米国心理学者に聞く「喜びを迎え入れるための瞑想法」とは

 米国心理学者に聞く「喜びを迎え入れるための瞑想法」とは
AC まぽ
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「喜び」は特効薬

古来喜びは病気の特効薬であると考えられてきた。たとえば、古代ギリシャでは円形劇場の近くに病院が建てられていた。当時は治癒を促すために喜劇の観劇が処方されていたため、患者が劇場に足を運びやすくするためだった。喜びが病気によく効くことがはっきり示されたのは、作家で平和活動家でもあったノー喜びによって免疫系が強化され、エネルギーが高まり、ストレスから守られる。

マン・カズンズが1964年に命に関わる病気にかかっていると診断されたときだった。カズンズは自らの病気を調べるうちに、否定的な感情が健康と治癒に悪影響を及ぼすことを理解した。そして、前向きな感情が健康に良いのではないかと考えた。この考えは正しかった。滑稽な物語を読んだり、おもしろい映画を見たりしているうちに、カズンズは本質的に健康に戻ることができたのだ。

1989年には、カズンズの症例の正当性を証明するように、慢性疾患を抱える患者の生活の質を改善する治療法として笑い療法を検討した先駆的な記事が、医学学術誌『American Medical Association』に掲載された。この記事によれば、笑うことによってでも幸福感を得られる活動によってでもいいので、定期的に喜びを感じていると、全身に良い変化が認められることが研究で示されているという。

喜びを感じると免疫系が強化され、エネルギーが高まり、痛み、不安、気持ちの落ち込みを感じにくくなる。また、ストレスの悪影響から守られて、夜ぐっすり眠れるようになるなど、実にさまざまな変化が起きる。何よりもうれしいことに、瞑想を行えば、いつでも喜びの感情を得られることもわかったという。

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by Richard Miller,PhD
translation by Setsuko Mori
yoga Journal日本版Vol.67掲載



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