「こうあるべき」に縛られやすい"昭和生まれ・40代女性"へ伝えたいこと

 「こうあるべき」に縛られやすい"昭和生まれ・40代女性"へ伝えたいこと
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井上敦子
井上敦子
2021-02-14

『自分らしく生きよう!』という言葉をよく耳にします。人生経験を重ねた大人の女性には、自分らしく!という言葉が若い頃より魅力的に聞こえるかも知れません。今までの人生でやり残したことがあると感じてしまったり、自分の道を歩めているか?と漠然と不安になったり。今回は、大人の女性が自分らしく生きることについて考えてみましょう。

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昭和生まれの女性は、自分らしく生きることが苦手?

あなたにとって『自分らしく生きる』ことは心地よいことですか?それとも迷いがあったり、勇気が必要なことですか?

私は1976年生まれなのですが、私が生まれが育った時代は女性が意見を主張したり自由を謳歌することより、一歩下がっておしとやかにしているべきだという価値観が根強く残っていた時代でした。社会に出てからも『女はこうあるべきだ』という無言のプレッシャーがあり、飲み会でお酌を強要されても大きな声では嫌と言えなかった世代。個人的には飲み会でのお酌を疑問に思ったことはなかったし、むしろ女という武器を持っているのだと勘違いしていたくらい!恋愛においても男性主導で、女性は選ばれる側でいるのが幸せなのだと本気で思っていました(笑)。パワハラや女性蔑視だと考えるより前に、自分自身のなかに「女だから(仕方ない)」という意識が強かったのです。その「女だから」という意識が、自分らしく生きることの足かせになると私が知ったのは、のちに年を重ねてからのことでした。

幸せの定義は外側にはないかも

私と同世代もしくは近い世代の方には、『自分らしさ』というキーワードがとても響くようです。『女性はこうあるべき』という模範があって、自分らしさを追求する機会が少なかったからかも知れません。もしくは、知らず知らずのうちに抑えていた『自分らしさ』がムズムズと顔を出すのかも知れません。一方で、自由に生きることに抵抗がある人や、自由でいることが苦手だという人も多い世代だとも感じます。

私の場合は、いわゆる『女性の幸せ』の価値観が揺らいだことが、自分らしさを追求するきっかけになりました。30代半ばを過ぎた頃に、世間一般でいわれる幸せ、理想のパートナーや子供を持つといった幸せを手にしていなかったことで「自分の幸せとは何か?」を深く考えるようになったのです。一般的な幸せが手に入らないことはもちろん苦しいことでしたし、負け犬のように感じてしまったことも事実です。「子供を産まない女性は一人前ではない!」と社会から言われているような気がして、自分の女性としての価値が下がったような苦しさもありました。

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