レイプによるトラウマをヨガで乗り越えた、ある女性の軌跡

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レイプによるトラウマをヨガで乗り越えた、ある女性の軌跡

Meghan O'Dea
Meghan O'Dea
2018-10-27

ある1人の性的暴行の被害者にとって、ヨガプラクティスが治癒へのカギとなったという。レイプによるトラウマをヨガによって乗り越えることができたという体験記を話してくれた。

先日、トランプ大統領が米連邦最高裁判事候補に指名したブレット・カバノー連邦控訴裁判所判事が、10代のころ複数の女性に対して、性的暴行を行なっていたという容疑が発覚した。被害にあった女性たちが声をあげ、全世界で大騒動になったのだ。そのカバノー公聴会の一件で一人のヨギがかつて経験したレイプ・トラウマとヨガについてヨガジャーナルに語ってくれた。ヨガが彼女に与えた影響とは?あるライターの回復の軌跡からヨガのあり方を考える。

私はオレゴン州ポートランドの繁華街の、ビジネスホテルの外のコンクリートに仰向けに横たわっている。頭の中のおしゃべりを静めようとしているが、この一週間ずっと失敗し続けている。目を閉じていても、私の隣のヨガマットで休む男性が気になってしかたがない。カバノー裁判官に関連する、議論、記事、告発が頭をよぎり、デスク仕事にも集中することができない。そして突然、昨日でも昨夜でもない、ニュースでも隣にいる見知らぬ人でもないものが頭に浮かぶ。それは8年前のこと。その時も私は仰向けに横たわり、パニックを落ち着かせることができないでいた。

ヨガインストラクター、クラリッサがここ数日続くフラッシュバックと侵入思考、解離によるぼんやりした混乱状態から私を呼び戻してくれる。彼女は朝のヨガプラクティスの間、自分自身に繰り返すことができるマントラを選ぶよう指示する。私のマントラが浮かび上がってくる。暗闇でキャンドルに火が灯るように。最初はゆっくりちらちらと、安定して高く燃え上がり、光は蜂蜜のようにゆっくりと広がっていく。

I am safe in my body. My body is a safe home for me.
(私の体の中は安全。私の体は私にとっての安全な家。)

これが7カ月前、ポートランドに移住してきて最初に受けたヨガクラスだった。予想していたよりずっとハード。おまけに運動不足だった私は、ローランジアンジャネーヤーサナ)のようなベーシックなポーズでガクガク、トカゲのポーズ (ウッタンプリスターサナ)でブルブル震え、フローに合わせるため何度も子供のポーズバーラーサナ)に沈み込んだ。しかし、8年前にはヨガのクラスにすべての貯金をつぎ込んでいた。ヨガを始めて以来、私の慰めはこれまでにないほど体を動かすことに根ざしていた。

私の体は引き締まって強く、その体でできることを知るのは楽しかったが、一方でワイン、メラトニン、ベナドリル(抗ヒスタミン薬)、ナイキル(風邪薬)のやっかいなブレンドなしでは夜も眠ることができなかった。いったいいつヨガにコミットしたのか正確に覚えていない。なぜならその年以来、記憶は抜け落ち、タイムラインはめちゃくちゃになり、たくさんのことが暗雲にのみ込まれてしまったから。もし私に起こった事件を裁判にかけていたら、間違いなく不利な立場に立たされてしまっていただろう。

Translated by Shuko Kurokami

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