【3月は自死が増える季節】臨床心理士が考える、自分と大切な人の命を守るために私たちができること

 【3月は自死が増える季節】臨床心理士が考える、自分と大切な人の命を守るために私たちができること
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南 舞
南 舞
2021-03-05
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「周囲に悩んでいる方がいる」という方へ

自殺予防に大切な役割のひとつとして、【ゲートキーパー】という考え方があります。これは自殺の危機を抱えた人々のサインに気づき、適切に関わることができる【命の門番】としての役割を果たす人のこと。自殺予防では、悩んでいる人に寄り添い、『孤立・孤独』を防ぐことが大切だと言われています。『私にそんな役割できるかしら』と不安に思う方もいるかもしれませんが、ゲートキーパーに特別な資格はありません。専門職だけでなく、家族や同僚、友人などもそれぞれの立場や役割でゲートキーパーになることができます。ゲートキーパーに大切なのは、

①    気づく:家族や仲間の変化に気づいて声をかける

②    傾聴する:本人の気持ちを尊重し、話に耳を傾ける

③    つなぐ:早めに専門家に相談するよう促す

④    見守る:暖かく寄り添いながら、じっくり見守る

という4つの視点を持つこと。【まもろうよ、こころ】では、誰でもゲートキーパー手帳という、専門家でない人でも自殺予防に大切なことをわかりやすく書いている資料がありますので、こちらもぜひ参考にして欲しいです。

みんなで自殺を防ごう

亡くなってもいい命なんてひとつもありませんし、周囲の大切な人がなくなってしまうのはとても悲しいことですよね。自殺は当人の問題ではなく、周りの人も関心を持って寄り添ってあげることで防げることもあります。春に向けて動き出す3月、ぜひみんなで自殺予防について考えてみませんか。

※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。

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南 舞

南 舞

公認心理師 / 臨床心理士 / ヨガ講師 中学生の時に心理カウンセラーを志す。大学、大学院でカウンセリングを学び、2018年には国家資格「公認心理師」を取得。現在は学校や企業にてカウンセラーとして活動中。ヨガとの出会いは学生時代。カラダが自由になっていく感覚への心地よさ、周りと比べず自分と向き合っていくヨガの姿勢に、カウンセリングの考え方と近いものを感じヨガの道へ。専門である臨床心理学(心理カウンセリング )・ヨガ・ウェルネスの3つの軸から、ウェルビーイング(幸福感)高めたり、もともと心の中に備わっているリソース(強み・できていること)を引き出していくお手伝いをしていきたいと日々活動中。



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