身体のバランスを保つために必要な「体性感覚」とは?|理学療法士がヨギに知ってほしい体のこと

 身体のバランスを保つために必要な「体性感覚」とは?|理学療法士がヨギに知ってほしい体のこと
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得原藍
得原藍 2018-12-27

理学療法士として活躍する得原藍さんが、ヨギに知ってほしい「体にまつわる知識」を伝える連載。第九回目となる今回は「身体そのものが持つ感覚、体性感覚」。

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右腕を、肩の高さにまっすぐ水平に持ち上げてください。それから、目を閉じてください。左腕を、右腕と同じ高さまで同じように持ち上げてください。そして、目を開けてください。どうでしょう、左右の腕を同じように挙げることができましたか。身体のどのような機能が、それを可能にしているのでしょうか。

目を閉じて腕を同じ高さに挙げる、という行為を可能にする身体の機能には、二つの側面があります。ひとつは、後から挙げる腕に、最初に挙げた腕と同じだけの筋力があるか(今回の実験の場合は肩関節屈曲なので、三角筋前部線維の筋出力が同等程度あるか)。もうひとつは、最初に挙げた腕の位置を正確に脳に伝達して左腕の運動につなげる機能があるか。つまり、最初の運動に必要な体性感覚とそれを統合し出力につなげる脳の働きが正常か、ということです。

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