穀物は悪者?米医学博士たちが考える「グルテンフリー」の真実

JENNIFER OLSON

穀物は悪者?米医学博士たちが考える「グルテンフリー」の真実

グルテンや全粒穀物、炭水化物を永遠にやめるべきなのか? 近年トレンドになっているこの食事法について、アメリカの専門家が考察する。

脂質、乳製品、砂糖など「食生活から追放すべきランキング」に、近年「穀物」が加わった。そこにはコーンフレークからスペルト小麦まで、ありとあらゆる種類の食品が含まれている。長きにわたって米国心臓協会が推奨してきた全粒穀物であっても、健康の大敵ナンバ前に交雑したもので、現在ではグリアジン(グルテンを作り、脳内で麻酔性レセプターと結合して、食欲を促進するたんぱく質のひとつ)を含むため、ということだ。また、『Grain Brain(穀物と脳)』の著者で自称「裏切り者神経学者」の医学博士デヴィッド・パールマーワンであると主張する評論家もいる。


心臓病専門医で医学博士、『Wheat Belly(小麦腹)』の著者であるウィリアム・デイヴィス氏は、小麦は肥満の原因の鍵であると言う。彼の理論によれば、現在私たちが食べている小麦は、50年前に交雑したもので、現在ではグリアジン(グルテンを作り、脳内で麻酔性レセプターと結合して、食欲を促進するたんぱく質のひとつ)を含むため、ということだ。また、『Grain Brain(穀物と脳)』の著者で自称「裏切り者神経学者」の医学博士デヴィッド・パールマター氏は、穀物を含むすべての炭水化物は脳にとって毒であるという理論を唱えている。血糖値を上げることで、炎症を引き起こし、アルツハイマーを含むさまざまな病気の原因になるというのだ。

どちらの博士も部分的には正しい。低炭水化物ダイエットは、ほかの食事法(流行しては立ち消えるような)よりも効果的に体重を減少できる。「糖尿病など、肥満に関わるものから低エネルギーまで、健康問題の多くを軽減することができる」と言うのはジュリー・ミラー・ジョーンズ博士。ミネアポリスにあるセント・キャサリン大学の名誉教授で栄養学、特に穀物の研究を専門にしている。また、「精製した穀物は、精製した肉や甘い物、揚げ物などと同じように、病気を引き起こす炎症に関係している」とも言う。

穀物は悪者?
(Photo by BIGSTOCK)

一報、「アンチ穀物の動きは、部分的な論拠に基づいており、決して全体像が把握されていない」というのは医学博士のデヴィッド・カッツ氏。『Disease Proof:The Remarkable Truth About What Makes Us Well(病気の証明:私たちを作るものについての注目すべき事実)』の著者でもある。「穀物抜きダイエットを提唱する人々は、精製した穀物のネガティブな効果を示す研究結果を探し、それを他のすべての穀物に当てはめようとしています。もしくは、遺伝子組み換え小麦の潜在的副作用の動物実験結果を、すべての小麦が人間に及ぼす副作用として一般化しています」とカッツ博士。「人々は、結論づけることを好みます。なぜなら、食べ物が悪いということを発見することは、すべての病気に対してのスケープゴートになるからです」。

Translated by Mami Larch
Yoga Journal 2015年10/11月号掲載

RELATED関連記事

All photosこの記事の写真一覧

穀物は悪者?
穀物は悪者?
穀物は悪者?
穀物は悪者?
穀物は悪者?
facebook

Yoga Journal Onlineをフォロー

Facebookページでいいね!する