疲労レベルがわかるチェックリスト|呼吸と疲労の関係性とは【疲労回復とヨガ#12】

 疲労レベルがわかるチェックリスト|呼吸と疲労の関係性とは【疲労回復とヨガ#12】
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井上敦子
井上敦子
2020-09-13
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呼吸の基本的な仕組みを知りましょう

人は平均1分間に15~20回も呼吸しているといわれ、1日に換算すれば約3万回も呼吸をしていることになります。呼吸をしない状態では、5分程度で命を落としてしまうそう。私たちの一生は、呼吸と共にあるといっても過言ではないでしょう。

肺は自分の力で空気を吸い込んだり吐いたりすることが出来ません。肋間筋という胸の周りにある筋肉や横隔膜という胸とおなかを隔てる膜の力を使って、吸って吐いてという働きを行っています。上記の呼吸チェックは簡単にではありますが、肋間筋と横隔膜の動きを確認するために行ったものです。

呼吸には大きく分けて、以下の2つの種類があります。

胸式呼吸

胸式呼吸は文字の通り、胸を使って行う呼吸です。アクティブな状態にある時、力みが強い時、スポーツの最中などはこの呼吸を無意識に行っています。ヨガのポーズでも立ちポーズなど筋力や体力を使う場面では、この呼吸を用いることがあります。

この呼吸は、胸、首、肩など上半身の筋肉を動かし「吸う」ことを得意とします。吸う息は交感神経を優位に立たせる働きがあるので、アクティブに動くべき場面には適している呼吸です。

ちなみに、『胸式呼吸は呼吸が浅い!』という勘違いがヨガクラスでも見受けられるのですが、それは間違えです。肋骨を効率的に使い背中の方向にも肺を広げることが出来れば、胸式呼吸でもお腹を使う呼吸(腹式呼吸)と同じくらい酸素を取り込むことが出来ます。

腹式呼吸

腹式呼吸は、横隔膜を上下に動かしながら行う呼吸です。横隔膜を上下に動かすので、肺が大きく縦に伸びたり縮んだりします。そのため、お腹が動くという仕組みです。

吐くことを得意とし、深くゆったりとした呼吸であることが特徴です。副交感神経を優位にしリラックスを促す呼吸なので、リラックスしたいときに意識的に行ってみると良いでしょう。先ほどのチェックでリラックス時にお腹が動く呼吸をしていなかった方は、お腹を膨らませたりへこませたりしながら呼吸の練習をしてみて下さい。横隔膜の動きをつくるまで多少時間はかかりますが、身体に腹式呼吸を覚え込ませることでリラックスしやすい体質に変化していきます。

この2つの呼吸は、どちらが良くてどちらがダメというわけではありません!しかしながら現代人は胸式呼吸になっている時間が圧倒的に多いそうなので、腹式呼吸を意識的に行う時間を取ることをオススメします。

またヨガクラスで心配になるのは、どちらの呼吸を行っているにせよ呼吸が浅い方。胸式呼吸でも腹式呼吸でも呼吸は深くすることが出来ます。しかしながら呼吸が浅い場合、疲労が溜まりやすい・抜けにくいというデメリットがり、身体の機能を低下させてしまいます。まずは深い呼吸を心がけ、深い呼吸が入っていくスペースを身体につくってあげることが大切です。

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