3)介護の場面ではお金や税、相続の知識があると判断のスピードが変わる!【父の認知症から学んだ、幸せの秘密|番外編】

3)介護の場面ではお金や税、相続の知識があると判断のスピードが変わる!【父の認知症から学んだ、幸せの秘密|番外編】
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Saya
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2026-04-11

親の老いに向き合うというのは、ある日突然はじまるものです。わたしの場合、それは父の“夜間の徘徊”というかたちでやってきました。これまでは京都での暮らしや移住生活のことを書いていましたが、その裏では東京にいる父の認知症が進行し、家族で介護体制をどう整えるかに奔走していました。介護というと、大変そう、重たそう…そんなイメージがあるかもしれません。でも、わたしにとっては、家族とのつながりを見つめ直し、人の優しさに心動かされることが増えた、そんな時間でもありました。 この連載では、認知症介護の体験を通して、わたしが出会った「幸せの秘密」を、少しずつ綴っていきたいと思います。

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いかにも都会的で、スマートな山田真哉先生の介護体験をご紹介してきました。参考になるなあと思ったのは、これなら、実の親子でも貸借の形にできること。たとえば、兄弟姉妹のなかで、ひとりだけが介護費用を負担せざるを得ない場合なども、こうしておけば、実家の処分後などに、負担した介護費用分を遺産分割の場面で考慮してもらえる可能性があります。

山田先生のお義父さまのその後は……。

「僕が負担したことで費用面の心配がなくなって、近所にできたばかりの民間の介護付き有料老人ホームに入ってもらえたんです。今は、満室なんですけどね。妻と義母が5軒くらいは見学してまわったけど、通いやすさが決め手になって。初めは、要介護1で月30万くらいかかっていましたが、要介護2、要介護3になるにつけ公的補助が出て、少しずつ費用負担が減って、最終的に27万になりました」

「いざ入る段になっても、お義父さまは嫌がらなかったんですね」

「まったく。遠かったら抵抗もあったかもしれないけど、〝家から近いし、きれいだし、帰りたければ、帰れるよ〟と。その後、徘徊も始まって、ほら、施設なら安心じゃないですか」

「認知症患者も入る老人施設は、徘徊防止で、エレベーターが施錠されていますもんね」

「そうそう。わが家の場合は、早めの施設入居がよい選択だったと思います」

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実は、介護の場面では介護保険だけでなく、お金や税、相続の知識があると、判断のスピードが変わってくることをわたしも父の介護を通して、感じることになりました。山田先生のように、俯瞰的にケースを見て、最後は直観的に答えを導き出す力が問われるのです。うちの母のような、短歌と登山が生きがいだったというおばあさんにはチンプンカンプンの話ばかりです。そうした家族を助けるためのケアマネジャー制度ではあるのですが、現場スタッフは多数の患者を抱えて疲弊しており、思い切った提案ができる人ばかりではないのも現実なんですね。せっかくの介護保険制度を活かすためには山田先生のようなタイプの専門家に相談できる場があるといいんだろうなあとも思いました。もしかしたら、そうしたサービスは、すでに存在しているのかもしれませんが、渦中にある家族がそこにアクセスできるかどうかというのもありますね。

→【記事の続き】4)難しい施設入居の見極めのタイミング。後悔ばかりではあるけれどこちらから。

お話を伺ったのは…山田真哉さん

プロフィール

公認会計士・税理士。芸能文化税理士法人 会長。。大阪大学文学部卒業後、東進ハイスクール勤務を経て公認会計士試験に合格。大手監査法人を経て独立し、芸能・エンタメ業界に特化した会計事務所を設立。現在は法人・個人合わせて多数の顧客を持ち、政府有識者や企業監査役も務める。著書は累計100万部超のヒット作を持ち、YouTubeチャンネル「オタク会計士ch」でも人気を集める。

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