【お悩み相談】「まだ30代なのにほうれい線が…」顔面診断からわかることとは? #毒出し保健室

 【お悩み相談】「まだ30代なのにほうれい線が…」顔面診断からわかることとは? #毒出し保健室
Photo by Alina Scheck on Unsplash

アーユルヴェーダの中で大切にされている考え方をシンプルに言うと、"体に毒を溜めない/毒を排出する"という『毒出し』。「大きな声ではちょっと言えない」「身近な存在の人には知られたくない」と言った悩み事を抱えていませんか? 体調や心の悩み、人間関係やら恋愛、夫婦やパートナー間のあれこれまで、皆さまの悩ませている毒を溜めずに排出するべく、アーユルヴェーダアドバイザー/ヨガ講師の桑子麻衣子がアーユルヴェーダとヨガの智慧をベースにお悩みに答えます!

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今回「毒出し保健室」に来てくれたのは、ほうれい線が気になるという、K美さん(35歳)。「昔から老けて見られていたんですが、ほうれい線が目立ってきてから、見た目年齢がさらに2-3歳上と見られるようになりました…。」と話します。

【今回のお悩み】「ほうれい線は改善できる?」

桑子: こんにちは!今日はどういったお悩みですか?

K美さん: ほうれい線が目立つようになってきました。もちろん仕方ないことではあるんですが…どうにかならないでしょうか?

桑子: 顔は全身の中でも最も目立つ部位ですから、気になりますよね。お気持ちよく分かります。

K美さん: はい。昔から老けてみられがちだったんですが、ほうれい線が目立ってきてからというもの、見た目年齢がさらに2-3歳上に見られるようになりました。正直なところ、まだ35歳なのに、ほうれい線に悩むのはちょっと早いのではと思ったりもしていて…

桑子: いつ頃から、ほうれい線が気になりはじめましたか?

K美さん: ここ最近ですね。 34歳くらいから急に疲れやすくなって、気づいたらほうれい線が出てきたような気がします。

桑子: いつもほうれい線がありますか?

K美さん: いつもではないです。調子が悪い時とか、疲労感がすごい時には必ずあります。

桑子: 便通について教えていただけますか。

K美さん: 毎日はでています。

桑子: 硬いとか、粘っこくてトイレットペーパーにつくとか、残便感があるなど気づくことはありますか?

K美さん: 粘っこいです。トイレットペーパーにもつきます。

桑子: むくみが気になることはありますか?

K美さん: はい。むくみやすいです。

桑子: 普段はどんなお食事はされていますか?

K美さん: 食べるのは好きなので、ガッツリしたものを好んで食べています。朝はお腹がすかないのでスキップすることが多いですが、昼はラーメンとかカツ丼みたいなのを結構食べますね。お酒好きなので、夜はお酒のおつまみみたいなのものと一緒に食べます。

アーユルヴェーダアドバイザーからのアドバイス

【原因】消化不良で毒素が溜まっている可能性あり

ほうれい線の原因として一般的によく言われるのは、頬のたるみ、表情筋の衰え、スキンケアなどがよく言われています。

一方で、アーユルヴェーダで行われる顔面診断は、強力な診断ツールとなっています。顔のシワから、現在の不調や過去の不調、あるいはこれから起こりうる不調を明らかにすることができると言われています。

例えば、額にできる横ジワは慢性的な心配事や不安が原因である可能性が高いと言われています。また、目の下のたるみは、腎臓や副腎のエネルギーが低下を表してると考えられています。

話をほうれい線に戻しましょう。海外では、笑いジワとも言われるほうれい線ですが、実は吸収不良の兆候を示しているとアーユルヴェーダでは考えられています。(笑いごとではありませんね)。

吸収不良は、消化力の低下、不適切な食事、毒素、消化管の炎症、その他の問題により、私たちの体が栄養素を適切に吸収できない場合に生じます。

余談ですが、舌の周囲に歯形ができたり、爪に縦線ができたりすることも、吸収不良の身体的兆候です。

【対策】消化力をあげよう

相談者のK美さんも、「疲れている時にほうれい線が目立つ」とおっしゃっていることから、消化力が落ちて代謝が落ち疲れが溜まっているサインと考えられます。アーユルヴェーダ的な消化力の上げ方をご紹介するので、参考にしてください。

