通勤中、道を聞かれて…その時、かくれ繊細さんの胸のウチは【漫画・かくれ繊細さんのかくれたキモチ】

 通勤中、道を聞かれて…その時、かくれ繊細さんの胸のウチは【漫画・かくれ繊細さんのかくれたキモチ】
岩田すず
岩田すず
岩田すず
2023-01-27

「こんなことを気にしてるの、私だけなのかな…?」外交的なのに実は敏感で傷つきやすい気質を持った「かくれ繊細さん(HSS型HSP)」の心の内を、漫画を通してのぞいてみましょう。

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HSS型HSP
(C)Suzu Iwata
HSS型HSP
(C)Suzu Iwata

かくれ繊細さんが道を聞かれて喜んでしまった理由とは?

「人に道を聞かれる」誰もが一度は経験したことがあるような、そんな日常生活の中でよくありそうなワンシーン。通勤中という忙しい時間帯での出来事にもかかわらず、人に道を聞かれて内心大喜びしてしまった"かくれ繊細さん"の皆川さん。実はここにも、かくれ繊細さんならではの気質や思考があらわれています。

ここでは、漫画に出てくるかくれ繊細さんの「あるある」を、専門カウンセラーの時田ひさ子先生に解説していただきます。

かくれ繊細さんの原則①人に頼られることで存在価値を確かめる

かくれ繊細さんは、人に頼られると自分の存在価値を強く感じる人たちです。

これは「他者に認められ、求められてこそ、自分に価値があると感じる」からで、生き方が他人軸になりがちです。

災害時や緊急時、誰かが困っている場面では、周囲の人が気づかないことに気づき、てきぱきと状況判断して、体が勝手に動いてしまう人たちです。逆に、なにもできない時、かくれ繊細さんは悲観的になり「申し訳ない」という気持ちに苛まされ、いたたまれなくなります。「自分なんていないほうがいい」「他の人がこの役をやったほうが、みんなも納得するだろう」とぐるぐる考えてしまい、肥大化した考えに自分も飲み込まれてしまうのです。すごく極端ですが、それがかくれ繊細さんの共通点です。

マンガの中では、先方から手助けを求められています。こういうとき、かくれ繊細さんは「恩を売ろう」とか「親切にしてあげなくちゃ」という義務感や意図で行動しているのではなく、一も二もなく、ピカッと反射的に手助けしてしまいます。かくれ繊細さんに高速で「はい!わたし、役に立てます!」とアンテナが立つ瞬間が、マンガにバスンと描かれています。

かくれ繊細さんの原則②うれしくても感情を表には出さない

マンガを読んでくださっているかくれ繊細さんは、皆川さんが内面の表情を表には出ないということがわかっていらっしゃると思います。そうなんです。かくれ繊細さんは、実際にはうれしくても表には出しません。でも、スンとした表情の内側で、かくれ繊細さんが実はどれだけ興奮しているのかが、皆川さんの表情を見ているとわかりますよね。「誰かの役に立っている!」という時のウキウキっぷり、かくれ繊細さんなら共感できるのではないでしょうか。

かくれ繊細さんの原則③周囲の刺激を避けるための工夫をする

おばあさんに声をかけられるまで、皆川さんは大きめのヘッドフォンをしています。

これ、かくれ繊細さんの特徴から見て、とても良い工夫です。

周囲の様子を察知しすぎてしまって、凹んだり傷ついたり、想像したりしてしまう特性を持っているので、拾わなくても良い情報まで自発的に拾っては、「ああでもない、こうでもない」と脳内で検討して疲れてしまいやすいからです。外から入ってくる情報におぼれてかき乱される前に、制限できるものは取り込まないようにしておくとよいですね。

HSS型HSP(かくれ繊細さん)について詳しく解説した記事も併せてお読みください。

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岩田すず

岩田すず

文具デザイナー→脚本家、映画監督を経て、漫画家になる。HSS型HSP。 「ピーチクアワビ」を漫画アクションにて連載。他、短編作品「おナスにのって」「悪者のすべて」などを執筆 (旧ペンネーム/岩田ユキ) 。【脚本・監督作品】「指輪をはめたい」「8ミリメートル」「檸檬のころ」など。



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