名医ディネッシュに聞く!アーユルヴェーダの意味と役割とは?

 名医ディネッシュに聞く!アーユルヴェーダの意味と役割とは?
Shoko Matsuhashi

アーユルヴェーダの本場スリランカで活躍する名医ディネッシュ・エディリシンハ先生と、本誌『ヨガジャーナル日本版』でもお馴染みの人気ヨガティーチャー鈴木伸枝さんが、アーユルヴェーダの本質や活用法をわかりやすくアドバイス。初回は「アーユルヴェーダの意味と役割」についてご紹介します。

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「アーユルヴェーダ」の本来の役割とは?

伸枝先生(以下、伸枝):日本では「美容」のイメージが強いアーユルヴェーダですが、本来はどのような意味や役割を持つものなのでしょうか?

ディネッシュ・エディリシンハ先生(以下、Dr.ディネッシュ):アーユルヴェーダとは、サンスクリット語で「生命の科学」という意味です。もう少し具体的にいうと、「より良く生きるための知恵」といったような意味となります。スリランカやインドではそれがさらに発展し、治療と予防医療の2つの側面を持つ「医療」体系の一つになっています。

伸枝:医療行為ということは、ドクターとしての資格取得や、医療としての専門的な知識や技術が必要になると思いますが、アーユルヴェーダーのドクターたちは、どこで学ばれるのですか?

Dr.ディネッシュ:スリランカでは、大学で学びます。ドクターの資格を取得できる大学は、スリランカの中でトップ2のコロンボ大学とキャラニア大学で、大学で5年間学んだ後、病院で1年間研修を受け、トータルで6年間勉強をして、医療の知識と実技を学びます。その間、アーユルヴェーダだけでなく、西洋医学も勉強します。

伸枝:西洋医学も学ばれるのですね! スリランカでは、アーユルヴェーダと西洋医学の2種類の病院があるのですか?

Dr.ディネッシュ:そうです。一般的に、風邪など軽い症状の場合はじっくりと治す地元のアーユルヴェーダの病院へ行き、治療に即効性を求める場合は、西洋医学の総合病院に行く人が多いですね。実際の治療では、アーユルヴェーダと西洋医学のそれぞれの医療の得意分野を生かし、コンビネーションで行われることが多いです。例えば、早急な対応が必要な心臓疾患の患者さんの場合は、まず西洋医学の治療が行われ、その後、アーユルヴェーダで根本的な体質改善を目指します。スリランカの医療の特徴でもあるのですが、医療費が無料なので、ドクターは患者さんにとって、本当に必要な治療を行うことができるのです。

伸枝:すごく理想的! 日本では東洋医学は医療行為として認められていませんが、スリランカでは、それぞれのメリットを患者さんが良い形でチョイスし取り入れることができるのですね。医療費が無料という点にも驚きました。

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photo by Shoko Matsuhashi

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text by Minako Noguchi



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