【臨床心理士が答える心のQ&A】新社会人になることへの漠然とした不安、どうしたらいい?
不安と付き合うために、できることは?
基本的な生活習慣を見直す
不安を増幅させる要因のひとつに、衣食住や睡眠といった基本的な生活習慣がおざなりになっているということが考えられています。栄養が偏るような食生活をしていないか、睡眠が不規則になっていないかなど、生活習慣を見直しましょう。
心配する時間を作る
あえて心配なことに意識を向ける時間を作るのもおすすめ。常に心配したり、自分の行動などを気にする代わりに、【1日30分】と決めて、その時間はひたすら心配事について考えましょう。質問者さんの場合であれば、例えば『先輩や上司とうまくやれるか』ということについてその30分はひたすら考えます。そのとき感じた思考や感情をノートやスマートフォンのメモ機能に書き留めておいても良いかもしれませんね。時間が来たら、心配事について考えるのをやめ、日常に戻ります。そしてまた次の日、30分の心配タイムを実行します。
不安生み出す行動パターンは何か?
不安になりやすい人は、さらに余計な不安を生み出す【回避行動】を取っていることが多いです。質問者さんの場合は、就職に関することを避け、楽しいことを考えるようにしているとのことなので、それが回避行動になります。こういった回避行動に関する日記、【不安日記】を付けてみることで、不安に対して客観的な視点を持ち、いつもと違う行動をとることができるかもしれません。
《不安日記の付け方》
① 不安になった時に、自分がどんな行動をしたか2週間書いてみましょう。
② 週の終わりごとに日記を振り返り、不安な時にどういう行動を取ったか、そこに何かパターンはあるかを考えてみましょう。
③ 2週間続けたら、それを再度振り返り、パターンがあった場合は、それを打破できるような行動が何かあるか考え、実行します。
④ 新しい行動をやってみたら、不安がどうなったか記録します。
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AUTHOR
南 舞
公認心理師 / 臨床心理士 / ヨガ講師 中学生の時に心理カウンセラーを志す。大学、大学院でカウンセリングを学び、2018年には国家資格「公認心理師」を取得。現在は学校や企業にてカウンセラーとして活動中。ヨガとの出会いは学生時代。カラダが自由になっていく感覚への心地よさ、周りと比べず自分と向き合っていくヨガの姿勢に、カウンセリングの考え方と近いものを感じヨガの道へ。専門である臨床心理学(心理カウンセリング )・ヨガ・ウェルネスの3つの軸から、ウェルビーイング(幸福感)高めたり、もともと心の中に備わっているリソース(強み・できていること)を引き出していくお手伝いをしていきたいと日々活動中。
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