全米で増える「妊活ヨガ」クラス、ストレスと不妊とヨガの関係とは?

 全米で増える「妊活ヨガ」クラス、ストレスと不妊とヨガの関係とは?
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妊娠したい女性のための「妊活」ヨガクラスで教えられている、気持ちを静めるためのテクニックが、赤ちゃんをもちたくて努力を続けている女性を支えている。

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「妊活ヨガ」妊娠のためのヨガクラスで教えられている、気持ちを静めるためのテクニックが、赤ちゃんをもちたくて努力を続けている女性を支えている。

1年以上、妊娠のためにさまざまな努力を続けたあと、ミシェル・カトラーは自分の体にたいして、深い失望感や不安感、いらだちなどを感じるようになってきた。カトラーは32歳になったばかりだが、長らく多膿疱性卵巣症候群をわずらっていた。そのため、ホルモンバランスが不安定だった。そして、このホルモンのアンバランスこそが女性側の不妊の原因として最も多く挙げられるものだった。

カトラーは、排卵誘発剤を試し、2回の子宮内受精にトライしたが、成功にはいたらなかった。あたかも彼女が同じ場所に立ち尽くしている間に、彼女が知る女性がみんな「母親になる」ゾーンに進んで行ってしまったように感じられた。「私は本当に行き詰まってしまいました」と彼女は言う。「自分の人生が保留にされているようでした」

彼女が治療を受けたクリニックの共同事業団体であるファーティリティ・センター・オブ・イリノイ(Fertility Centers of Illinois)を通じて、カトラーはプリング・ダウン・ザ・ムーン(Pulling Down the Moon)のことを知った。ここは、ヨガや鍼治療、マッサージやその他の療法を提供している妊娠のためのホリスティックセンターだ。シカゴにある。カトラーは、そこで受胎能力を向上させるための「妊活」ヨガのクラスを受け始めた。このヨガは呼吸、リラクセーション、腰と骨盤周辺の筋肉を広げることに重点をおく比較的マイルドなヨガクラスだ。

同様のプログラムが、全国のヨガスタジオや妊娠のための諸施設に登場してきている。患者サイドの需要と、医師サイドでの代替療法にたいする関心の高まりに後押しされた動きだ。妊活ヨガのクラスのなかには、医師からなんらかの問題があると診断されている女性のために作られたものもあるが、ただ妊娠にそなえたいと考えている人であっても参加が歓迎されている。妊活ヨガが本当に受胎の一助となっているのかどうかについては現在も調査研究が行われているが、ヨガとストレスについての他の研究が、おそらく妊娠のためにヨガがひと役買ってくれると示唆してくれている。

それに加えて、ヨガの根底に流れる思想は、女性が受胎や妊娠の過程をコントロールしようとすることそのものをやめるよう手助けしてくれる。「ヨガ哲学で言われる言葉に『あなたは川に何かを強いることはできない』というものがあります」と言うのはブレンダ・ストロング。彼女はヨガインストラクターであり、かつUCLAのマインド・ボディ・インスティテュート(Mind/Body Institute)で妊娠のためのヨガを教えている。「この思想は、川があなたのなかを通って流れるよう、川を招き入れるというものです」女性たちのなかには、妊娠しようとあれこれ苦闘するのをやめたら妊娠したと報告する人もいる。また、妊娠して子供を持つのとは違った新しい形態で「親」になることを考えた人もいる。養子をとったり、代父母になったり、あるいはクリエイティブな事業に傾注することにした人もいる。

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Text by Denise Kersten Wills
Trasnlated by Miyuki Hosoya



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