アラフォー一句「自撮り写真・勇気がでない・撮る見るも」年々高くなるハードル|連載 #発酵適齢期

 アラフォー一句「自撮り写真・勇気がでない・撮る見るも」年々高くなるハードル|連載 #発酵適齢期
canva
高木沙織
高木沙織
2023-07-14

昔と比べて、“自撮り”に対するハードルがグッと高くなったと感じるアラフォーの今をつづっていきます。

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こんにちは。ライターの高木沙織です。

あれは6月中旬のこと。大分は別府への取材旅行から帰ってきて、何げなくiPhoneの写真を開くと「iCloudストレージがいっぱいです」の通知が―。すかさずストレージの使用状況をチェックすると、写真が占める割合の多さにビックリ! どうやら私のiPhoneは、8割以上が写真でできているようです。そこで、過去の写真を整理しようと画面をスクロールしていくとあることに気づきました。自分の写真―それも、自撮りが激減していることに!

第9回目の『発酵適齢期』、テーマは自撮りでいきましょう。

積極的な自撮り、いつまでしてた?

自撮り写真
Photo by Saori Takagi

2023年6月現在。iPhoneの写真アイコンをタップして出てくる直近の写真といえば、大分・別府の風景。それと、猫に次ぐ猫。自撮り写真は、仕事で使うもの以外ほとんど見当たりません。

じゃあ、それ以外の自撮りを積極的にしていたのはいつ頃の話なんでしょう―。素朴な疑問から、スマホに撮りためていた写真を振り返ってみました。

その結果…、自撮りがもっとも多かったのは2013~2019年のあいだ。6年もっ! めちゃくちゃ撮ってるじゃん、私。どれだけ自分のことが好きなんだ、って。これはもう「はい、そうです」案件。言い逃れはできません。ただ、自分の顔が好き…というよりは、ここでこんなことをしている自分に陶酔していたんだと思います。

この頃というのは、恐れ多くも雑誌の読モ(読者モデル)をほんの少しだけさせてもらっていた時期。それとヨガインストラクターの仕事をスタートして、関連企業のアンバサダーやさまざまなヨガイベントで講師をさせてもらっていた時期でもあります。私生活では、国内外への旅行や日帰りで遠出をすることも多かった。

そんなわけで、出るわ出るわ自撮りの数々。顔のどアップはもちろん、鏡に映る自分を撮った写真(これは今もたまにやる。笑)やら、ヨガウエアで露出多めな写真やら。「うわっ、これは恥ずかしい」に分類される写真は、こっそり削除していきます。

それと、当時お付き合いしていた彼がよく写真を撮ってくれたおかげで、他撮りのソロ写真もたっくさん。SNSへの投稿も活発で、InstagramにFacebook、Twitter、あとアメブロもやっていました。SNSに向き合う気力も体力も失われつつある今の私は、Instagramひとつでさえまともに稼働させられません。過去の私、超人かっ! いや、そもそも誰得? そんなこんなで自撮り満載な生活を送ってきた私ですが、2020年にはその影を潜め始めます。

きっかけはやっぱり…。

コロナ禍で迎えたアラフォー、写真の撮り方・撮られ方を忘れる

2020年を境に、めっきり自撮りをしなくなった私―。原因は? うーん、やっぱりコロナの流行は間違いなくそのひとつですよね。外出自粛で旅行はおろか、ほぼ家から出ない生活。ヨガでいうとスタジオレッスンをはじめ、イベント事も中止。ずっと自宅にいるわけだからメイクもオシャレもしない。

被写体は自分ではなく、作った料理や一緒に暮らす猫、近所の自然(空とか草花とか)へと変わっていきます。たまの外出もマスク必須なわけだから、撮った写真を見てもいまいちテンションが上がりません。それどころか、マスクの上半分…特に目の下のクマが目立ってゾゾッと戦慄が走る始末。

ところが、そうも言っていられません。しばらくすると、ヨガ関係の撮影が少しずつ入ってくるように。久しぶりの撮影では、写真の撮られ方をすっかり忘れてぎこちない&実物+5割増しでイケてない! これじゃダメだと奮起して自撮りから再チャレンジしてみるも、カメラワーク(一丁前に)の勘が鈍っていい角度が見つからない。さらにマスク生活と加齢による表情筋の衰えにも拍車がかかり、見られたものではありません。

アプリを使ってうっすら加工という撮り方も、昔とは変わっていません。それなのに、最近では加工された自分の顔に違和感を覚えてソッと写真を消す有様。だからといって、ノーマルカメラ越しの自分を直視できるほど勇敢でもないのです。

あとは、気恥ずかしさ。自撮りしている姿を見られるのが…恥ずかしいっ。背景には、「いい大人なのに自撮りしてる自分」に対する引け目があるのかも。でもこれって、別にな~んにも問題ないわけ。だって、自撮りに年齢制限はないから。まわりの大人の方々が自撮りをしていても、「あ、写真撮ってるんだ」くらいのものじゃないですか。私の妙な自意識とプライドが邪魔をしているだけだってことは、わかってる。

内心では写真を残しておきたいと思っていても、行動に移すことがはばかられてモジモジして終わり。

面倒くさっ! 逆に格好悪っ! 私って…。

そういえば、過去には「自撮りをすることで自己肯定感が上がる」「キレイでいるための努力を続けるモチベーションになる」といったネット記事を読んだことがあります。SNSに投稿する・しないに関わらず、これって一理あるのでは?

と、すっぴんにヘアバンド+眼鏡、部屋着姿でこの原稿を書きながら思うわけです。これはもう、自撮り=目標!といってもいいかもしれない。

ちなみにソロ自撮りには照れがあるけれど、友達と撮る写真は話が別。むしろ、積極的にカメラアプリを立ち上げてインカメラにし、パシャパシャ撮影しちゃう。マスクなしの写真も撮れるようになったことだし、それに乗じてちょっとくらい浮かれたっていいですよね? もちろん、ヒトに迷惑をかけないことが大前提ですが。

それではまた、第10回目で。

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高木沙織

高木沙織

ヨガインストラクター。「美」と「健康」には密接な関係があることから、インナービューティー・アウタービューティーの両方からアプローチ。ヨガインストラクターとしては、骨盤ヨガや産前産後ヨガ、筋膜リリースヨガ、体幹トレーニングに特化したクラスなどボディメイクをサポートし、野菜や果物、雑穀に関する資格も複数所有。“スーパーフード”においては難関のスーパーフードエキスパートの資格を持つ。ボディメイクや食に関する記事執筆・イベントをおこない、多角的なサポートを得意とする。2018~2019年にはヨガの2大イベントである『yoga fest』『YOGA JAPAN』でのクラスも担当。



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