【意外な事実】アーモンド、レバニラetc.…アルコールと一緒に食べない方が良い食べ物|医師が解説

 【意外な事実】アーモンド、レバニラetc.…アルコールと一緒に食べない方が良い食べ物|医師が解説
Adobe Stock
甲斐沼 孟
甲斐沼 孟
2022-12-18

忘年会やクリスマスなどお酒を飲む機会が増える年末年始、アルコールと上手に付き合うために知っておきたいことを医師がわかりやすく解説します。

広告

アルコールと一緒に食べない方が良いもの

夏場の暑い時期に、ビールなどのアルコール成分とともにスイカやバナナなど果物を摂取する場合も多いかと思いますが、実はこれらのフルーツには、お酒と同じ尿を排出しやすくさせる利尿作用を有しており、同時に摂取すると脱水症状を引き起こしやすくなります。

カクテルなどでスイカやバナナを活用する飲み物も挙げられますが、実際には相性はあまり良くなく、その利尿効果によって体内の水分がより排出されやすくなって、アルコール中毒に陥る危険性も想定されます。

したがって、これらの果物とお酒を一緒に摂取する際には、こまめに水分を補給することも忘れずに行いましょう。

また、栄養ドリンクの一種であるエナジードリンクやコーヒーとお酒を一緒に摂取すると、悪酔いや脱水症状に罹患する危険性が考えられます。

エナジードリンクやコーヒーなどの飲料にはカフェインが多く含まれており、飲酒するときにはこれらを同時に摂取しないように注意する必要があります。

カフェインの興奮作用によって、自分が酔った状態に気付きにくくなると共に、お酒を過剰に飲みすぎてしまうことにも繋がりますし、アルコールとカフェインの重複した利尿作用によって脱水症状を発症するリスクも上昇します。

一般的に、カフェインの利尿作用は摂取してから30分~2時間前後で最大となり、その作用が減弱するのに個々によって異なりますが大体2~8時間以上かかるケースも存在します。

辛い食べ物や刺激物を飲酒と同時に摂取すると、血行促進効果に伴って、皮膚に蕁麻疹や湿疹を引き起こすことも想定されますし、胃腸へのダメージも少なくなく嘔吐や下痢などの症状が出現する可能性もありますので留意しましょう。

アーモンドやナッツ類は、基本的には体に良いビタミンEなどの成分が含まれており、肝機能を補助して、糖質や脂質の吸収も抑えてくれる効果が期待できますが、脂質が多くカロリーが高めなので食べ過ぎてしまうと、肥満に陥る傾向があります。

また、プリン体が多く含有されているレバニラやレバーの焼き鳥などとお酒を同時に摂取すると、足の指に激痛が走る痛風という病気を発症するリスクが高くなりますので、特にビール、レバーの組み合わせなどは出来る限り控えるように心がけましょう。

レバニラ
居酒屋メニューの印象が強いレバニラも、お酒を同時に摂取すると痛風リスクが高まる可能性が。

お酒との食べ合わせが悪いものとは

前章では、健康のためにお酒と食べ合わせが悪い食べ物を列挙しましたが、この章ではお酒と味があまり合わないものを紹介していきます。

まず、ビールと生魚料理を合わせると魚の生臭さが強調されて、味的に相性が悪いと感じる場合も多いと考えられます。

また、ワインと魚卵も組み合わせて同時に摂取することはあまりお勧めできず、魚卵に含まれる過酸化脂質という物質が、ワインと合わさってますます魚の生臭さが増加すると指摘されています。

まとめ

これまで、アルコールと一緒に食べない方が良いもの、お酒との食べ合わせが悪いものなどを中心に解説してきました。

お酒を飲む際には、おつまみや料理は欠かせませんが、健康面や味の調理面でお酒と食べ合わせが悪い食べ物を摂取すると、美味しく食事できない、二日酔いになりやすい、肥満になりやすい、胃腸症状や脱水症状を引き起こしやすいなど様々な問題が挙げられます。

飲酒するときには、できるだけ食べ合わせが良好な食べ物を選択して、健康的に楽しくお酒を飲むように認識しておきましょう。

広告

AUTHOR

甲斐沼 孟

甲斐沼 孟

大阪市立大学(現:大阪公立大学)医学部を卒業後、大阪急性期総合医療センターや大阪労災病院、国立病院機構大阪医療センターなどで消化器外科医・心臓血管外科医として修練を積み、その後国家公務員共済組合連合会大手前病院救急科医長として地域医療に尽力。2023年4月より上場企業 産業医として勤務。これまでに数々の医学論文執筆や医療記事監修など多角的な視点で医療活動を積極的に実践している。



RELATED関連記事

Galleryこの記事の画像/動画一覧

レバニラ