治療の専門家・脳番地トレーニングの提唱者。独自開発した加藤式脳画像診断法(MRI脳相診断)を用いて、小児から超高齢者まで1万人以上を診断。薬だけに頼らない治療の一環としてウォーキングを推奨している。最新著書は『最強のウォーキング脳』(‎時事通信社)。

ウォーキング脳
『最強のウォーキング脳』加藤俊徳・著(‎時事通信社)

 

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Text by Nana Yasuda

AUTHOR

ヨガジャーナルオンライン編集部

ヨガジャーナルオンライン編集部

ストレスフルな現代人に「ヨガ的な解決」を提案するライフスタイル&ニュースメディア。"心地よい"自己や他者、社会とつながることをヨガの本質と捉え、自分らしさを見つけるための心身メンテナンスなどウェルビーイングを実現するための情報を発信。



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