【50代からの陰ヨガ】睡眠障害?冷える?トイレが近い?「ハーフバタフライ」で腎気を養おう

 【50代からの陰ヨガ】睡眠障害?冷える?トイレが近い?「ハーフバタフライ」で腎気を養おう
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西川尚美
西川尚美
2022-11-07

寒い季節となりました。冷えからトイレ近くなってませんか?睡眠不足で昼間にフラフラではありませんか?冬は腎経のケアをしましょう。心を静かに、力をぬいてリラックスしながらポーズする「陰ヨガ」は瞑想的で体にも心にも滋養を与えてくれます。

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腎の経絡の失調症状、いくつ当てはまる?

☑ふらつきやすい、めまいがする
☑考えがまとまらない
☑耳がキーンとなる
☑腰や膝にしっかりと力が入らない
☑トイレが近い、頻尿、排尿困難、多尿(とくに夜間)
☑性機能減退
☑理由もなく不安感情が強い
☑理由もなく落ち込みが激しい
☑ちょっとしたことでびっくりしてしまう

当てはまるものが多い人は、もしかしたら腎の経絡の失調しているかもしれません。体を温めて、腎経のケアをしましょう。中医学は中国で生まれ、発展した体系医学。日本にも5世紀ころに中国から伝来し、日本独自の発展をしました。それらを広義に東洋医学、と言います。東洋医学の根本的な考え方は心身のバランスを整えて、健康を維持するというもの。

経絡という気エネルギーの流れる道を使って治療する、鍼灸などの経絡理論では、これらは腎気が不足することで現れる症状と見ます。命の精が宿るという「腎」。とても大切です。東洋医学でいう「腎」は、実際の腎臓の働きの意味とは違い、エネルギー的な働きのことを指します。

「黄帝内径」(中医学の教科書)では、腎は「精を蔵す」「髄を生ず」「水液を主る」といい、いわゆる、泌尿生殖器系や神経系の機能の低下からくる症状が現れます。

例えば、
①顔色が悪い(青い、黒い)。過労。疲れやすい。不眠。多夢。睡眠障害。
②骨粗鬆症、背筋や腰の筋肉、下半身筋力の低下、腰が曲がる。
③無月経、子宮発育不全、排卵異常、不妊、無精子症、精子過少症、インポテンツ、早漏、精力減退などの生殖機能異常の症状。
③頻尿。多尿。
④肺のはたらき。呼吸、動悸。
⑤耳のむくみ。難聴など。
⑥白髪、脱毛。
⑦のぼせ、目の乾燥。熱感。足の火照り。

など、これらも、腎の不足、不調から現れます。腎精、腎気が十分に蓄えられると、知力、体力が戻り、快活に、フットワークも軽く、行動をすぐ起こせるようになります。また、顔色も明るく、シミも薄く、髪もツヤツヤ、肌にひかりが戻り、目が美しく輝きます。呼吸が整うので、返事もハキハキ、素早く反応します。元気とやる気が戻ったら、自分の目標やずっとやりたかった事などを思い出して、強く前進することができます。

それでは、腎気を養えるように、腎経ターゲットの陰ヨガポーズ、ハーフバタフライを練習しましょう。

ハーフバタフライポーズは「ハムストリングス」がターゲット筋群です。腎経と陰陽の相互関係にある、膀胱経は背筋にあるので「背筋」もターゲット筋群とします。

(腎経の配置図 ターゲット筋群 ハムストリングス)                

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(膀胱経の配置図 ターゲット筋群 背筋とハムストリングス)

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これだけ覚えよう!陰ヨガ全体の基本ルールは3つ

1、長くポーズをすること。(平均3ー5分。)
2、力を抜くこと。(筋膜に働きかけます。)
3、そこにとどまること。(静かに心を観察します。)

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この3つを踏まえて、陰ヨガのポーズにトライしてみましょう。

ハーフバタフライポーズ

やり方

1、マットに、左脚の膝を曲げ、外側に倒し、右の脚をまっすぐ前方に伸ばします。ブロックの上に座ると脚裏を効果的に伸ばすことができます。

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photo by Naomi Nishikawa

2、まっすぐに伸びた右脚の方向に前屈し、右腿裏のハムストリングスをストレッチします。

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photo by Naomi Nishikawa

3、力を抜き、リラックスした呼吸を続け、5分ポーズをホールドします。じっくりストレッチしましょう。ボルスター(クッション)を前に置き、前屈して上体を預けるようにするとリラックスできます。ボルスターは縦置きでも、横置きでも、リラックスできる方を選択してください。このまま、1分くらい休憩します。

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photo by Naomi Nishikawa
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photo by Naomi Nishikawa

4、起き上がり、反対側の右脚膝を曲げ、外側に倒す。左脚はまっすぐに前方に伸ばす。左脚の方向に前屈し、左腿裏のハムストリングスをストレッチします。力を抜き、リラックスした呼吸を続け、5分ポーズをホールドします。じっくりストレッチしましょう。1分くらい休憩します。

ポイント:腿裏のハムストリングスをストレッチしている感覚があること。膝や腰の痛みがないようにすること。背中のストレッチを感じていること。痛みがあったり、辛かったりして我慢しないこと。穏やかなディープストレッチとなっていること。あくまでも気持ち良いストレッチとなっていること。

陰ヨガは、じっくりと時間をかけて1呼吸ずつ丁寧に行うヨガです。ゴールはあなたの身体とお友達になって、身体の心地よさを探求してみること。目を閉じて五感を使って「自分だけの心地よさ」を味わってみてくださいね。やりすぎる感覚より、少し足りない程度が最適です。ポーズをほどいたら、シャバーサナ(リラックスポーズ)で1分ほど、「感覚の響き」を楽しみましょう。

※現在、通院中、医療機関の専門医にかかっている場合は、ご担当の専門家の許可を得て、安全にヨガを行ってください。
※坐骨神経痛の方で、この座り方になった時に痛みが生じる場合は、行わないでください。
※骨粗鬆症と診断された方は、「いつのまにか骨折」にご注意ください。鋭い痛み、強い痛み、鈍い痛みを感じた場合はすぐに専門医に相談してください。

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西川尚美

西川尚美

西川尚美 サンディエゴでヨガに出会う。現在オンラインクラスでブレスワーク、陰ヨガ、瞑想、指導者養成講座を開講している。インサイトヨガのサラパワーズ氏、陰ヨガ創始者ポール・グリリー氏に師事。マインドフルネス陰ヨガ指導者養成講座 開講中。YYTT500、全米アライアンス RYT500認定講師 、介護予防運動指導員 著書「朝ヨガ夜ヨガ」宝島社 DVD「陰ヨガ for beauty & healing」



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