1.シンプルな食事を心がける

消化機能が低下している、あるいはバランスが崩れているという兆候がある場合、できることはシンプルにすることです。 スープ、ブロス、シチュー、キチャリ(アーユルヴェーダのお粥)、鍋料理、炒め物、オートミール、ポリッジなど、よく煮込まれた食品を一貫して食べることで、新しいものを取り入れながら古いものを処理することができるようになるとアーユルヴェーダでは考えられています。

また、生もの、冷たいもの、乾燥したもの、粗いものなどは、消化に負担をかけてしまうので、改善が見られるまで避けたほうがいいでしょう。サラダ、生ジュース、スムージー、クラッカー、お餅、ドライトースト、プレッツェル、ポップコーンなどは特に気をつけてください。

2. 肉の摂取を制限

肉類、特に赤身肉や豚肉は、処理と分解に時間がかかるため、頻繁に食べると消化管の不調や閉塞を引き起こすことがよくあると言われています。

お肉をお食事で食べる場合は、ランチにとるようにしてください。そして、鶏肉など消化に負担の少ないものがおすすめ。また、肉類を食べる間隔を少なくとも1日空けて、週に平均2~3回にとどめるのがベスト。肉類を食べる頻度が高い場合は、スープや鍋のシチューにするのが◎。

3. 食事の色にこだわる

栄養素をしっかり摂取し適切に吸収するためには、カラフルなホールフードを選ぶのをおすすめします。つまり、本物の野菜や果物(サプリなどに頼らず)、消化のよいボーンブロスやミートスープ、全粒穀物、豆類、その他のヘルシーな食品(できれば新鮮な家庭料理)を食べるのが何よりも大切。また、食材の色が濃いほど抗酸化作用が強いということも覚えておくと良いかもしれませんね。ビーツ、濃い葉物野菜、ブルーベリー、黒ブドウ、ニンジン、サツマイモ、赤ピーマンなど、大自然が育んだ美しい食材を積極的に摂取してみてください。

4. 食事にスパイスを加える

食事をより消化しやすくし、栄養素をより吸収しやすくするもう一つの素晴らしい方法は、体を温め、消化を促すスパイスを食事に加えること。ジンジャー、ターメリック、フェンネル、コリアンダー、クミン、ブラウンマスタードシード、フェヌグリーク、シナモン、カルダモン、クローブなどがおすすめです。

5. 食間に消化の良いお茶を飲む

食間に消化を促進するお茶を摂ることで、前の食事を処理しながら、次の食事のために腸を準備することができるとアーユルヴェーダでは考えられています。特に吸収不良が慢性化している場合は、毎日の習慣にすることで、より顕著な効果が期待できるかもしれません。

最もシンプルで古典的な消化促進茶は、レモンと蜂蜜を加えた古くからあるジンジャーティー。ぜひ試してみてくださいね。

6. ストレスを軽減

消化不良の問題の大きな原因には、過度のストレスが関わっていることがあります。ストレスは、ホルモンバランスの乱れ(ホルモンは消化を司る)や、お腹周りの太り(代謝の低下を招く)を引き起こすだけでなく、消化管を含む体全体の収縮を引き起こすんです。

消化管は、食べ物や水分をある場所から別の場所に運ぶ運河のようなものだとイメージしてください。この部分が収縮すると、管路が閉塞し、物が逆流し始めます。このように食べ物が逆流すると、消化不良や発酵を引き起こし、毒素が蓄積されます。毒素はさらに管路を詰まらせ、消化管にさらなる病態と混沌をもたらすとアーユルヴェーダでは考えます。

ですから、物事を解放し、深呼吸をすればするほど、体内にスペースが生まれ、食べ物がより自由に流れるようになるわけです。仕事、人間関係、生活の中で多くのストレスを抱えている人は、必要なセルフケアを行うことで、日常的にストレスレベルを下げることに注力することが不可欠です。

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AUTHOR

桑子麻衣子

桑子麻衣子

1986年横浜生まれの物書き。2013年よりシンガポール在住。日本、シンガポールで教育業界営業職、人材紹介コンサルタント、ヨガインストラクター、アーユルヴェーダアドバイザーをする傍、自主運営でwebマガジンを立ち上げたのち物書きとして独立。趣味は、森林浴。



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